築年数の古い住宅では、階段の手すりが付いていない場合もあります。そのため安全性や利便性向上のために、手すりを設置するリフォームが人気です。本記事では階段の手すりリフォームに関するポイントや注意点について、詳しくご紹介していきます。これから階段のメンテナンスを検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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階段に手すりを付けたい
階段に手すりを追加するリフォームは、安全性や使いやすさの面からおすすめです。特に小さなお子さまや高齢の方がいる家庭では、手すりがあることで転倒防止になるため安心して階段を利用できます。さらに手すりのデザインや素材を工夫することで、インテリアとしても魅力的な空間づくりが可能です。
ただし手すりの設置には、階段の壁側に取り付ける壁付けや、階段の側面に支柱を立てて設置する方法があります。このように選択肢が多いため、お住まいの間取りや使い勝手に合わせた適切な手すりを取り入れるようにしましょう。
階段の手すりが無いのは建築基準法違反?
築年数の古い住宅では、階段に手すりが設置されていないケースがあります。従来の建築基準法では、階段の両側に壁があれば手すりの設置は不要だったのです。しかし建築当時には特に問題が無かった場合でも、住む方が年齢を重ねることで安全性に支障が生じるケースが増えています。
そして階段に手すりがないことは、2000年の建築基準法施行令改正以降に、確認申請を受けた建物で手摺を設置していない場合は、違反に該当します。
具体的には「建築基準法施行令第25条」に基づき、特定の条件を満たす階段には手すりの設置が必須とされています。例えば住宅などの階段であっても、安全を確保するために一定の高さや段数を超える場合には手すりが必要です。新築住宅の場合には建築確認申請が認められない、あるいは検査で指摘される可能性があるので、法律に準拠した設計を行うことが重要です。
もちろん、建築基準法改正以前に建てられた住宅であれば手すりの追加義務は無く、罰則もありません。しかし家庭内での階段での転落事故は多く、骨折等のケガにつながると介護のリスクが上昇してしまいます。最悪の場合には命を落とすケースもあるため、階段の安全性を確保することは非常に重要です。特に寝室が2階にあったり、日常的にバルコニーで洗濯物を干したりする場合には、昇り降りに慣れていたとしても、手すりを設置しておくと安全性が高まります。
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階段に手すりを付けるメリット
ここでは、階段に手すりをつけるメリットについてご紹介します。「リフォームで手すりを設置しようか迷っている…」という場合には、ぜひ参考にしてみてください。
安全性が高まる
階段に手すりを取り付けることは、住宅内の安全性向上に直結します。階段は住宅の中でも転倒や落下のリスクが高い場所であり、家庭内事故も多く発生しています。特に急な階段や狭い階段では、手すりの重要性が増します。手すりを持つことでバランスを保ちやすくなるため、小さなお子さまやご高齢の方がいる場合でも安心して利用できることが大きなメリットです。
また手すりは視覚的な誘導にもなり、夜間や薄暗い時間帯の利用時にも安全を確保しやすくします。壁側の手すりは省スペースで設置でき、通路の邪魔をせずに利用できます。さらに両側に手すりを設置する方法もあり、特に高齢の方にとってはより高い安定感が得られるためおすすめです。
転倒事故による骨折や打撲を未然に防ぐことは、将来的な医療費の削減にもつながります。長期的にも健康面でのリスクを減らせるため、安全対策として手すりを設置することは非常に有効な選択肢です。
身体への負担を軽減できる
手すりがあることで、階段の上り下りに伴う身体への負担が軽減されます。特に膝や腰に負担がかかりやすい高齢の方や関節に問題のある方にとっては、手すりを支えとして利用することで無理なく階段を利用でき、痛みや疲労の軽減にもつながります。また重い荷物を持っている場合でも、手すりでバランスを取りながら移動することで安全かつ安定した動作が可能です。
さらに手すりは動作補助の役割を果たすため、体力が低下している方やリハビリ中の方にも適しています。毎日の階段の上り下りは運動の一環として重要ですが、無理をして身体に負担をかけることなく行えるため、快適性と安全性の両方を高めるためにおすすめです。
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階段の手すりの設置場所
ここでは、階段の手すりの設置場所についてご紹介します。要所に手すりを設置することで、住まいの安全性をしっかりと高めましょう。
屋外用
屋外用手すりは、庭や玄関ポーチ、外階段などの屋外スペースでの使用を目的として設計されています。耐候性や耐腐食性が求められるため、一般的にステンレスやアルミニウム、木材等の素材が使用されます。またデザインも多様なので、外観や周囲の環境に調和するようなスタイルが選ばれることが多いです。
