人工大理石浴槽は、高級感のある質感がリーズナブルに実現できるため人気が高い浴槽です。美しいデザインだけでなく、耐久性の高さやお手入れのしやすさも人気のポイントとなっています。本記事では、人工大理石浴槽の特徴や、主要メーカーのブランドについてもまとめてご紹介します。
TOPPAN(東証プライム上場)が運営する「リフォトル」では、国土交通省 登録団体に所属する優良リフォーム事業者を無料で紹介しています。ぜひお気軽にお申し込みください。
人工大理石浴槽とは|特徴まとめ
ここではまず、人工大理石浴槽の特徴についてまとめてご紹介します。浴槽の中でも人気の高い種類なので、新築やリフォームで採用されるケースも増えています。主な特徴をチェックして、浴槽選びにお役立てください。
大理石系浴槽(大理石、人造大理石、人工大理石)の違い
大理石系浴槽には「大理石、人造大理石、人工大理石」の3種類があります。ここでは、それぞれの違いについてご紹介します。
「大理石」は特有のマーブル模様や色合いが美しい素材です。石灰岩に熱や圧力が加わって変成してできた天然の石材で、加工にコストが掛かるため比較的高額となります。天然大理石は高級で贅沢な雰囲気を醸し出すことから、室内のデザインや装飾でも人気です。
「人造大理石」は、天然大理石を粉砕してセメントやレジン樹脂で固めた人工素材のことを指します。「テラゾー」とも呼ばれ、本物の大理石が含まれることから高級感のある見た目が特徴です。ただし表面の研磨作業が必要で複雑な形状には向かないという特性があり、キッチンのカウンターや壁材、床材などの板状製品に使われることが多いです。
「人工大理石」は、アクリルやポリエステル樹脂を主成分とした素材です。天然石の成分を含まないため、加工や着色が容易で透明感があります。ただし柔らかい素材のため比較的傷付きやすく色削れが起こりやすいので、天然材のような高級感を出すのは難しいです。その分コストは安くなっており、一般的な住宅の浴槽の素材として人気があります。そのため本記事では、広く人気のある人工大理石についてご紹介しています。
人工大理石浴槽の種類(アクリル系、ポリエステル系)
人工大理石浴槽には、アクリル系とポリエステル系の2つの種類があります。まずアクリル系人工大理石浴槽は、アクリル樹脂が主成分です。アクリルは軽量でありながらも耐久性があり、浴槽に適した素材です。透明で光沢感がある上に、硬質のため汚れが付きにくくなっています。
一方でポリエステル系人工大理石浴槽は、ポリエステル樹脂でできています。強度があることから、浴槽の素材として使用されます。アクリル系と比較すると価格は安いですが、質感や耐久性が多少劣るのがデメリットです。
人工大理石浴槽の寿命
人工大理石浴槽の寿命は、およそ20~30年程度となります。耐久性が高い素材ですが、使い方次第では15年程度で劣化が目立つケースもあります。人工大理石浴槽を長持ちさせるためには、定期的な清掃やメンテナンスが寿命に大きな影響を与えます。特に傷つきやすいのは表面部分のため、適切な洗浄剤や洗浄方法を守ることが重要です。
また、浴槽の使用環境も寿命に影響します。例えば過度な重量を掛けたり、ひび割れを放置したりすると劣化が進んでしまいます。各メーカーでお手入れの楽なタイプの浴槽も登場しているので、ライフスタイルに合った製品を選ぶことも重要です。
TOPPANが、人工大理石浴槽のリフォームを得意とする優良リフォーム事業者を紹介します
浴槽の素材の種類|違いを比較
ここでは、人工大理石浴槽以外の浴槽の種類についてもご紹介します。主な種類を知っておくことで、適したタイプを選びやすくなります。それぞれの違いを知り、浴室計画に活かしてみてください。
FRP浴槽
FRP(Fiber Reinforced Plastic)浴槽は、繊維強化プラスチック素材で作られた浴槽です。主にガラス繊維に樹脂を混ぜた素材であり、強度と耐久性が強く軽量という特徴があります。FRPは軽量でありながらも強靭なため、取り扱いや取り付けが容易です。これは施工の際に便利で、搬送や取り付けが比較的簡単に行えます。
またFRPは断熱性に優れているため長時間保温しやすく、入浴時に快適な温度を維持しやすい素材です。柔軟で形状加工が容易なことから、様々なデザインや形状の浴槽が登場しています。価格も比較的リーズナブルなので、一般的によく使われています。ただし表面に傷が付きやすいため、強い衝撃を加えたりお手入れで強く擦ったりすることは避ける必要があります。
