キッチンカウンターを選ぶ際に気になるのが「カウンターの高さ」です。本記事では身長別におすすめの高さをご紹介するほか、カウンター以外の寸法についてもまとめています。これからキッチン周辺のリフォーム計画をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
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キッチンカウンター高さを決めるポイント
ここではまず、キッチンカウンターの高さを決める際のポイントについてご紹介します。キッチンは毎日の調理や後片付けで使う場所なので、一人ひとりに合った高さにするのがおすすめです。ポイントを守ってカウンターを選ぶことで、使いやすいキッチンを実現しましょう。
①身長
キッチンカウンターの高さは、使用する方の身長に合わせて決めると使いやすくなります。これにより作業中に正しい姿勢を保ちやすくなり、長時間続けて使用しても疲れにくくなります。基本的な目安としては「身長(cm)÷2+5cm」で計算するのが丁度よい高さとされます。例えば身長160㎝の場合、「160÷2+5㎝=85㎝」が適正な高さです。それぞれに合った高さを選ぶことで、使い勝手が良くなります。
しかし身長だけでなく、使う方の身体的な制約や健康状態も考慮する必要があります。例えば腰痛や関節炎などの問題がある場合、身長の基準よりも低めのカウンターにした方がおすすめです。他の要素とのバランスを取りながら、最適な高さを選択しましょう。
②肘の高さ
基本的には、身長に合わせてカウンターの高さを選べば使いやすくなることが多いです。しかし場合によっては、使いにくいと感じるケースもあります。この場合、「肘の高さ」も考慮することで使いやすさがアップします。一般的には、「肘よりも10~15cmほど低い高さ」のカウンターが使いやすいとされています。カウンターの高さが低すぎると力が掛けにくくなって作業しにくいため、適切な高さを選びましょう。
腕の長さによって肘の高さにも幅があるため、同じ身長の人でも適したカウンターの高さは変わります。カウンタートップが肘の高さに合っていると、長時間の調理や作業中に肩や腕への負担が軽減され、快適に作業できます。正しい姿勢を維持できることで、腰痛や肩こりなどのトラブルも軽減できるのがメリットです。しかし適切な高さは、実際にカウンターで作業してみないと分からない点も多いです。そのためショールームや販売店で実物を見て、実際の作業を体感してみるのがおすすめです。これにより、より快適で効率的なキッチン環境を実現できます。
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キッチンの標準高さの目安|身長別に紹介
ここでは、キッチンの標準高さの目安についてご紹介します。大まかな目安を知っておくことで、キッチンカウンターの高さが選びやすくなります。身長別にまとめているので、家族それぞれの身長や体格に合わせてチェックしてみてください。
キッチンの高さは使いやすさに直結!
従来までは「キッチンは女の城」と言われた時代もありましたが、最近では男女関係なく家事をするのがトレンドです。これに伴って「カウンターの高さが合わない…」というお困り事も増えています。
キッチンカウンターの高さは、使いやすさに直結します。適切な高さで設計されていれば効率的な料理や調理が可能であり、快適性や安全性を向上できます。身体への負担も軽減されることで、よりスムーズに動作できます。
また安全性の面でも、適切な高さを選ぶことは重要です。例えばカウンターが低すぎると腰や背中に負担が掛かり、誤った姿勢で作業することになります。一方で高すぎる場合にも、作業中に腕を伸ばして作業する必要があるため、安全性が低下してしまいます。調理中に物を落としたり火傷したりする事故にも繋がってしまうので、体格や身長に合わせたカウンター選びが重要なのです。
身長150㎝~|80㎝
身長150cm台の場合、一般的には80cmのキッチンカウンターの高さがおすすめです。小柄な体格の方が使う場合や子どもと一緒に料理をする場合等に、自然な姿勢で作業ができます。
ただし一般的なキッチンメーカーでは、80㎝のキッチンカウンターは最小の高さとなります。そのため「高さが低くて使いにくい」と感じる場合もあり、注意が必要です。低いと感じる状態のままで使い続けると、腰に負担が掛かり腰痛の原因になってしまいます。
