最近では木造二階建て住宅の空き家が増えており、地域の課題となっていることも多いです。本記事では解体の手順や具体的な費用等について、詳しくご紹介していきます。状況によってはリフォームで対応できる場合もあるため、ぜひ参考にしてみてください。
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木造二階建てを解体するメリット
ここではまず、木造二階建てを解体するメリットについて整理しておきます。「実家の木造住宅を相続したけれど、解体した方が良い?」と迷われている場合には、ぜひ参考にしてみてください。
管理の手間が軽減できる
木造建築を維持するには、定期的なメンテナンスが必要です。特に二階建ての場合、屋根や外壁の修繕、雨漏り対策、シロアリの防除など、お手入れの範囲が広がります。特に築年数が経っている木造建築は老朽化が進み、修繕が頻繁に必要になる場合が多いです。しかし維持管理には時間や労力がかかり、多忙な生活を送っている場合には大きな負担となってしまいます。実家が遠方にあるケースでも、わざわざ管理のために通う必要があり大変です。
その点、解体してしまえばこういった手間がなくなります。老朽化によるトラブル(腐食やひび割れ、瓦の崩落など)を気にする必要がなく、精神的な負担が軽減できるのがメリットです。また維持管理には費用が掛かり、定期的な修繕やメンテナンスの費用が積み重なると、長期的にはかなりの額になることがあります。しかし解体することで、こうした継続的なコストも削減できます。また古い木造建築は耐震性や耐火性が心配なケースも多いですが、解体によって解決できます。
地震対策になる
古い木造建築は、現行の耐震基準を満たしていない場合が多いです。また経年劣化によって構造が弱くなっていることがあり、地震時に倒壊するリスクが高まります。特に長年放置されている空き家の場合には、気付かないうちに劣化が進んでいるケースも多いです。
そのため木造二階建てを解体することで、地震時の安全性を確保するのがおすすめです。特に地震が頻発する地域では、早めに対策しておいた方が安心感が高まります。
売却できる可能性が上がる
築年数が古い木造二階建て住宅が残っていると、建物の解体、維持管理や修繕の費用が掛かることで購入を避ける方も多いです。せっかく良い立地にある土地でも、建物があることで売却できないと機会損失になってしまいます。
その点、建物を解体して更地にすれば、土地自体の価値が上がって売却の可能性が上がります。更地であれば買い手が好きなデザインや仕様で新しい建物を建てられるため、購入意欲が高まるのです。特に都市部では新築の需要が高く、更地であることが有利に働きます。また古い建物を解体することで、買い手は土地のみの価値を正確に評価できます。建物の解体費用や修繕費用を考慮する必要がなくなるので、購入判断がしやすくなります。
木造二階建ての解体にはある程度の費用が掛かってしまいますが、その後の売却で得られる利益により相殺できることも多いです。そのためスムーズな土地の売却を希望されている場合には、解体を検討してみましょう。
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解体工事の主な内訳
ここでは、木造二階建ての解体工事に掛かる主な費用内訳についてご紹介します。建物を解体する際には、足場の設置や産業廃棄物の処理といった工程も存在します。事前に主な工事内容を知っておくことで、解体工事の成功につなげましょう。
仮設工事費用
仮設工事とは、工事期間中に一時的に設けられる設備のことを指します。具体的には足場や仮囲い、仮設トイレといった設備が該当します。特に足場は高所作業には欠かせない設備で、作業員の安全確保のためには欠かせません。
また解体作業による騒音や粉塵を抑えるために、防音・防塵シートを設置します。これは、近隣住民への影響を最小限に抑えるために重要です。周囲をネット等で囲むことにより、解体作業時の粉塵の飛散や部材の落下による事故を防止できます。
また大掛かりな解体作業の場合には、仮設電気・水道が配備されることもあります。これにより、工具の使用等が可能になります。仮設設備が整っていることで、解体作業がスムーズに進行します。
住宅の解体工事費用
