建物の外観は、外壁材によって大きく印象が変わります。そこで本記事では外壁材の一種である「樹脂サイディング」の特徴やメリットについて、ご紹介します。これから外壁リフォームやメンテナンスを検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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樹脂系サイディングとは
樹脂系サイディングとは、主に樹脂(プラスチック系の素材)を原料として製造されている外壁材の一種です。軽量で扱いやすく、耐久性や耐候性に優れていることから、住宅や建物の外装材として広く使用されています。
紫外線や雨風などの影響を受けにくく、長期間美観を保てるのが特徴です。また塗装の頻度が少なく済むため、メンテナンスコストを抑えられます。さらに取り扱いが簡単で、建物への負担を軽減できます。多様な色やデザインがあり、好みによって選べるのも人気があるポイントです。
一方で使用する環境や状態によっては金属系や窯業系のサイディングよりも劣化が進みやすい場合があるため、施工環境や気候を考慮して選定することが重要です。
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ちなみに、主な外壁サイディングの種類は下表にまとめられます。それぞれの簡単な違いや詳しい特徴については、下記記事でご確認ください。
窯業系サイディング | セメントと繊維で作られた耐火性・耐久性に優れた素材。 |
金属系サイディング | アルミやガルバリウム鋼板など金属製で、軽量かつ耐久性が高い。 |
樹脂系サイディング | 塩化ビニル樹脂を使用した耐水性・耐腐食性が高い素材。 |
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樹脂系サイディングのリフォームアイディア
ここでは、具体的な樹脂系サイディングのリフォームアイディアをご紹介します。多くのイメージを見ておくことで、ご自宅のリフォームやメンテナンスに活かしてみてください。
爽やかなブルーの外観
爽やかなブルーの外壁材を取り入れれば、住宅全体に清潔感と新鮮な印象をもたらします。ブルー系の外観は視覚的に涼しさを感じさせるため、海辺の家や自然の近くに位置する家には特によく合います。
写真のイメージのようにブルーの外壁とグレーの屋根を組み合わせると、より奥行きが生まれて立体的な印象が加わるためおすすめです。また白い窓枠やドアをアクセントにすると、コントラストによって全体が引き締まります。そしてガーデンや玄関周りに植栽を加えることで自然と調和し、より爽やかで親しみやすい雰囲気が演出できます。
樹脂系サイディングは耐候性に優れているため日差しが強い場所でも色あせにくく、ブルーの美しさを長期間保つのにぴったりです。
シンプルなホワイトの外観
シンプルなホワイトの外観は時代を問わず人気があり、どんな建築スタイルにも適合する万能なデザインです。樹脂系サイディングにホワイトを採用することで、光を反射して住まい全体を明るく見せる効果も期待できます。
清潔感があって広々とした印象を与えるため、特に住宅が密集している都市部でも開放的な印象をもたらします。ホワイトの外観は他の装飾やデザインの自由度も高く、さまざまなアレンジが可能です。
シンプルなホワイトの外観には、黒やダークグレーの屋根や窓枠を合わせるとモダンで洗練された印象になります。また木製のドアや手すりをアクセントに使えば、温かみをプラスできます。
メンテナンスも比較的簡単で、耐候性の高い樹脂系サイディングなら汚れがつきにくく、洗浄によって容易に美観を保てるのがメリットです。
カリフォルニアスタイルの外観
カリフォルニアスタイルの外観はリラックス感とモダンさが融合したデザインで、住宅に開放的で明るい雰囲気をもたらします。樹脂系サイディングを用いてカリフォルニアスタイルを実現する場合、温かみのあるナチュラルカラーや明るいベージュ、淡いグレーなどの色調を選ぶと、日差しに映える外観が作りやすいです。
このスタイルには大きな窓や開放的なデッキスペース、軒が浅めの屋根などがぴったりで、室内と屋外の境界が薄れる設計が特徴です。エクステリアのテクスチャーも重要で、ウッド調のデザインを取り入れると自然な温かみが感じられます。樹脂系サイディングは塩害や湿気に強いため、海岸近くの家でも安心して使用できるのもメリットです。
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樹脂系サイディングのメリット
ここでは、樹脂系サイディングのメリットについてご紹介します。「これから樹脂系サイディングにリフォームしようか迷っている…」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