一方で高齢になると、体形の変化により低いカウンターの方が楽に使える場合もあります。元々の身長が高い方でも、年齢を重ねるにつれて高いカウンターが使いづらく感じることも多いです。そのため実際に使ってみて、自分に合うかどうかを確認することが重要です。場合によっては、高さを微調整する必要があります。
身長160㎝~|85㎝
身長160cm台の場合、一般的には85cmのキッチンカウンターの高さがおすすめです。多くのキッチンメーカーでは85㎝が標準の高さとして設定されており、最もラインナップが多い高さとなっています。85㎝の高さであれば、老若男女を問わず幅広い身長の方が使いやすいと感じることが多いです。キッチンカウンターが適切な高さに設定されていると、料理や調理の際の作業効率が向上します。身体への負担が減り、作業がスムーズに進みます。
85cmのカウンターの高さは、一般的な基準に基づいていますが、個々の身長や体格によっては適切でない場合があります。身長によっては、カウンターの高さを微調整する必要があるかもしれません。キッチンメーカーの中には、1㎜単位でカウンターの高さを調節できる製品も販売されています。特に料理にこだわりのある方や、身体的な制約がある方はオーダーメイドで仕上げると使い勝手がアップします。
身長170㎝~|90㎝
身長170cm台の場合、一般的には90cmのキッチンカウンターの高さがおすすめです。家族の体格が良い場合や、背の高い男性が使うことが多い場合には特に使いやすくなります。料理や調理作業がより効率的に行えるため、作業効率が向上します。キッチンカウンターが高い場合、その下の収納スペースもより広く確保できるのもメリットです。これによりキッチンの収納能力が向上し、整理整頓するのに役立ちます。
ただしキッチンカウンターが高い場合、子どもや高齢者など身長が低い人にとっては利用しにくい場合があります。安全性や利便性を考慮して、その他の対策を検討しましょう。一方でキッチンマットやスリッパを利用することが考えられるのであれば、あらかじめ高めのカウンターに設定しておいた方が使いやすい場合もあります。90cmのキッチンカウンターは、作業効率や収納スペースの利用などの面でメリットがありますが、個々の身長やニーズに合わせて調整することが重要です。
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キッチンカウンター高さの調節方法
ここでは、キッチンカウンターの高さを調節するための主な方法についてご紹介します。ショールームや販売店でカウンターの高さを確認したつもりでも、実際に使ってみると「高すぎた…」「使いにくい…」と感じるケースもあります。その場合にも、適切な方法を試すことで調節できる場合があります。
スリッパやマットで調節する
キッチンカウンターの高さを調節する方法の一つとして、「スリッパやマットで調節する」という方法があります。比較的簡単で手軽に実行できるため、一時的な調整方法として最適です。具体的には厚底タイプのスリッパを選ぶことで、数㎝分の高さが調節可能です。これなら使う人がそれぞれ自分の身長に合った高さに調節できるので、作業性が高まります。
マットをキッチンカウンターの下に敷く場合には、安定性を確保するために適切なタイプを選びましょう。滑り止めの機能が付いているマットにすれば、万が一の際の事故を防げます。ただしスリッパやマットを使用して高さを調節する方法は一時的なものであり、長期間使用する場合はより安定した調節方法を検討する方がおすすめです。使うにつれて生地がへたったり薄くなったりすることも考慮して、あくまでも応急処置として試してみてください。
キッチン下の床高を変更する
キッチンカウンターの入れ替え工事が難しい場合には、床高を変更する方法があります。これはキッチンの下の床を工事することで、キッチンカウンターの実質的な高さを変更する方法です。比較的大掛かりな工事になりますが、システムキッチン全体を入れ替えるよりはコストが安くなる場合があります。