住宅本体の解体工事では、解体する建物の構造や周囲の状況を調査して計画を立てます。屋根や外壁の除去の他、内装や基礎の解体といった工事が含まれます。基本的にはバックホーやクレーンなどの重機を使用して、建物の解体を開始します。ただし建物の広さや立地によって工事の難易度が変わってくるため、注意が必要です。重機が入れない細部や入り組んだ部分は、手作業で解体する場合もあります。
基本的には「坪単価×延床面積」で大まかな費用が算出できますが、詳しい費用は専門業者に見積もりを依頼してみましょう。事前に見積もりを取得し、予算を管理することが重要です。予期せぬ追加費用に備えるための余裕を持っておきましょう。また解体工事による騒音や振動などで近隣住民に迷惑をかけることがあるため、事前の通知や丁寧な対応が必要です。
付帯工事費用
付帯工事費用とは、建物本体以外に掛かる工事費用のことを指します。具体的には庭のブロック塀や門扉、物置小屋、大型家具といった部分が該当します。木造二階建ての解体には建物本体以外にも様々な付帯工事が必要なので、考慮しておきましょう。
特に残っている家具・家電の量が多い場合には、処理の手間が掛かってしまいます。可能であれば事前にリサイクルに出したり、自宅用に譲り受けたりしておくとスムーズです。付帯工事費用は解体工事の総費用に大きな影響を与えるため、見積もりを取得する際には明確に記載されているか確認しておくことが重要です。
重機費用
木造二階建ての解体には、重機が使用されます。重機費用には、解体作業を行うために使用される重機のレンタル費用や運搬費用、人件費等が含まれます。主にバックホー(パワーショベル)、クレーン、小型のショベルカーやブルドーザーといった重機が使用されることが多いです。
ただしそれぞれのレンタル費用は、機種や規模によって異なります。特に大規模な重機は専用の運搬車両を必要とし、費用は距離や運搬の難易度によって幅が生じます。また重機を操作するためには専門の作業員が必要で、オペレーターの人件費も重機費用に含まれます。
整地・清掃費用
整地・清掃費用とは、解体後の土地を平らに整えて清掃する際に必要な費用のことを指します。具体的には解体後に残った瓦礫や土砂を取り除き、土地を平らに整える作業です。また必要に応じて、土地の質を改善するための土壌改良作業を行う場合もあります。新しい建物の基礎をしっかりと支えることで、新しい建物を建てるための準備が整います。そして土地の水はけを良くするために、排水処理を行うこともあります。これは、地盤の安定性を保つために重要です。
清掃作業では解体作業中に発生した埃やゴミなどを取り除き、周囲の環境を整えます。これにより、近隣住民への影響を最小限に抑えられます。特にアスベストや鉛といった有害物質の適切な処理は、環境保護の観点からも重要です。整地と清掃が適切に行われることで、新しい建物の建設や土地の売却など、次のステップにスムーズに移行できます。
廃棄物処理費用
産業廃棄物とは、事業活動で生じる特定の廃棄物のことを指します。木造二階建ての解体リフォームでは、木くず、鉄くず、コンクリート、石膏ボード、外壁材、ガラス、プラスチック類といった廃棄物が大量に発生します。
解体工事の過程で発生する廃材やゴミは、適切に処理することが定められています。これらの処理費用は、環境保護や法令遵守の観点からも非常に重要です。もし適切な処理を行わない場合は、業者に罰則が科されることがあります。そのためトラブルを防止する意味でも、信頼できる解体業者に依頼することが重要です。
廃棄物処理費用の中には、分別された廃材を処分場やリサイクル施設へ運搬したり、リサイクル可能な廃材をリサイクル施設に送るための費用も含まれる場合があります。もしアスベストや鉛などの有害物質が含まれていた場合には、処理費用が高くなることもあるため注意しましょう。具体的な処理費用については、業者に見積もり依頼してみるのがおすすめです。
人件費・諸経費
人件費には、解体作業に従事する作業員の給与や関連費用が含まれます。最近では建設業の人手不足が広がっており、全体的な給与水準が上昇している傾向が見られます。また都心部に近いエリアでは人件費が高くなりがちで、複雑な工事や長期間に渡る日程の場合にも人件費が高いことが多いです。特に住宅が密集しているエリアでは重機が入れないことから、手作業で解体することもあります。この場合には、より多くの費用が掛かるため注意しましょう。