屋外は直射日光や雨風にさらされるため、耐久性のある素材を選ぶことが重要です。防腐処理や塗装が施された木材や、耐食性の高い金属がおすすめです。また屋外では階段の傾斜や幅が異なる場合が多いため、手すりの高さや位置を適切に設定しましょう。一般的には地面から80cm程度の高さが目安ですが、使用者の身長や使い方に応じて調整が必要です。
また、雨の日や冬場は滑りやすくなるため、手すりの表面に滑り止め加工を施す等の対策を行いましょう。強風や地震などによる耐久性も考慮する必要があります。
屋内用
屋内用手すりは主に階段や廊下などの室内空間で使用されるため、デザインやスタイルが多様です。室内のインテリアに合わせて選べて、木材や金属など様々な素材が利用されています。シンプルなものから装飾的なものまでスタイルに応じて選択が可能ですが、全体の統一感を考慮して選ぶのがおすすめです。
手すりの高さは、住む方の身長や体格に応じた設計にすることが求められます。また手すりのサイズも握りやすさを考慮し、階段や壁にしっかりと固定することが重要です。壁面や床面に掛かる負荷についても検討して適切な取り付け方法を選択することで、安全性を高めましょう。
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屋内用階段の手すりの種類
ここでは、屋内用階段の手すりの種類についてご紹介します。それぞれの違いを知っておくことで、ご自宅に合った計画を立ててみてください。
壁付用
壁付用手すりは、階段の片側に壁がある場合に壁面に設置するタイプの手すりです。デザインもシンプルなものから装飾的なものまで多岐に渡り、インテリアに合わせて選べます。取り付け位置が適切でないと使用時に不安定さを感じることがあるため、十分な検討が求められます。材質や色、デザインが周囲の雰囲気に合うように選ぶことで、統一感のある空間を実現しましょう。
ただし手すりを取り付ける際には、壁の材質や強度に注意が必要です。壁面が石膏ボードの場合、適切な処理を施さないと設置ができません。そのため、十分な強度がある場所を選んで取り付けましょう。
オープン階段用
オープン階段用手すりは、階段の両側がオープンになっている場合に使用されるタイプです。デザインが重要な要素であり、視覚的なアクセントとなることが多いです。
オープン階段は空間を広く見せる効果が期待でき、手すりもそれに合わせたデザインが求められます。クリアガラス、金属、木材など、多様な素材を組み合わせることで、スタイリッシュで現代的な印象になります。インテリア全体のスタイルを考慮し、調和を保つようコーディネートしましょう。
ただしデザインが自由である一方、構造的な強度が求められます。手すりはしっかりと固定される必要があり、適切な材料と取り付け方法を選ぶことが重要です。手すりの高さや形状、透明度など、安全面に配慮した設計が必要です。
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屋内用階段の手すりの素材
ここでは、屋内用階段に用いられる手すりの素材についてご紹介します。デザインや使い心地をしっかりと検討して、好みの種類を選びましょう。
木製
木製の手すりは、温かみのある自然な風合いが魅力です。様々な種類の木材が使用でき、デザインや色合いも多様で、インテリアに合わせたカスタマイズが可能です。木は軽量で加工しやすいため、オリジナリティのある形状やデザインの製品も登場しています。
ただし木材は湿気や温度の影響を受けやすく、劣化しやすい素材です。そのため定期的なメンテナンスや塗装、コーティングが必要です。特に水や汚れが付く可能性がある場所では、防水処理が求められます。
また木製の手すりは、長期間の使用に伴ってひび割れや変色が生じることがあります。特に直射日光や湿気にさらされる場所では強度が低下する可能性があるため、メンテナンスについても考慮しましょう。
スチール製
スチール製の手すりは強度と耐久性に優れた素材で、長期間の使用に耐えられます。現代的でスタイリッシュな印象を与えるため、特にミニマルなインテリアや工業的なデザインに適しています。またスチールは耐腐食性を持っているので、湿気の多い環境でも安心して使用できます。
ただしスチール製の手すりは冷たい触感を持つため、寒い季節には不快に感じることがあります。これを軽減するために、手すり部分にカバーを取り付けるなどの工夫が考えられます。
またスチールは傷が付きやすく、適切な処理が行われていない場合には錆が発生することがあります。特に水がかかりやすい場所では、耐腐食性の高いタイプを選ぶようにしましょう。
スチール+アクリルパネル製
スチールとアクリルパネルを組み合わせた手すりは、モダンで洗練されたデザインになるのが特徴です。スチールの強度とアクリルの透明感を活かしつつ、視覚的な開放感を提供します。アクリルは軽量でクリアな素材のため、部屋を広く見せる効果があります。多様な色合いや形状が選べるので、デザインの自由度も高いです。
ただしアクリルは傷が付きやすく、特に鋭利な物に触れると傷が目立つことがあります。定期的なクリーニングや専用のコーティング剤を使用することで、見た目を保つようにしましょう。
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階段の手すり設置リフォームの費用相場
