二世帯住宅は、親子世代が一緒に暮らせるメリットが大きいことから注目が高まっています。本記事では二世帯住宅のリフォーム種類やメリット、失敗しないためのポイントについてまとめてご紹介します。これから二世帯住宅のリフォームをお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
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二世帯住宅リフォームを考えるきっかけ
二世帯住宅リフォームは、親世代と子世代が一緒に暮らしつつ、双方が快適に過ごせるように住宅を改装することを目的としたものです。近年では、少子高齢化や、親の介護、育児の支援を考慮したリフォームが注目されています。
このようなリフォームを行う際には、家族全員の希望やライフスタイルを考慮しながら、慎重に計画を進めることが重要です。ここでは、二世帯住宅リフォームを考える主なきっかけについて詳しく見ていきます。
親世代のサポートを受けながら子育てをしたい
共働きが増える中、親世代のサポートを受けながら子育てをしたいという希望は多くの世帯で見られます。例えば、親が近くにいることで、子どもを預ける手間が省けたり、急な用事にも対応できるため、子育ての負担が軽減されます。また、子どもにとっても祖父母との接触が増え、家族の絆が深まることが期待できます。
キッチンや玄関などの共有部分をどう計画するかは、家族間の生活スタイルに大きく影響を与えます。
両親の介護を見据えた家にしておきたい
親世代が高齢になるにつれて、介護の必要性を見据えた住まい作りが求められるようになります。将来の介護を考慮し、バリアフリーや手すりの設置、浴室のリフォームなどを行うことで、親世代が安心して暮らせる環境を整えることができます。特に浴室やトイレのリフォームは、高齢者が安全に使えるように工夫されることが重要です。
また、玄関の段差をなくしたり、廊下を広げることで、移動のしやすさも向上します。
住宅取得の資金に不安がある
新築で家を購入するとなると、かなりの費用がかかります。特に二世帯住宅では広い土地や大きな建物が必要になるため、費用面での負担が大きくなりがちです。
一方で、既存の住宅をリフォームすることで、費用を抑えることができるケースが多くあります。さらに、親世代と子世代が費用を分担することで、住宅取得にかかる資金の不安を軽減できます。例えば、共有部分のキッチンや玄関、浴室のリフォーム費用をどのように分担するかを事前に話し合うことがポイントです。
近隣との関係性を重視し今後も住み慣れた町で暮らしたい
長年住み慣れた町や地域での生活を続けたいという希望を持つ世帯も多いです。特に親世代にとっては、長年の友人関係や地域のコミュニティが大切にされるため、引っ越しを避けて今の住宅をリフォームする方が安心できることがあります。
このような背景から、二世帯住宅のリフォームは、既存の住環境を活かしながら生活の質を向上させる手段として有効です。
相続対策を考えたい
二世帯住宅にリフォームすることで、将来的な相続対策にもつながります。例えば、親が保有する土地や住宅を子世代に引き継ぐ際、適切なリフォームを行うことで、相続税の負担を軽減することが可能です。特に、小規模宅地等の特例を利用することで、相続税の計算上有利になることが多く、早めにリフォームを進めておくことが有効です。
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二世帯住宅リフォームのメリット
二世帯住宅リフォームには、多くのメリットがあります。特に、家族が協力し合うことで育児や介護の負担を分担できることや、生活コストを抑えられる点が大きな魅力です。また、家族が一緒に住むことで絆が深まり、コミュニケーションが増えることも期待できます。
育児・介護で協力できる
二世帯住宅リフォームの大きなメリットは、親世代と子世代が協力して育児や介護を行える点です。例えば、親が子供の世話を手伝うことで、共働き夫婦の負担が軽減されるほか、急な病気やトラブルにも柔軟に対応できるようになります。
また、親の介護が必要な場合でも、近くにいることで安心感があり、介護施設に依存せずに家族で支え合うことが可能です。
建築費用や生活コストを抑えられる