そして諸経費には、解体工事で生じる事務費など細かい費用が含まれます。具体的には、保険料や安全対策費、水道光熱費、通信費、消耗品費用といった内容が該当します。場合によっては、近隣住宅への挨拶回りの料金、工事車両の駐車場代、各種手続きの手数料といった項目が含まれることもあります。見積もり明細に記載されているかどうか、契約前に確認するのがおすすめです。
人件費や諸経費は安い方が望ましいと思われがちですが、適切な人材を確保している業者の方が安心できる場合が多いです。経験豊富で信頼性の高いスタッフを確保することで、作業の質と安全性を向上できます。また適切な諸経費を支出することで必要な設備やサポートを確保し、作業の効率もアップします。
見積もりの際には人件費と諸経費の内訳を詳細に確認し、どの作業が含まれているかを明確に把握することが重要です。さらに複数の解体業者から見積もりを取得して費用とサービス内容を比較検討すれば、最適な業者を選択しやすくなります。見積もりに含まれていない隠れた費用(追加の保険料や特殊機材のレンタル費用など)についても、事前に確認しておくことが重要です。
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木造二階建ての解体費用相場
木造二階建ての具体的な解体費用例は、下記の通りです。ただし費用は建物の状態などによって異なり、延床面積の坪数や人件費によっても差が生じます。
- 30坪(約100平方メートル):約90万円~120万円程度
(内訳として、飛散及び防音対策としての仮設費に約15万円~20万円程度、解体及び処分費に約60万円~85万円程度、解体後の整地費に約4万円~6万円程度、諸経費に約10万円程度です。)
- 40坪(約132平方メートル):約120万円~160万円程度
(内訳として、飛散及び防音対策としての仮設費に約25万円~35万円程度、解体及び処分費に約100万円~135万円程度、解体後の整地費に約8万円~15万円程度、諸経費に約15万円程度です。)
- 50坪(約165平方メートル): 約150万円~200万円程度
(内訳として、飛散及び防音対策としての仮設費に約25万円~35万円程度、解体及び処分費に約100万円~135万円程度、解体後の整地費に約8万円~15万円程度、諸経費に約15万円程度です。)
※塀やガレージなど建物外周部の外構解体費は別途費用が掛かります。
※アスベスト(石綿)分析調査費は別途費用が掛かります。
※アスベスト(石綿)が含まれている建物解体の場合は相場よりも費用が掛かります。
解体費用には、建物の解体以外にもさまざまな要素が影響します。追加費用が発生することがあるため、余裕を持った資金計画を立てておいた方が安心です。そして都市部と地方では、解体費用に差が生じることがあります。
最近では人手不足により解体費用が高騰している場合もあるため、正確な費用を把握するためには事前のリサーチが重要です。複数の解体業者から見積もりを取得し、比較検討しましょう。インターネットの見積もり比較サイトを利用すると簡単に見積もりが得られるので、ぜひ活用してみてください。
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木造二階建てを解体するには|流れを紹介
ここでは、木造二階建てを解体する際の大まかな流れについてご紹介します。流れを理解しておくことで、業者との打ち合わせや工事期間の対応もスムーズに運びやすくなります。ただしあくまでも一般的な流れのため、工事によってはイレギュラーな工程になる場合もあります。個別の工事計画手順については、専門業者に確認してみるようにしましょう。
解体業者を選ぶ
木造二階建ての解体を行う際、解体業者を選ぶことは非常に大きなステップです。最初に適切な業者を選定することで、解体作業が安全・効率的に進みやすくなります。まずは、解体業者の候補をいくつかピックアップします。その際、インターネットや口コミでの紹介、チラシ等様々な方法があります。もし近くに馴染みの業者がいない場合には、インターネットで検索する方法が便利で一般的になっています。業者の過去の解体実績や成功事例を確認し、対応可能な規模や種類の解体作業が行えるか確認しましょう。