ホーロー
ホーロー浴槽は、鋳物の浴槽にガラス質の釉薬を吹き付け、高温で焼成することによって製造されます。鋼鉄の強度と耐久性にガラス質の表面が加わることで、非常に耐久性があり傷つきにくいのが特徴です。つるつるとした手触りで見た目が美しいため、高級感のある浴室になります。ホーロー浴槽は熱の保温性が良く、浴槽内のお湯を長時間温かく保てます。時間が経っても温かい状態をキープできるので、家族の多い家庭にもおすすめです。
ただし、ホーロー浴槽にはいくつかの注意点もあります。例えば衝撃が加わると傷がつく可能性があるため、注意が必要です。また、ガラス質の表面が欠けると水が浸入してしまい、錆びることがあります。適切なメンテナンスが重要で、優れた耐久性を維持するためには定期的なリフォームも求められます。
ステンレス
ステンレス浴槽は、耐食性に優れたステンレスを素材として使用して作られた浴槽です。鉄にクロム・ニッケル等を混ぜた合金で、錆びにくいのが特徴です。ステンレスは保温性が高いため、お湯を長時間温かく保てます。そのため、入浴時に快適な温度を維持しやすいです。
ステンレスは強度がありながらも軽量であるため、取り扱いや取り付けが比較的簡単です。つるつるとした表面なので、衛生的に保ちやすくなります。昔ながらの浴室でよく使われていた素材ですが、最近の一般的な住宅ではあまり見られなくなっています。
木
木製の浴槽は、天然の木材を使用して作られています。素材やデザインに魅力があり、浴室に自然の雰囲気を取り入れられます。木の質感や模様により、リラックスした雰囲気を演出します。木は形状加工がしやすく、浴室に合わせたカスタマイズが可能です。様々なデザインやサイズの木製浴槽が利用でき、オーダーメイドの仕上がりが実現します。
ただし木材は湿気や水に敏感であり、適切なメンテナンスが必要です。具体的には頻繁な防水処理や、オイル塗布が求められます。木は時間とともに変化していくため、経年変化が浴槽の外観に現れます。また一般的に、木製の浴槽は他の素材に比べて価格が高い傾向があります。
人工大理石
人工大理石浴槽は、アクリル樹脂やポリエステル樹脂を主成分として、大理石のような模様や質感を再現した合成素材から作られています。本物の大理石よりも価格が比較的リーズナブルなので、一般的な住宅での採用事例が多いです。人工大理石は様々な模様や色合いを再現できるため、多彩なデザインが可能です。好みに応じて、浴室のスタイルやインテリアに合わせて選べます。
ただし天然大理石に比べて柔らかい素材であることから、硬い物による傷が付きやすいです。また強い酸性やアルカリ性の洗剤を使うと、表面が損傷する可能性があります。適切なメンテナンスを守ることで、長期間に渡って美しさと機能性が保てます。
TOPPANが、人工大理石浴槽のリフォームを得意とする優良リフォーム事業者を紹介します
人工大理石浴槽のメリット
ここでは、人工大理石浴槽のメリットについてご紹介します。お風呂は毎日使用する空間なので、機能性だけでなく見た目のデザイン性も重要です。メリットを知ることで、浴槽選びに活かしてみてください。
高級感のある見た目
人工大理石は、大理石のリアルな質感を再現しています。特有の質感の再現度が高いため、手触りは本物の大理石と区別しにくいレベルの製品もあります。また人工大理石には、様々な色合いや模様、デザインがあります。バラエティ豊かな製品があり、浴槽周りのインテリアに合わせた高級感のある雰囲気を演出できるのが特徴です。
天然の大理石は高価な素材ですが、人工大理石はリーズナブルな価格で実現できます。手頃な価格で豪華な外観を実現でき、予算の制約がある場合でもラグジュアリーな雰囲気になります。
デザインの種類が豊富
人工大理石浴槽のメリットの一つとして、「デザインの豊富さ」が挙げられます。自然の大理石にはない豊富な色のバリエーションもあり、インテリアに合わせて選べます。具体的には、ホワイト、グレー、ベージュ、ブラックといった色味が人気です。
人工大理石は、大理石特有の模様や輝きを忠実に表現することで高級感を演出しています。模様の配置パターンや質感の再現度など、様々なデザイン要素に対応できます。他のインテリア要素やカラーに合わせてデザインを選ぶことで、バスルーム全体の統一感を演出しやすくなります。