新築で二世帯住宅を建てる場合、土地の購入や建築費用が高額になる傾向がありますが、既存の住宅をリフォームすることで、費用を低減することができます。
また、二世帯で一緒に住むことで、光熱費や水道費などの生活コストも共有できるため、長期的に見て経済的なメリットがあります。さらに、省エネリフォームを行うことで、ランニングコストも抑えることが可能です。
共有スペースが生む家族の絆
二世帯住宅では、リビングやダイニング、キッチンなどの共有スペースが、家族のコミュニケーションを促進する場となります。特に、リビングやキッチンは家族全員が集まる場所であり、日常的な会話や交流が自然に生まれる場所です。これにより、家族間の絆が深まり、特に祖父母と孫の関係が強くなることが期待できます。
また、家族全員が一緒に過ごす時間を大切にできる空間作りがリフォームの大きなポイントとなります。
将来を見据えた住まいの計画
二世帯住宅リフォームは、将来的な家族構成やライフステージの変化に対応できる柔軟な計画が求められます。例えば、親世代が高齢になった際に、車椅子での移動が可能なバリアフリー仕様にする、子供たちが成長したときに独立した部屋を設けるなど、将来を見据えたリフォーム計画が重要です。
さらに、断熱材や省エネ設備を導入することで、将来的な光熱費の削減や、環境に配慮した住まいを実現することができます。
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環境負荷を軽減できる
個別に家を持つことに比べて、二世帯住宅にリフォームしてスペースを有効に共有することで、建物の総床面積を最小限に抑えることができます。これにより建材やエネルギー消費を節約でき、環境負荷を軽減する一因となります。
また太陽光発電やエコキュートなどの省エネ設備を導入することで、ランニングコストを抑えながら環境負荷を軽減することもできます。さらにお互いの家を行き来する際の移動の負担も減らせます。
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二世帯住宅リフォームのデメリット
一方で、二世帯住宅リフォームにはいくつかのデメリットもあります。特に、親世代と子世代が同居することで、プライバシーの確保や費用負担の問題が生じることがあります。事前にこれらの課題を解決するための対策を講じることが重要です。
プライバシーの確保に関する課題
親世代と子世代が同じ住宅で生活する場合、最も大きな問題となるのがプライバシーの確保です。特に、共有部分が多い場合、家族間での生活リズムの違いがストレスになることがあります。
リフォームを行う際には、キッチンや玄関、浴室などの配置を工夫し、プライバシーを確保できる設計にすることが大切です。例えば、玄関を別に設けたり、キッチンやトイレを別々にすることで、お互いの生活に干渉しないようにすることが可能です。
費用負担の問題
二世帯住宅のリフォームには、初期費用がかかるため、親世代と子世代の間で費用負担の問題が生じることがあります。特に、大規模なリフォームや設備の導入を行う場合、どの部分を誰が負担するのかを事前に明確にしておくことが重要です。費用分担をしっかりと話し合い、合意を得ることで、リフォーム後のトラブルを防ぐことができます。
親世帯・子世帯の意見の相違
リフォームに関しては、親世代と子世帯で意見が異なることがよくあります。例えば、親世代は伝統的な間取りや設備を好む傾向があり、一方で子世帯は最新のデザインや機能性を求める場合があります。
こうした意見の違いは、リフォーム計画において大きな課題となります。双方の意見を尊重しながら、共に納得できるリフォームプランを作り上げることが重要です。
生活音や動線のストレス
二世帯住宅では、生活音や動線の問題もストレスの一因となります。特に、親世代と子世帯が近くに住んでいる場合、生活リズムの違いから騒音が気になることがあります。例えば、子供の泣き声やテレビの音が親世代に影響を与えることが考えられます。
このため、防音対策や動線の工夫が必要です。例えば、防音室や防音壁を設置したりすることで、生活音によるストレスを軽減することが可能です。
【関連記事】自宅でも防音室は作れる!自宅向けの防音室の種類などを徹底解説!