そしていくつかの業者から見積もりを取得し、比較検討します。見積もりには解体作業に必要な費用の内訳が含まれていることが重要です。解体作業の具体的な内容や費用の内訳(解体費用、重機費用、廃棄物処理費用など)が記載されているかについても、しっかりチェックしましょう。
できれば契約前に業者と面談を行い、現地調査も行ってもらうのがおすすめです。現地調査を行うことで、実際の家の状態に基づいた正確な見積もりを提供してもらいやすくなります。そして解体作業の具体的な内容やスケジュール、使用する重機や処理方法などを詳細に確認しましょう。さらに契約書の内容、保証やアフターサービス、支払い条件などを確認し、納得した上で契約します。
事前準備
事前準備を適切に行うことで、木造二階建ての解体作業を安全かつスムーズに進められます。まずは解体作業に関連する法令(例えば、廃棄物処理法や安全衛生規則など)を確認し、遵守するための手続きを行います。許可が必要な場合は、事前に自治体等に申請を行いましょう。基本的には解体業者が行ってくれることが多いため、安心して任せられる業者を選ぶのがポイントです。
そして解体の目的(新しい建物の建設、土地の売却など)を明確にし、解体する範囲を確定しておくことも重要です。どの部分を解体するかを決め、計画を立てます。その上で解体作業の開始日と終了日を決め、スケジュールを立てます。地域の気候や周辺の状況を考慮して、作業に適した時期を選びましょう。
最後に解体業者との契約内容を再確認し、作業範囲、費用、スケジュール、安全対策などについて合意します。契約書にサインする前に、不明点や疑問点を解消しておきましょう。解体作業に関連する保険に加入しているかどうかも、きちんと確認しましょう。これにより、万が一の事故や損害に対するリスクを軽減できます。
もし建物の電気、水道、ガスなどのライフラインが残っている場合には、事前に停止手続きを行うことも忘れないようにしましょう。建物内部の物品についても、解体前に整理して取り外しておきます。価値のあるものや必要なものがあれば、適切に移動しましょう。
解体工事
解体作業が始まる前に、近隣住民に通知を行うのが一般的です。主に解体作業の開始日、予想される工事期間、工事による影響について説明します。その際、タオルやお菓子を一緒に渡しておくと印象が良くなります。解体業者によっては挨拶回りを代行してくれる場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
解体作業の際には、足場や仮囲いを設置することで安全対策を行います。そして解体後にはリサイクル可能な素材と廃棄物を分別し、適切な処理方法を決定します。
その他
木造二階建ての解体を行った後は、滅失登記(めっしつとうき)の手続きを行う必要があります。申請を怠ると罰則が科されるケースもあるため、早めに対応しましょう。滅失登記について詳しくは、下記記事をご覧ください。
【関連記事】「滅失登記」の費用を解説|注意点や解体業者の選び方も紹介
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木造二階建て解体費用の補助金
木造二階建ての解体費用について、地方自治体や政府が提供する補助金や助成金が利用できる場合があります。補助金を適切に利用することで、解体費用の負担を軽減できるのがメリットです。一般的な補助金の種類としては、下記が挙げられます。
- 空き家解体補助金
- 耐震改修補助金
- 災害復興補助金
- 景観改善補助金
最近では「空き家の増加」が社会問題となっており、老朽化した空き家を解体するための補助金事業を行っている自治体が増えています。空き家は地域の景観や安全に悪影響を与えてしまうため、適切な管理や解体が求められているのです。
また耐震性の低い建物の一部を解体し、新しい耐震基準に適合させるための補助金も存在します。そして災害に見舞われた場合には、復興補助金が解体費用の補助に活用できます。地域によっては、景観改善補助金によって古い空き家の解体を促しているケースもあります。
解体補助金の事例
例えば東京都港区では、「民間建築物耐震化促進事業(建替え・除却助成)」を実施しています。これは、建築物の建替・除却に要する費用の一部を助成するものです。具体的な適用条件としては、下記が定められています。
- 昭和56年5月31日以前に建築確認を受けて建築した建築物であること。