塩害・凍害に強い
海岸近くの住宅では、海風に含まれる塩分が建材に付着することで金属の腐食やコンクリートの劣化を引き起こす「塩害」が問題になります。しかし樹脂系サイディングは塩分を含む湿気にも強く、腐食や劣化を起こしにくいため、沿岸地域での使用に適しています。
一方で寒冷地では「凍害」によって建材に水が浸入し、凍結・膨張を繰り返すことでひび割れや損傷が発生することがあります。樹脂は水を吸収しにくいため凍害による損傷がほとんどなく、寒冷地での耐久性も高いです。そのため過酷な環境下でも長期間にわたり、美しい外観と機能を保てます。
雨漏りに強い
樹脂系サイディングは雨漏りに強い特性を持っているため、耐久性の面で安心して使用できます。樹脂自体が水を吸収しないため、湿気や降雨によるダメージをほとんど受けません。サイディングの継ぎ目がしっかりと組み合わさるように設計されているため、建物内部に水が浸入するリスクを低減できます。
さらに最新の施工技術により、サイディング同士の接合部に隙間が生じにくい構造が採用されることが多く、雨風からの保護力が向上しています。
雨の多い地域や、台風や豪雨などの激しい天候にも耐えられるので、外壁のメンテナンスの頻度を抑えられます。これにより住まいの長寿命化が実現し、結果的に家の耐久性を保つ効果が期待できます。
軽量で扱いやすい
樹脂系サイディングは、金属系やセメント系の外壁材に比べて非常に軽量です。そのため、施工が簡単で迅速に行えるという特徴があります。軽量であることから作業時の負担も少なくなり、施工の際に必要な機材や時間も削減できます。
さらに建物への荷重が軽くなることで建築物全体の構造負担も軽減でき、耐震性の向上にもつながります。リフォームや外壁の張り替えを検討している場合でも、軽量な樹脂系サイディングは既存の壁への負担を最小限に抑えられます。
シーリング不要でメンテナンスが楽
通常、外壁のシーリング(接合部の防水材)は時間とともに劣化し、定期的な補修や交換が必要になります。しかし樹脂系サイディングは、「オープンジョイント工法」で施工を行うためシーリング材が不要です。この構造により接合部からの水漏れや劣化が発生しにくくなり、メンテナンスの頻度を大幅に減らせます。
またシーリングが不要なことで、見た目にも継ぎ目が少なく美しく仕上がるというメリットもあります。これにより外観の美しさを保ちながら長期的なコストや労力を抑えられて、効率的なメンテナンスが可能です。
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樹脂系サイディングがおすすめなケース
ここでは、樹脂系サイディングがおすすめなケースについて詳しくご紹介していきます。
海沿いの地域・寒冷地
海沿いの地域では、海風に含まれる塩分が建物の外壁に付着し、金属やコンクリートを劣化させる「塩害」が問題となります。しかし樹脂系サイディングは塩分による腐食に強く、錆びや劣化がほとんど生じないため、海に近い立地でも長期間美しい外観を保てるのがメリットです。
一方で寒冷地では、外壁が凍害によって損傷するリスクがあります。凍害とは、建材に染み込んだ水分が凍結・膨張を繰り返すことでひび割れを生じる現象です。こちらに関しても、樹脂系サイディングは水を吸収しないため、凍結によるダメージを避けられます。
このように樹脂系サイディングは過酷な天候条件にも対応できるため、海沿いや寒冷地での住宅には特に適しています。防水性やメンテナンス性も高いため、家全体の維持管理が楽になるのも嬉しいポイントです。
海外風の外観にしたい
ヨーロッパのクラシカルな家やアメリカのカリフォルニアスタイルの家など、異国情緒あふれる外観には樹脂系サイディングがよく合います。自然な素材感や多様な色使いが特徴的な外壁材なので、海外の住宅デザインに近づけたい場合に適しています。
具体的にはアースカラーやパステル調のカラーを選ぶと、アメリカ西海岸のような開放的でモダンな外観を作り出せます。またウッド調のサイディングを採用すると、北欧風やフレンチスタイルの温かみある雰囲気を演出できます。
軽量で施工も簡単なため、リフォームの際にも手軽に外観を刷新できる点が魅力です。さらに耐候性やメンテナンス性にも優れているので、見た目だけでなく実用性を兼ね備えた選択肢として多くの住宅に適しています。
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樹脂系サイディングのデメリット・注意点
ここでは、樹脂系サイディングの主なデメリットや注意点についてご紹介します。
施工できる業者が少ない
樹脂系サイディングは主に北米で流通している屋根材なので、日本国内では施工実績を持つ業者が少ない傾向があります。施工には特定の技術や経験が必要ですが、正確に行える職人が不足しているのがデメリットです。