リフォーム後のメンテナンス
リフォームが完了した後も、定期的なメンテナンスが必要となります。特に、キッチンや浴室、トイレなどの水回りは使用頻度が高く、劣化しやすい部分です。メンテナンス費用や修繕計画を事前に立てておくことで、リフォーム後も安心して暮らすことができます。さらに、共有部分の掃除や修繕に関するルールを決めておくことで、トラブルを避けることができます。
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二世帯リフォームの種類とポイント
二世帯住宅リフォームには、いくつかのタイプがあり、それぞれに応じたリフォームのポイントがあります。完全分離タイプ、一部共有タイプ、完全同居タイプの3つに分類され、家族のライフスタイルやニーズに応じて最適なタイプを選ぶことが重要です。
完全同居タイプ
完全同居型の二世帯住宅は、親世帯と子世帯が同じ住居を共有し、個室以外のほぼ全てのスペースを共同で使用する住まいのスタイルです。このタイプの住宅では、玄関、水まわり、リビング、ダイニング、キッチンなどが共同スペースとなります。
完全同居型では、家族全体が共同で使用するスペースが多いです。これにより、家族みんなで集まりやすく、にぎやかでアットホームな雰囲気が生まれます。また子どもの世話や家事の手伝いが必要な場合、親世代が子世代をサポートしやすくなります。家族全体が協力し合い助け合うことで、生活の質が向上します。
ただし完全同居型の住まいでは親世代と子世代が同じ場所で生活するため、コミュニケーションが重要です。特に嫁や婿の立場だと、元々他人同士だった訳なので気を遣ってしまうことが多くなります。コミュニケーションが不足するとお互いが窮屈に感じながら生活することになり、これが悪影響を及ぼす可能性があります。
一方で関係が良好であれば、完全同居型は家族で過ごす時間が増え、にぎやかで絆の深い生活を築くことができます。共同で過ごすことで家族同士の理解が深まり、協力体制が構築されるでしょう。完全同居型の二世帯住宅は、家族の関係性やコミュニケーションが大きな影響を与える住まいの形態であり、慎重な検討が必要です。良好な関係が築かれれば、アットホームで幸せな生活が実現できるでしょう。
ポイント|広さを確保できるか
完全同居タイプでは、家族全員が快適に暮らせるように、リフォームで広さを確保することが重要です。特に、リビングやダイニング、キッチンのスペースを十分に確保することで、家族全員がストレスを感じることなく生活できる環境を整えることができます。
完全分離タイプ
完全分離型の二世帯住宅は、同じ建物内に親世帯と子世帯が住んでいるものの、それぞれが独立した入口や生活空間を持ち、内部で生活が完結できる住まいのスタイルです。これによりお互いのプライバシーが確保され、各世帯が独立して生活することが可能です。
内部に扉を設けることで行き来できるケースもありますが、基本的には扉を閉めて完全に分離され、プライバシーを確保することができます。これにより、家族それぞれが自分のスペースで寛げるのがメリットです。特に、異なる生活スタイルやライフステージにある親世代と子世代が同じ建物内で住む場合におすすめです。「夜勤があって帰宅時間が遅い」、「早朝のウォーキングが趣味」など、生活時間がバラバラでもストレスなく過ごせます。
完全分離型の二世帯住宅は、各世帯がプライバシーを重視して生活できる形態のため、最も人気のあるスタイルです。お互いに適度な距離を保ちつつ、共同での生活を希望する場合に適しています。ただし、敷地面積・建物の規模から、既存の一世帯住宅を完全分離の二世帯住宅にリフォームすることが難しいケースが多いため、注意しましょう。
ポイント|どこまでリフォームするか
完全分離タイプでは、どの部分を共有し、どの部分を完全に分けるかを慎重に検討することが重要です。例えば、玄関やキッチン、浴室などを完全に分ける場合、費用がかかる一方で、プライバシーが最大限に確保されます。また、共有部分を最小限に抑えることで、親世代と子世代の生活スタイルが異なっていても、ストレスを感じることなく過ごすことができます。