耐久性がある
人工大理石は、樹脂を硬化して作られています。そのため天然大理石よりも強度が高く、浴槽として適した素材となっています。日常的な使用の範囲であれば、美しい状態を長期間保てるのがメリットです。また水にも強いため、腐食や変色の心配が少なく浴室環境に適しています。
天然大理石とは違って工場規格品として製造されるため、1点1点の品質差が出にくく安定しているのも特徴です。均一で信頼性の高い製品が期待できることで、快適なバスルームが実現します。
TOPPANが、人工大理石浴槽のリフォームを得意とする優良リフォーム事業者を紹介します
人工大理石浴槽で後悔しやすいデメリット|解決策も紹介
ここでは、人工大理石浴槽で後悔しやすいデメリットをご紹介します。人工大理石でおしゃれな浴室を叶えたいと思っていても、「実際に取り入れるとイメージと違った…」という失敗もよく聞かれます。具体的なデメリットと解決策を知っておくことで、導入後のギャップや後悔を防ぎましょう。
入浴剤で変色する場合がある
一部の人工大理石浴槽は、入浴剤に含まれる色素や成分と反応してしまう可能性があります。強い着色成分を含む入浴剤を頻繁に使用すると、浴槽表面に色移りや劣化が生じるリスクが生じます。一旦変色や劣化が発生してしまうと、修復が難しい場合があります。一般的な洗剤で対処しきれない場合には、プロのリフォーム業者に依頼することでメンテナンスが必要です。
基本的には、まず入浴剤の成分に注意して選ぶことが重要です。硫黄分や多量の塩分、鉄分を含む入浴剤の場合、配管部や浴槽を痛めてしまう原因となります。また温泉水にもこのような成分が含まれていることが多いため、できる限り水道水を使うようにしましょう。
水垢の掃除に注意が必要
人工大理石浴槽のデメリットとして、「水垢の掃除に注意が必要」という点が挙げられます。浴槽の表面の水滴が乾燥すると、水垢(カルシウムやマグネシウムなどのミネラル)が残りやすくなります。これが使用回数とともに蓄積され、白い石灰のような斑点や白い膜として現れると、見た目にも美しくありません。
そのため、水垢対策として定期的なお手入れやメンテナンスが必要になります。具体的には、水垢の部分を柔らかいスポンジで洗うのがおすすめです。あまり強く擦ると人工大理石に傷が付いてしまいますが、定期的に軽く洗うことでダメージを抑えられます。また人工大理石浴槽のメーカーによっては、専用のクリーナーを販売している場合もあります。各メーカーの取扱説明書を確認して、適切な方法でお手入れしましょう。こういった対策を講じることで、水垢によるトラブルを最小限に抑えられます。
FRP浴槽より価格が高め
人工大理石浴槽は、アクリル樹脂やポリエステル樹脂などの高品質な合成素材を使用して製造されるため、製造コストが比較的高くなります。また、天然大理石のようなリアルなデザインや模様を再現していることでFRPの浴槽よりも価格が高くなってしまいます。人工大理石浴槽はデザイン性の高いタイプも多いため、浴室全体の細部や質感にこだわることも価格を押し上げる要因となってしまうのです。
ただし「ホテルライクでラグジュアリーなインテリア」など、高級感のある仕上がりを求めるのであれば、FRPの浴槽より人工大理石浴槽の方が適しています。実際に、価格が高いと感じるかどうかは個々の予算や好みに依存する部分が大きいです。価格差をカバーするためには、機能をシンプルに絞ることも一つの選択肢となります。全体の予算に応じて、適したタイプを選びましょう。
TOPPANが、人工大理石浴槽のリフォームを得意とする優良リフォーム事業者を紹介します
主要メーカーの人工(人造)大理石浴槽
ここでは、主要メーカーが販売している人工(人造)大理石浴槽のブランドについてご紹介します。各メーカーで人工大理石や人造大理石の浴槽を開発しており、それぞれ特徴が異なります。デザイン性や機能面などに違いがあるため、浴室の広さやライフスタイルの好みなどに応じて選んでみましょう。
TOTO
TOTOはユニットバスだけでなく、洗面台、システムキッチン、トイレといった設備機器を製造・販売しています。戸建て向けのシステムバスルーム、マンション向けのユニットバスルームやこだわりの単体浴槽、シャワールームなど、多彩なラインナップを展開しています。