- 別表1に掲げる用途の建築物で、建替においては、当該敷地及び隣接する敷地を含む敷地に、新たに建築物を建設する工事であること。
- 耐震診断の結果、耐震化基準未満であることについて、木造住宅耐震診断事業(無料耐震診断)により耐震診断の実施の委託を受けた者が行う判定又は評定機関が行う評定等を受けていること。
個人が所有し、自己居住用の戸建住宅(木造/非木造)の場合、耐震改修工事に要する費用相当額の1/3(助成限度額100万円)が助成されます。ただしこの事業は予算措置のため、申請する予定年度の前年度7月末までに、概算の工事費・予定工期について事前申告を行うことが必要です。また予算額に達した場合、受付終了となります。
【参考】東京都港区サイト
他にも、各自治体で木造住宅の解体費用補助金事業が行われているケースは多いです。そのためお住まいの地方自治体のウェブサイトや役所の窓口で、補助金の情報を収集してみましょう。どの補助金が利用できるかを確認し、必要に応じて役所に相談してみるのがおすすめです。
また、各補助金には申請条件や要件が定められています。建物の構造や築年数、耐震診断の書類等が必要になることが多いため、余裕を持って申請することが求められます。もし不明な点があれば、解体業者に相談してみましょう。地域に根差した工事を行っているため、補助金の申請や手続きについても詳しい場合が多いです。
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木造二階建て解体の注意点
ここでは、木造二階建て解体に関する注意点についてご紹介します。解体によるメリットは大きいですが、場合によってはデメリットが生じることもあります。事前に注意点を知っておくことで、後悔の無い解体工事を実現しましょう。
解体で更地にすると税金が高くなる
木造二階建てを解体して更地にする場合には、税金が高くなる可能性があります。これは特に、固定資産税と都市計画税に関連します。まず固定資産税とは、固定資産(土地、家屋、償却資産を総称したもの)に対して課される税金です。そして都市計画税とは、市街化区域内の土地や建物に対して課される税金のことを指します。
現在「住宅用地の特例措置」という制度により、建物が経っている土地は固定資産税や都市計画税が1/3~1/6まで軽減される仕組みとなっています。しかし建物を解体して更地にしてしまうと軽減措置が受けられず、固定資産税や都市計画税が3~6倍になってしまうのです。こういった制度上の特性から、負担増加を避けるためにあえて解体せず建物を残しているケースも多く見られます。
しかし自治体によっては、「負担水準の均衡化」を実施している場合もあります。これは、急激な負担増加を避けるための措置です。調整が行われることで負担が減り、解体がしやすくなります。ただし自治体によって軽減方法や比率は異なるため、お住まいの自治体に確認してみましょう。
更地にした後の利用計画を明確にし、次の建物の建設や土地の売却などを迅速に進めることで、無駄な税金の負担を避けることにつながります。必要に応じて税理士や専門業者に相談し、解体と更地にする際の税金対策についてアドバイスを受けましょう。
更地は売却が難しくなる場合がある
更地は売りやすいイメージがありますが、状況によっては売却が難しくなってしまうこともあります。最近では新築住宅価格の高騰により、中古住宅をリフォームして暮らしたいというニーズが高まっています。実際、更地に新たに建物を建てるには多くの建設費用がかかります。この費用は購入者にとって高額な負担となるため、購入意欲が低下することがあります。
「古い木造二階建ては売れないだろう」と思っていても、リフォームすれば十分暮らせることも多いです。そのため購入者の用途や目的、地域の特性、経済状況などを総合的に考慮し、適切な売却戦略を立てることが重要です。また専門家のアドバイスを受けることで、より効果的な売却計画が可能になります。
解体費用が掛かる
建物を解体するには、ある程度の費用が掛かります。特に木造二階建てのような大きな建物の場合は費用がかさむ可能性が高いため、事前に十分な予算を確保しておくことが重要です。また解体作業中に予期せぬ問題が発生し、追加費用が発生することもあります。築年数が古い場合には、アスベストの除去や地中埋設物の撤去等が必要なことも多いです。