一部共有タイプ
一部同居(部分共有)型の二世帯住宅は、各家庭が個室やリビング・ダイニング・キッチン(LDK)などを独自に持ち、一方で水まわりや玄関などの一部のスペースを共用するスタイルです。プライベートスペースがしっかりと確保されていることにより、家族それぞれが自分のスペースでくつろぎや趣味を楽しむことができるのがメリットです。
水まわりや玄関などの一部のスペースを共用することで、省スペース化が図られます。これにより、建物全体の広さを抑えつつ、必要な生活機能を充実させることが可能です。そして共用スペースも存在するため、家族同士のコミュニケーションが促進されます。食事を一緒に取ったりすることで、家族全体が交流しやすくなります。
また一部同居型の住まいは、共用スペースがあることで省スペース化が図られ、建物の維持管理コストや光熱費の削減が期待できます。これにより、経済的なメリットも大きくなります。このように、一部同居型の二世帯住宅は、プライバシーの確保と共用スペースの活用をバランス良く組み合わせた形態であり、家族全体のニーズに合わせた柔軟な生活が実現できるスタイルです。
ポイント|適度な距離間の保ち方
一部共有タイプでは、共有スペースの設計が重要です。家族が集まりやすいリビングやダイニングを共有する一方で、キッチンや浴室などのプライベートな空間は分けることで、適度な距離感を保ちながら生活を送ることができます。また、玄関を別々にすることで、より独立性を高めることが可能です。
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失敗しないための二世帯住宅リフォームのポイント
ここでは、二世帯住宅をリフォームする際のポイントについてまとめてご紹介します。年代の異なる家族が生活する場になるため、少しの行き違いが大きなトラブルに繋がってしまうケースも多いです。失敗を防ぐために、リフォーム計画時には必ずチェックしておきましょう。
➀世帯ごとのプライバシーを確保
二世帯住宅のリフォームにおいて「プライバシーを保つ」という点は非常に重要です。各世帯のプライバシーを確保するためには、個別の入口や居室、キッチンなどを設け、それぞれの空間を独立させることが重要です。これにより家族それぞれが自分たちのスペースを持ち、くつろげる環境が整います。
音の漏れや共有スペースから発生する騒音を防ぐためには、適切な工夫が必要です。具体的には、壁や床の遮音・吸音材の導入や、遮音性の高いドアの設置などがおすすめです。 共用スペース(玄関、廊下、階段など)も、プライバシーを考慮してデザインすることが重要です。仕切りや間仕切りを工夫し、それぞれの住戸へのアクセスが確保されつつ、プライバシーが守られるようにします。
またプライバシーを守りつつも、家族全体がコミュニケーションをとりやすい共有スペースを設けると満足度が高まります。リビングやダイニングのエリアを共有する場合、家族がくつろぎやすく、会話が弾むようなデザインを心掛けましょう。各世帯の個室についても、快適で機能的な間取りになるよう計画します。十分な収納スペースや良好な照明、通気性の良い窓などを確保して、リラックスできる空間となるように工夫すると良いです。
②共有スペースのルールを定める
二世帯住宅では、共有スペースのルールを定めることが重要です。明確な決まりがあることで家族間の誤解やトラブルを防ぎ、円滑な共同生活が期待できます。具体的な共有スペースのルールの例としては、下記が挙げられます。
- 掃除の担当割り当て
- 物の管理・整理
- 共有スペースの使用時間
- お客様の扱い
- ゴミの分別と処理
共用スペースは全員が使う空間なので、特定の人だけが掃除をする状況だと不満が生まれやすいです。そのため清掃に関する責任を明確にし、定期的な掃除のスケジュールや方法を定めます。これにより、共用スペースが清潔に保てて快適度がアップします。