人工大理石浴槽では、「ネオエクセレントバス」を販売しています。高品位な滑らかさと高級感あふれる光沢を帯びており、上質なバスルームに仕上がります。ボタンを押すだけで排水できる「ワンプッシュ排水栓」やハンドグリップといった機能が備わっているので、メンテナンス性や安全性も高いのが特徴です。
パナソニック
パナソニックは総合エレクトロニクスメーカーで、家庭用電化製品・住宅設備などを製造しています。古くは松下電器、ナショナルといった製品ブランドを展開していましたが、現在ではすべて統一して「Panasonic」の名称となっています。パナソニックホームズといった戸建住宅から住宅設備、家電など幅広い事業を行っているため、住まいをトータルコーディネートすることも可能です。
パナソニックでは「アクアマーブル人造大理石浴槽」を販売しています。こちらは、浴槽の表面だけでなく素材自体にはっ水・はつ油成分を練り込んでいるのが特徴です。そのため汚れがつきにくく、美しい状態が長持ちします。
またアクアマーブル人造大理石浴槽には、「ライトホワイト、ライトベージュ、ライトローズ、ライトグリーン、ライトグレー」といったカラーが5色あります。明るく爽やかな色味なので、インテリアの好みに応じて選べます。
クリナップ
クリナップは1949年創業で、長年にわたりキッチンをはじめとする水まわり商品の製造を行っています。特に「ステンレス」に強みがあり、錆びにくく湿気やカビが発生しにくいことから人気があります。しかし人工大理石(アクリルコート)の浴槽も展開しており、幅広いニーズに対応しています。ポリエステル系樹脂で作られた浴槽にアクリル系鏡面コートが施されているので、つるつるとした美しい状態が保てます。カラーラインナップは「クレルホワイト、クレルグレー、クレルグレージュ、クレルブラウン、クレルダーク」の5色です。
LIXIL
LIXILは、総合住宅設備メーカーでは最大手となる企業です。2011年にトステム、INAX 、新日軽、サンウエーブ工業、東洋エクステリアの5社が統合して誕生したという経緯があります。そのためショールームの数も多く、製品を実際に見やすいのもメリットです。LIXILではユニットバスの他、キッチンやトイレ、洗面台、建材など幅広い商品を手掛けています。そのため住宅丸ごとコーディネートすることも可能で、フルリフォームで採用される方も多いです。
LIXILでは、人造大理石の「シャイントーン浴槽」を販売しています。洗練されたフォルムと上質さが特徴で、重厚感ある素材感を楽しめます。シンプルなデザインなので、どのようなインテリアにも合わせやすいです。
タカラスタンダード
タカラスタンダードはホーローの技術に強みがある住宅設備メーカーです。トイレだけでなく、システムキッチンや洗面台といった商品も展開しています。タカラスタンダードの浴室は、汚れが染み込まないホーロー素材の壁や浴槽、お手入れしやすいアクリル人造大理石浴槽や頑丈な磁器タイルの床が特徴です。お手入れしやすい素材にこだわっているため、長く清潔に保ちやすくなっています。
アクリル人造大理石の「キープクリーン浴槽」は、なめらかで肌触りが良く、美しい光沢のある浴槽が特徴です。くつろげる浴槽形状をしており、バスタイムをゆったりと過ごせます。浴槽本体部が約9mm厚の一層構造なので、衝撃による傷にも強くなっています。
TOPPANが、人工大理石浴槽のリフォームを得意とする優良リフォーム事業者を紹介します
まとめ
人工大理石浴槽は、上質な素材感が比較的リーズナブルに実現できるため人気が高いです。耐久性もあり美しい状態が保ちやすいため、高級感のあるバスルームにしたい場合にもおすすめとなっています。本記事でご紹介した内容を参考に、ぜひ浴室計画を立ててみてはいかがでしょうか?
TOPPAN(東証プライム上場)が運営する「リフォトル」では、国土交通省 登録団体に所属する優良リフォーム事業者を無料で紹介しています。ぜひお気軽にお申し込みください。
信頼できるリフォーム事業者をお探しの方へ
国土交通省 登録団体所属の信頼できるリフォーム事業者の中から、あなたの希望に合う事業者を無料でご紹介します。
国土交通省 登録団体所属
信頼の事業者を最大4社ご紹介します!
信頼できるリフォーム事業者をお探しの方へ
国土交通省 登録団体所属の信頼できるリフォーム事業者の中から、あなたの希望に合う事業者を無料でご紹介します。
国土交通省 登録団体所属
信頼の事業者を最大4社ご紹介します!