リフォーム工事ではまず、現在のキッチンカウンターの高さを測定して新しい高さを決定します。その後、床の高さを調整するための設計を行います。床高さの調節では、フローリングやタイルなどの床材を取り外して床を削ったり、下地を追加したりする必要があります。この段階で、必要に応じて配管や配線を移動する場合もあります。ただし、マンションではコンクリートスラブを変えることまではできないため、床高を変更することは難しいです。また、この方法は比較的大掛かりで工期も掛かるため、プロの建築業者やリフォーム業者に相談するようにしましょう。
リフォームでカウンターの高さを変える
カウンターの高さを身長や作業スタイルに合わせて調整することで、キッチンでの作業がより快適になります。例えば身長が低い場合は低めのカウンターに変更すれば、腰や肩への負担を軽減できます。ただしカウンターの高さを変更するリフォームでは、費用と手間が掛かります。システムキッチン自体の交換が必要になることもあるため、予算や工期の問題を考慮しましょう。
システムキッチン全体を交換する場合には、キッチン全体のデザインも一新できます。カラーコーディネートすることでモダンでスタイリッシュな雰囲気を演出したり、収納も合わせて変えておしゃれなデザインに変えたりすることが可能です。
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キッチンで注意するべき寸法|カウンター以外も重要
キッチンの高さと言えば「カウンター」がイメージされやすいですが、実はそれ以外の場所の高さも重要です。キッチンは調理や後片付けといった作業をする場所なので、少しの高さの違いが作業効率に大きな影響を与えてしまいます。ここでは、キッチン関連の寸法や高さの決め方について、詳しくご紹介します。
引き出し取手の位置・向き
引き出しの取手の位置は、一般的に引き出し上部の中央に配置されます。調味料や調理器具などを頻繁に出し入れする場所なので、取手の位置や向きは意外と重要です。主な取っ手の種類としては、下記が挙げられます。
- ハンドル取手、バー取手
- ライン取手
- 掘り込み型取手
- 取手レスタイプ
基本的には順手で取手を引くタイプが多いですが、ライン取手は扉の上部に指を掛けるので、逆手で引くスタイルになります。一見どれも同じように思えますが、同じキッチンの中で順手と逆手が混在してしまうと作業効率が悪くなるため注意が必要です。引き出しを開ける際に手が自然な動きで掴みやすいように、実際にショールームで体感してみるのがおすすめです。
また最近では、取手の無い「取手レスタイプ」も登場しています。これはプッシュオープンのため、手が塞がっている場合でも簡単に開け閉めできるのがメリットです。出っ張りが無くなることで、掃除やメンテナンスの手間も少なくなります。ただし小さい子どものいる家庭では開けやすさが事故に繋がってしまう場合もあるので、注意しましょう。
シンクの深さ
キッチンシンクの深さは、一般的に約15~25㎝程度です。浅いシンクは、手洗いや調理の際に水が飛び散りにくく、片付けがしやすいのがメリットです。一方で深いシンクは、大きな調理器具や鍋などを洗う際に便利であり、水がこぼれにくいというメリットがあります。使用状況や個々の好みによって、適切な深さを選択することが重要です。
シンクの幅や奥行きは、キッチンカウンターのサイズや設置スペースに合わせて選びます。シンク選びの際には、デザインや機能性も重要です。最近は調理スペースを拡充するサポートワイヤーや水切りカゴが付いたシンクも多く、幅広い使い方が広がっています。食器洗いや野菜の下ごしらえで使うことが多いのであれば、それに合わせてシンクも大きいタイプにするのがおすすめです。キッチンのレイアウトや設置スペース、作業スタイルに合わせて適切なシンクの深さを選択することで、快適で機能的なキッチン環境を実現できます。
収納の高さ
キッチンでは食器やストック食品を収納するために、収納キャビネットやカップボードが設置されることが多いです。天井近くまである収納棚の方がたくさん収納できて便利ですが「高すぎて手が届かない…」、「上の部分が使いづらい」といった失敗もよく聞かれます。基本的には、キッチン上部の吊戸棚の高さは「身長×1.2」程度に収めるのがおすすめです。身長160㎝の場合、192㎝程度であれば無理なく手が届く高さとなります。