また、共有スペースに置かれる物の管理についても、ルールを定めておきましょう。物の整理や使わない物の撤去、共用品の共有方法などを明示し、無駄な物の放置を防ぎます。共用のゴミ箱やゴミの分別方法についてのルールがあれば、家事の負担も減らせておすすめです。
そして共用スペースの使用に関して、「夜間や特定の時間帯には静かにする」といったルールが必要な場合があります。生活時間がバラバラな場合、共有スペースでの物音が不快に感じる場合があるのです。ルール化により、安眠やプライバシーが守られます。お客様の多い家であれば、共用スペースにおける訪問者の受け入れや挨拶などに関するルールを設けます。あらかじめ相談することで、家族全体が快適に過ごせます。
明確なルールがあることで、誤解やトラブルが予防されます。細かなことから大きな問題までを避ける効果があり、円滑なコミュニケーションが生まれやすくなります。問題が発生しても、ルールがあれば解決しやすくなるのもメリットです。ただし、ルールがあまりに細かすぎたり厳しすぎたりする場合、逆にストレスになってしまうかもしれません。時には基準を緩くするといった工夫を重ねながら、家族全員が快適に過ごせるように改善していきましょう。
③集いたくなる空間を設ける
家族全員が集まることのできる空間を設けることで、二世帯住宅のメリットを最大限に活かすことができます。リビングやダイニングを共有し、家族が自然と集まれる空間作りを意識しましょう。たとえば、快適なソファやダイニングテーブルを配置することで、家族全員がリラックスして過ごせる場所を作ることができます。
④費用分担を明確にしておく
二世帯住宅では、費用分担を明確にしておくことが非常に重要です。ルール化しておかないと不公平感が生じ、気付かないうちにトラブルの種になってしまうことも多いです。最初に確認することで金銭的な問題や誤解、不満を避け、円滑な共同生活を確保しましょう。具体的な費用項目としては、下記が挙げられます。
- 住宅ローン
- 光熱費
- 修繕費用
- 生活必需品の共同購入
- インターネット・ケーブルテレビ料金
まず住宅ローンについては、住宅の所有権がどちらにあるかによって異なります。それぞれが担当する割合を決めておきましょう。電気、ガス、水道などの光熱費は、使用量に基づいて適切に分担することが重要です。メーターが別れていれば、割り振る必要がなく、別契約になっています。割り振らず、それぞれで支払いましょう。また将来的に住宅の修繕やメンテナンスにかかる費用についても、あらかじめルールを定めておくべきです。修繕積立金の設定や、修繕が発生した場合の負担割合などを決めたほうが後でトラブルは少なくなるでしょう。
共用スペースや共有する物品に関しては、生活必需品の購入や補充について費用分担を決めます。例えば、共用部分の掃除用具や調理器具などが当てはまります。インターネット・ケーブルテレビといった設備を利用する場合、月額費用などの費用分担を明確にすることが重要です。
費用分担の方法としては「均等割、使用量割、能力割」といった手法があります。まず均等割は、各費用項目を各世帯で均等に分担する方法です。シンプルで分かりやすいのがメリットですが、使用量の差が大きい場合に不公平になることがあります。
そして使用量割は、各費用項目を実際の使用量に基づいて分担する方法です。例えば、光熱費や水道代は、使用した分だけ支払う方式となります。最後に能力割は、各世帯の経済力に応じて負担額を調整する方法です。高収入の方が多くの負担を引き受け、低収入の方が軽減されるように調整します。
これらの費用分担の方法や具体的な項目は、家族同士が話し合い、合意した上でルールを設定することが重要です。透明性と公正性を確保することで信頼関係が構築され、円滑な共同生活が期待できます。
⑤二世帯住宅の実績が豊富で提案上手なリフォーム事業者を選ぶ