階段の手すりリフォームの費用相場は、下表にまとめられます。
種類 | 費用 |
直階段 | 総額:約80,000円~120,000円程度 【内訳】 手摺材料:約30,000円~50,000円程度 取付費:約50,000円~70,000円程度 |
かね折れ階段 (L字型階段) |
総額:約80,000円~130,000円程度 【内訳】 手摺材料:約30,000円~60,000円程度 取付費:約50,000円~70,000円程度 |
折り返し階段 (U字型階段) |
総額:約90,000円~140,000円程度 【内訳】 手摺材料:約40,000円~70,000円程度 取付費:約50,000円~70,000円程度 |
※養生費は別途費用がかかります。
※メーカーや種類によって費用が変わります。
ただし実際の費用は工事内容やご自宅の状況によって幅が生じるため、専門業者に見積もり依頼をしてみるのがおすすめです。
階段の手すり設置リフォーム費用を安くする方法
ここでは、階段の手すりリフォーム費用を安くするための方法についてご紹介します。リフォームにはまとまった費用が掛かるため、工夫することで負担を軽減しましょう。
補助金を活用する
お住まいの自治体によっては、高齢者や障害者向けの住宅改修に対して補助金制度を実施しているケースがあります。手すり設置の費用の一部を負担してもらえるため、リフォームの負担が軽減できるのがメリットです。
例えば東京都世田谷区では「住宅改修費の助成」を行っており、手すりの設置等に対して補助金を交付しています。手すりの設置の場合の助成基準額は200,000円で、1割~3割(介護保険の利用者負担割合に準じる)の負担で済みます。
ただし補助金を受けるためには、事前に申請が必要です。申請手続きが煩雑な場合もあるため、必要な書類や手続きについて事前に確認して準備を整えておくようにしましょう。
また補助金には、対象となる工事内容や条件が設定されている場合があります。手すり設置が対象になるかどうかを確認し、予算や条件に合わせたプランを立てる必要があります。
シンプルなタイプを選ぶ
手すりのデザインは多種多様ですが、シンプルなタイプを選ぶことでコストを抑えることにつながります。装飾が少なく機能的な手すりは、製造コストや施工費が低くなる傾向があります。またシンプルなデザインは他のインテリアとも調和しやすく、リフォーム後も飽きが来にくいのがメリットです。
ただしシンプルな手すりを選ぶ際でも、安全性が確保されているかどうかが最も重要です。握りやすい形状や適切な高さを保つことが大切であり、デザイン性だけでなく機能性にも配慮しましょう。コストを抑えつつも、耐久性やメンテナンスのしやすさを考慮して選ぶことが重要です。
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階段手すりと一緒にリフォーム|おすすめの箇所
ここでは、階段手すりと一緒にリフォームするのがおすすめの箇所をご紹介します。複数の箇所をまとめて工事することで、諸経費の節約や工期の短縮につながります。築年数の経った住宅では、ぜひ検討してみてください。
トイレ
トイレは家庭内での利用頻度が高い空間であり、高齢の方や身体に障害のある方にとって特に使いやすさが求められます。そのため階段の手すりを設置する際にトイレ周辺のリフォームを同時に行うことで、より安全で快適な空間を作るのがおすすめです。具体的にはトイレの種類や形状を見直すこと、手すりの設置を考慮に入れた設計を行うことがポイントです。
ただしトイレのリフォームを行う際には、手すりを設置するための十分なスペースを確保するようにしましょう。狭いトイレでは手すりが使いにくくなる可能性があるため、設計段階でスペースの配置を慎重に考える必要があります。
【関連記事】トイレのカウンターリフォーム種類や費用まとめ|後付けはできる?
お風呂
お風呂はリラックスするための空間でありながら、滑りやすい床や狭い空間が多いため特に安全性が求められます。階段の手すりと一緒にお風呂のリフォームを行うことで、安全性向上だけでなく浴槽への出入りや立ち上がりをサポートする役割も果たせます。
ただしお風呂は湿気が多い環境のため、使用する手すりの素材には防水性や耐腐食性が求められます。金属製の手すりは錆びやすいので、樹脂製のタイプが人気です。
また、手すりの位置や高さはスムーズに出入りできるように配慮し、事前に使いやすさを確認することが求められます。滑り止めの床材や浴槽に安全バーを取り付けるなど、総合的な安全対策についても考慮しましょう。
【関連記事】お風呂リフォームのメリットや注意点|補助金活用も
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まとめ
築年数の古い住宅では階段に手すりが付いていない場合がありますが、安全性の面では設置がおすすめです。リフォームで手すりを追加する場合には、強度や素材の種類に配慮して適切な計画を立てましょう。もし不安な点がある場合には、ぜひお気軽にリフォーム専門業者に相談してみてください。
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