しかし木造二階建てを長年放置してしまうと、屋根や天井の崩落や倒壊といった事故を引き起こすリスクがあります。最悪の場合は近隣の方を巻き込んでしまうことも考えられるため、なるべく早めに対処する方がおすすめです。最近では人件費等の高騰により、解体費用も値上がりする可能性があります。もし迷われている場合には、早い段階で解体することを検討してみましょう。
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木造二階建て解体費用を安くするには
ここでは、木造二階建ての解体費用を安くする方法についてご紹介します。「なるべく解体費用を掛けたくない…」という場合には、ぜひ参考にしてみてください。
補助金を活用する
補助金を利用することで解体費用の一部を補えるため、経済的負担を軽減できます。木造二階建ての解体には多くの費用が掛かるので、家計負担が減るのは助かります。ただし補助金を受けるには、事前に申請を行う必要があります。まずは地方自治体のウェブサイトや役所の窓口で、どのような補助金が利用できるかを確認しましょう。
補助金事業の概要に応じて、必要な書類(申請書、建物の写真、耐震診断書など)を準備します。書類の不備がないように注意して、提出方法や期限を守って申請しましょう。補助金の申請には期限がある場合が多いので、早めに申請手続きを行うことが重要です。不明点がある場合には、解体業者に相談してみるのもおすすめです。
相見積もりを取る
相見積もりを取ることで解体業者間の価格競争を促し、より良い条件で解体作業を依頼できる可能性が高まります。その際、2~5社の業者をリストアップし、それぞれに見積もりを依頼します。実際に現地調査を行ってもらえば、建物の構造や立地条件を正確に把握しやすくなって確実性が高まります。価格だけでなく、工事の内容や期間、使用する重機や廃棄物処理方法なども確認しましょう。
見積もりには、詳細な項目が記載されているかを確認します。例えば、解体作業の範囲、廃棄物処理費用、重機使用費用、仮設工事費用などが含まれているかをチェックしておくと安心です。また他社に比べて極端に安い見積もりには注意が必要です。不当に安い場合、工事の質が低かったり、後から追加費用が発生したりするリスクがあります。
【関連記事】リフォーム相見積もりでのマナー|注意点をチェック
家財道具は自分で処分する
家財道具の処分を自分で行うことで、解体業者に依頼する際の費用を大幅に削減できます。まずは、家財道具を種類ごとに分類しましょう。家具、家電製品、衣類、本、食器、雑貨など、アイテムを分けて整理すると処分しやすくなります。
まだ使用可能な家財道具は、リサイクルショップに売るか、フリーマーケットやインターネットオークションで販売する方法もあります。また大型ゴミや粗大ゴミの場合には、自治体のゴミ収集サービスも利用できます。事前に自治体のルールを確認し、予約や料金の支払いが必要な場合は準備しましょう。ただし大型家具の処分では事故やケガのリスクがあるため、専門業者に依頼した方が良い場合もあります。時間と労力を考慮して、状況に応じて判断するのがおすすめです。
リフォームでの解決もおすすめ
木造二階建ての解体には高額な費用が掛かりますが、リフォームであれば費用の負担を抑えられる場合があります。既存の建物を部分的に改修・改装することで、新築に比べてコストを抑えながら快適な住環境を実現できます。
例えば壁紙や床材の張り替え、天井の修繕などを行えば、居住空間の雰囲気が生まれ変わります。またキッチンやユニットバスといった設備更新や配管や電気設備の改修で、新築と同様の環境にすることも可能です。同じ建物に住み続けたい場合や、建物と土地をまとめて売却したい場合等に検討してみましょう。
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まとめ
築年数の経った木造二階建て住宅は、そのまま放置し続けると崩落のリスクがあります。適切な時期に解体やリフォームを行うことで、管理を行いましょう。もし建物の状態が良好であれば、リフォームすることで新築のように生まれ変わらせる方法もおすすめです。
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