信頼できるリフォーム会社を選ぶことが、成功のカギとなります。事例を確認し、実績が豊富で、二世帯住宅リフォームに強い会社を選ぶようにしましょう。また、リフォーム計画の初期段階から専門家のアドバイスを受けることで、より満足度の高いリフォームを実現できます。
【関連記事】リフォーム業者のおすすめの探し方|失敗しないポイント
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二世帯住宅リフォームのお得な控除や免税制度
ここでは、二世帯住宅リフォームで受けられる控除や免税制度についてご紹介します。リフォームにはまとまった費用が必要なので、少しでも負担が減ると嬉しいものです。条件に該当する場合には、ぜひ利用してみましょう。ただし各制度は打ち切りや条件変更の可能性もあります。利用を検討される方は、必ず公式サイトを確認してみてください。
所得税控除
国税庁では、「住宅特定改修特別税額控除」で住宅改修に対して所得税控除を行っています。これはローンを利用していない場合でも適用されるため、多くのケースで利用できます。具体的には、「バリアフリー改修工事の標準的な費用の額×10%」が控除されます。さらに「工事の限度額を超過した分、および同時におこなうリフォーム工事にかかる費用の5%」も控除対象とされます。
省エネリフォーム税制
「省エネリフォーム税制」は、一定の省エネ改修工事を行うと、工事完了年の翌年度の固定資産税が減額される制度です。対象となるのは、「省エネ性能を有する住宅への改修工事」で、工事翌年度の固定資産税額の1/3(120㎡相当分まで)が減額されます。
対象となる具体的な工事内容としては下記が該当します。
- ①窓の断熱改修工事(必須)
- ②床、天井、壁の断熱工事
- ③太陽光発電装置の設置
- ④高効率な空調機や給湯器、太陽熱利用システムの設置工事
この制度を利用するための詳細な要件や申請方法については、最新の情報を確認することが重要です。制度は定期的に見直しが行われ、期限の終了や変更によって、控除の対象となる改修工事や設備が変わる可能性があるため、最新の情報を確認しましょう。
贈与税の非課税
金銭の贈与には贈与税が掛かりますが、リフォームで一定の要件を満たした場合には「省エネ等住宅の場合には1,000万円まで、それ以外の住宅の場合には500万円まで」の住宅取得等資金の贈与が非課税となります。これは一般的に、非課税の特例と呼ばれます。省エネ住宅とは、次の①から③の省エネ等基準のいずれかに適合する住宅用家屋のことを指します。住宅性能証明書など、一定の書類を贈与税の申告書に添付することが必要です。
- ① 断熱等性能等級4以上または一次エネルギー消費量等級4以上であること。
- ② 耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上または免震建築物であること。
- ③ 高齢者等配慮対策等級(専用部分)3以上であること。
非課税の特例を受けるためには、翌年2月1日~3月15日に税務署で手続きを行う必要があります。非課税の特例の適用を受ける旨を記載した贈与税の申告書に、戸籍の謄本、新築や取得の契約書の写しなど一定の書類を添付します。手続きには各種書類が必要なので、前もって準備しておくのがおすすめです。
相続時の節税になる小規模宅地等の特例
二世帯住宅は、相続税対策としても有効です。小規模宅地等の特例を活用することで、相続時の税負担を軽減することが可能です。例えば、一定の条件を満たすことで、宅地の評価額が大幅に減額され、相続税の負担を軽減できます。
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二世帯住宅リフォームでよくある疑問
ここでは、二世帯住宅のリフォームでよくある疑問についてご紹介します。工事を進める中で生じやすい疑問をまとめているので、ぜひ早い段階で確認しておきましょう。
新築とリフォームどちらが安い?