もし経験不足の業者に依頼すると、施工が不十分で仕上がりや耐久性に影響が出る可能性があります。そのため、信頼できる施工業者を見つけるためには、事前にしっかりと業者の実績や口コミを調査し、経験豊富な専門業者を選ぶことが重要です。インターネットの見積もり比較サイト等を利用して、納得のいく選択を行いましょう。
デザインのバリエーションが少ない
日本国内では、窯業系サイディングや金属系サイディングに比べて樹脂系サイディングは種類が少ないのがデメリットです。選択できる色やテクスチャーが限られていると、思い通りの仕上がりが実現しにくい可能性があります。
特に海外風や個性的な外観を希望する場合には、希望する仕上がりに合った選択ができるかどうか、事前にメーカーや業者と相談して確認しておくことが重要です。
価格が比較的高い
樹脂系サイディングの価格は、他の外壁材と比較するとやや高めであることが多いです。特に金属系や一般的な窯業系サイディングと比べると、初期費用が高くなる点には注意しましょう。樹脂系サイディングは耐候性やメンテナンス性に優れており、長期的にはコストメリットがある場合もありますが、初期の予算が限られている場合は他の選択肢を検討せざるを得ません。
また施工可能な業者が少ないことも相まって、競争が少なく価格の交渉余地が限られていることがあります。そのため、予算計画には注意しましょう。
樹脂系サイディングを選ぶ場合、長期的な視点でメンテナンス費用やリフォームサイクルを考慮し、トータルコストのメリットを見積もることが大切です。価格だけにとらわれず、性能やメリットも総合的に判断して検討するようにしましょう。
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樹脂系サイディングのリフォーム費用目安
ここでは、樹脂系サイディングのリフォーム費用の目安をご紹介します。ただしあくまでも一般的な費用のため、実際の費用は専門業者に見積もり依頼をしてみるのがおすすめです。
張り替え
種類 | 費用 |
張り替え工法 | ㎡あたり約17,000~25,000円程度 |
張り替え工法とは、既存の外壁材を全て撤去して新しい樹脂系サイディングを取り付ける工事のことを指します。工事が比較的大規模になるため、全体の費用が高めになります。
張り替え工事は外壁全体の状態をリセットするため、耐久性を向上できるのがメリットです。ただし施工期間が長くなるため、仮住まいや生活への影響を考慮するようにしましょう。
※処分費及び養生費は別途費用が掛かります。
※足場設置費は別途費用が掛かります。
※建物の形状等により費用が変わる場合があります。
※メーカーや種類によっては費用が変わります。
カバー工法
種類 | 費用 |
カバー工法 | ㎡あたり約15,000~20,000円程度 |
カバー工法(重ね張り)とは、既存の外壁の上に新しい樹脂系サイディングを重ねて施工する方法です。既存の外壁材を残したままで工事可能なので、張り替えよりも費用が抑えられます。工事期間も短くなり、廃材処理費用を削減できることもメリットです。
ただし既存の外壁が劣化している場合には、カバー工法を採用できないこともあるため、事前のチェックが重要です。施工が簡単で短期間に済むので日常生活への影響が少なく、費用を抑えつつ外観を一新したい場合に適しています。
※処分費及び養生費は別途費用が掛かります。
※足場設置費は別途費用が掛かります。
※建物の形状等により費用が変わる場合があります。
※メーカーや種類によっては費用が変わります。
他の外壁材との比較
種類 | 費用 |
窯業系サイディング | ㎡あたり約3,000~10,000円程度 |
金属系サイディング | ㎡あたり約4,000~6,000円程度 |
木質系サイディング | ㎡あたり約5,500~10,000円程度 |
※メーカーや種類によっては費用が変わります。
サイディングの他の種類の費用に関しては、上表が目安となります。樹脂系サイディングは耐候性やメンテナンスのしやすさに優れている一方、初期費用は若干高くなることが多いです。ただし全体の施工費用には、耐久性やデザイン性なども考慮する必要があります。
初期費用は他の素材より高めでも、メンテナンス頻度が少ないため、長期的な視点でのコストパフォーマンスが優れている点が樹脂系サイディングの魅力です。
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まとめ
樹脂系サイディングを取り入れることで、まるで海外のようにおしゃれな外観が実現します。特に築年数が経っている住宅の場合には、ぜひリフォームを検討してみてはいかがでしょうか?
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