キッチン収納の使いやすさは、引き出しや棚の配置によっても影響されます。引き出しや棚が広すぎるとアイテムが散乱しやすくなり、使い勝手が悪くなる可能性があります。そのため頻繁に使用するアイテムを手の届く高さに配置し、あまり使わないものは上の方や奥の方に収納すると便利です。
予算に余裕がある場合には、昇降式の吊戸棚を採用するのもおすすめです。棚自体を使うときだけ昇降させることにより、棚上部まで無駄なくスペースが活用できます。キッチン収納の高さは、使いやすさやデザイン、機能性を考慮しながら適切に計画しましょう。キッチンのレイアウトや設置スペース、使い方に合わせて、それぞれに合った高さを選択することが重要です。
レンジフードの高さ
レンジフードとは、コンロの上に設置される換気設備のことを指します。消防法で「ガスコンロやグリルの位置からレンジフードまでの高さは80cm以上」と定められており、適切な設計が求められます。きちんと寸法を守ることでレンジフードが十分な吸引効果を発揮し、調理中に発生する油煙や匂いを適切に排気できます。
よくあるトラブルとしては「レンジフードが低すぎて頭がぶつかる」といった事例があります。そのためレンジフードの寸法は、キッチンのレイアウトやコンロのサイズに合わせて決定するのがおすすめです。レンジフードの計画では、排気用のダクトや電源配線についても考慮しましょう。キッチンのレイアウトや調理スペースの高さに合わせて適切な高さを選択することで、安全かつ効果的な作業が可能になります。
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キッチンの高さでよくある疑問
ここでは、キッチンの高さでよくある疑問についてまとめてご紹介します。キッチン関連の設備は頻繁にリフォームするものではないため、よく分からない点も多いのではないでしょうか。ポイントを知っておくことで、後悔の無いキッチン計画に生かしてみてください。
キッチンカウンターをリフォームする費用は?
キッチンカウンターをリフォームする費用は、おおよそ12万円~15万円程度かかります。簡易的な工法としてキッチンはそのままで、キッチン前の床の高さを地組などで上げる方法です。注意点としてはキッチンの扉や引き出しなどが高さを調整した床に当たらないようにしましょう。また、床を上げる際、食器棚などのキッチン周りの高さに支障がないようにも注意しましょう。(内訳として床上げ下地組に約7万円~約10万円程度、床仕上げに約5万円前後となります。)
※処分費及び養生費は別途費用が掛かります。
カウンターの高さ変更ではシステムキッチン自体の交換が必要になることが多く、費用も高額になりがちです。また、選ぶカウンターのサイズや形状によっても費用が変わります。大きなカウンターを設置する場合や、特殊な形状のカウンターを作る場合は、追加の費用を見込んでおいた方が安心です。カウンターリフォームに伴って、床や壁の修復、配管や電気配線の移動、他のキッチン設備の更新など、関連する作業がある場合は、その費用も考慮する必要があります。
ただし具体的な費用は、リフォームの範囲や工事内容などによって異なります。リフォームを検討する際には複数の見積もりを取得し、予算内で最適な業者を選ぶことが重要です。
キッチン高さ90㎝だと後悔する?
最近では共働き家庭の増加により、男性がキッチンで調理する機会も増えました。身長が高い方の場合、キッチンカウンターの高さを90㎝で検討する場合があります。しかし標準的な高さよりも高めなので、一般的な女性の身長では使いにくいと感じられることもあります。また「圧迫感が生じて部屋が狭く見える」といったデメリットも発生します。そのため、実際にショールーム等で体感してみてから高さを決めるのがおすすめです。
ただし迷った場合には、高めの寸法の方が良いとされています。高い場合にはスリッパやマットで簡単に調整できますが、低いと調整が難しくなることが理由です。使う人の体格やライフスタイルに合わせて、適切な高さを選びましょう。
まとめ
リフォーム工事に詳しくない場合、悪質な業者に当たると騙されてしまう危険性があります。満足度の高いリフォームに繋げるためにも、業者選びは慎重に行うのが基本です。その際には、複数の業者に相見積もりを取ると安心です。適切な情報収集で、失敗のないリフォームを実現しましょう。
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