二世帯住宅を新築に建て直すか、リフォームするかを判断する際には、総合的な判断が必要です。どちらが安いかは一概に言えませんが、状態の良い住宅であればリフォームの方が安く済むケースが多くなります。判断する際には、下記のポイントをチェックしましょう。
- 建物の状態の評価
- 希望する仕様や機能の検討
- 将来のメンテナンスコスト
- 時間の制約
まず、現在の建物の状態を詳細に評価します。築年数や耐用年数を考慮し、構造的な問題や劣化の度合いを確認します。建物の基本的な骨組みがしっかりしている場合、リフォームでも十分対応可能です。
また新築とリフォームでは、希望する仕様や機能を実現するための制約が異なります。新築なら希望通りの設計が可能ですが、リフォームの場合は既存の構造に合わせる必要があります。どれだけの変更や拡張が必要かを検討しましょう。
さらに新築の場合、新しい建材や設備が使われており、初期のメンテナンスが少ない傾向があります。一方で中古の建物をリフォームする場合は、築年数に応じて将来的なメンテナンスが必要となります。新築はゼロから建てるためには時間がかかりますが、リフォームは比較的早く完了することができる傾向があります。急いで引っ越しや生活を始めたい場合は、工期も考慮して判断します。
これらの要素を総合的に考慮し、バランス良く判断することが重要です。新築やリフォームの専門家に相談し、プロの意見を取り入れることも賢明です。
【関連記事】古い家のリフォーム| 建て替えとの比較や失敗しないための注意点を解説
騒音対策はどうする?
リフォーム作業中に発生する騒音は、近隣住民との問題を引き起こすことがあります。これは特に、大規模なリフォームや建築工事の際に発生しやすいです。また予想外のトラブルで作業が長引くと騒音の影響も大きくなり、クレームの原因となってしまいます。
解決策としては、事前の周知とコミュニケーションが大切です。リフォームが始まる前に、ご近所に対して工事の予定や期間、作業内容を事前に周知しておきます。理解を得るために、工事の必要性や進捗状況を必要に応じて共有するのがおすすめです。場合によっては粗品やお菓子といった心配りをしておくと、印象が良くなります。
また工事期間中は、地域の騒音規制や自治体の制約に従い、騒音の発生が許される時間帯を守ります。夜間や早朝の作業は避け、昼間の許可されている時間内での作業を心掛けます。騒音だけでなく、振動も近隣住民に影響を与えることがあります。振動対策を施し、隣近所の住宅への影響を最小限に抑えるようにしましょう。
それでも万が一苦情が発生した場合には、速やかに対応することが重要です。対話を通じて解決策を見つけ、柔軟に対応することが大切です。場合によってはお施主様ではなくリフォーム業者に間に立ってもらった方が、やり取りがスムーズになるでしょう。
リフォームの際の騒音問題は、周辺住民との良好な関係を築く上で避けて通れない問題です。事前の計画とコミュニケーション、適切な対策の実施がトラブルを最小限にするポイントです。
工事期間中の住まいはどうなる?
リフォーム期間中に仮住まいが必要な場合、計画を立ててスムーズに移動・生活できるようにすることが重要です。まずは仮住まいにかかる費用を計算し、予算内で収めるようにしましょう。仮住まいの費用としては、家賃や宿泊費、引っ越し費用などが含まれます。仮住まいとして利用できる選択肢には、ホテルや旅館、家具付きのウィークリーマンション、または友人や親戚の家などがあります。予算や快適さ、アクセスなどを考慮して最適な選択をしましょう。
仮住まいに移る際には、必要な物品や衣類を梱包し、引っ越し手続きを行います。また、郵便転送手続きや新しい住所の通知なども忘れずに行います。計画を立てて柔軟に対応することで、仮住まい生活も快適に過ごすことができるでしょう。
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まとめ
二世帯住宅では、お互いが近くに暮らしていることが安心感に繋がると人気です。また建築コストや生活費の点でもメリットが大きいことから、暮らしの満足度も高まるでしょう。ただしプライバシーや騒音といったトラブルが起こりがちでもあるため、間取り計画には十分に配慮するのがおすすめです。
適切なリフォームプランを立て、信頼できるリフォーム会社を選ぶことで、家族全員が満足できる住まいを実現することができます。
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