【オーナー向け】賃貸リフォームの方法|メリットや注意点

更新日:2024年01月12日

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賃貸物件の築年数が古くなってきたら、リフォームがおすすめです。新しい設備や内装に入れ替えることで価値が向上し、入居率アップにも繋がります。本記事ではオーナーの方向けに賃貸物件リフォームの概要や方法についてご紹介していきます。

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賃貸物件のリフォームとは

本記事では入居者の方ではなく、オーナーが賃貸物件をリフォームする際のポイントについてご紹介します。入居者が独自の判断で勝手にリフォームしてしまうと、退去時の原状回復の際に費用が請求される場合があります。そのため賃貸物件に入居されている場合には、基本的に個人でのリフォームは難しいと考えるのが一般的です。

築年数の経った賃貸物件では、リフォームが必要になります。時間の経過とともに建物や設備が劣化し、入居者ニーズに合わなくなってしまうことが理由です。劣化した建物や古い設備は新しい入居者を引き付けるのが難しく、空室の増加や家賃の引き下げを余儀なくされることがあります。このような課題を解決して賃貸物件の価値を維持・向上させるために、リフォームやリノベーションを行うことが重要です。

賃貸市場は常に変化しており、テナントのニーズも異なります。最近では居住スペースとしてだけでなく、多種多様な生活スタイルが増えています。例えば、ワーキングスペースの設置やペットフレンドリーな環境の提供など、ライフスタイルの多様化に合わせた改善を行うことが賃貸物件の魅力を高めるでしょう。

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賃貸物件をリフォームするタイミング

ここでは、オーナーが賃貸物件のリフォームを考えるべきタイミングについてご紹介します。「そろそろ物件が古くなってきたかな…」とお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

各住戸内設備

賃貸物件の各住戸内設備のリフォームは、内装を新築のようにきれいな状態に改装することを指します。これは入居者にとっての物件価値を高め、需要を高めることに繋がります。具体的には、下記のような工事を行うことが多いです。

  • 壁紙クロス張替え
  • フローリング張替え
  • 照明器具の交換
  • 冷暖房設備の更新

壁紙は、部屋の印象を大きく左右します。古く傷んだ壁紙を新しいものに交換することで、部屋がより明るく清潔感のある空間になります。また床材の張替えも、部屋全体の印象アップに役立ちます。最近人気の選択肢としては、クッションフロアがあります。美しさと耐久性を兼ね備えており、将来的なメンテナンスも楽になります。

さらに古い照明器具をLED照明に交換することで、エネルギーコストを削減できます。冷暖房設備のアップデートもエネルギーコストを削減し、快適な居住環境に繋がります。最新のエアコンや暖房システムを導入することで、入居者へのアピールになります。

水回り設備

水回り設備とは、キッチンやバスルーム、洗面室といった箇所のことを指します。これらのリフォームは快適性と機能性の向上、設備の耐久性の向上に役立ちます。

キッチンのリフォームでは、システムキッチンの交換、収納キャビネットの増設、床材の張替えといった工事を行うのが一般的です。新しいシンクやコンロを導入すれば、機能性アップに繋がります。そしてバスルームのリフォームでは、シャワーや浴槽の交換や給湯器の入れ替え等を行います。

水道管や排水設備のメンテナンスは、水漏れや故障を防ぎ耐久性を保つために重要です。水漏れの早期修理や設備の点検を定期的に行いましょう。同時に、エネルギー効率の向上も重要なポイントです。省エネ性能を備えた設備や節水設備の導入により、ランニングコストを削減できます。

大規模修繕

大規模修繕は、建物全体や主要な部分のリフォーム、メンテナンスを行うことを指します。多くの場合、10~15年程度の周期で行うのが一般的です。修繕により住環境を向上し、建物の資産価値を守ることが目的です。一般的には、下記のような工事内容が含まれます。

  • 屋根の修繕
  • 外壁のリフォーム
  • 窓やドアの交換
  • 防水・断熱の向上
  • 共有部分の修繕
  • 給排水設備のアップデート
  • バルコニーと外部エリアのリフォーム

屋根や外壁の状態は、建物全体の耐久性に大きく影響を与えます。屋根の修繕には、防水層の修理、屋根の再塗装などが含まれます。屋根の状態を維持することは、漏水や構造的な問題を防ぐために不可欠です。また建物の外壁も風雨にさらされ、劣化のリスクが高い部分です。外壁塗装、クラッキングや傷んだ部分の修理、絶縁材料の追加などを行います。

さらに古くなった窓やドアを交換することで断熱性を向上し、エネルギーコストを削減できます。これはセキュリティと音響環境の向上にも役立ちます。また共有部分(エントランス、廊下、エレベーター、階段など)のリフォームも大切です。これらのエリアの美観を向上することで入居者の印象を良くし、安全性を確保します。大規模修繕は、賃貸物件の価値を高めるために不可欠です。建物の設備と設備の健康状態を確保するために、計画的な修繕を行いましょう。

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賃貸物件リフォームの手順

ここでは、賃貸物件をリフォームする際の手順について説明します。ただしあくまでも一般的な内容のため、依頼業者や状況によって異なる場合があります。実際の手順を知るには、業者に直接確認してみるのがおすすめです。

長期修繕計画を立てる

長期修繕計画はリフォームの方向を示し、財政的な側面をコントロールするための基本的なステップです。最初に、リフォームの目標を明確に定義します。何を達成したいのか、どの部分を改善するのかを整理しましょう。例えば、キッチンやバスルームのアップグレード、外壁の修復など、具体的な目標を設定します。

次に、リフォームの予算を設定しましょう。予算はプロジェクト全体のコストを明確にし、適切な資金を確保するのに役立ちます。その際、緊急の費用が発生した際の予備費を確保することも考慮しましょう。長期修繕計画を立てたら、リフォームを予算内で進行する方法を検討します。予算を超過しないように、必要に応じて調整を行いましょう。

リフォーム業者を選定する

リフォーム業者によって仕上がりに差が出る場合は多いので、業者選びはとても重要です。地元の業者に依頼する他、インターネットを利用して検索するのもおすすめです。候補業者の評判や過去の事例についてのレビューを調査します。これにより、業者の信頼性と実績を確認できます。ある程度候補が絞れたら、適切なライセンスを持ち、保険に加入しているか確認しましょう。これはプロジェクトの安全性と信頼性に関係します。

費用の比較のためには、見積もりを依頼するのも有効です。複数の業者から相見積もりを取ることで、価格やサービスを比較できます。一般的には、3~5社程度に相見積もりを依頼することが多いです。業者選びでは、値段の安さだけでなくコミュニケーション能力や対応の良さのチェックも重要です。「リフォーム工事が終わったら完了」という訳ではないため、その後のメンテナンスも気持ちよく対応してくれる業者がおすすめです。リフォーム業者の選定は慎重に行うべきで、信頼性と実績を持つ業者を見つけることが成功のポイントとなります。

リフォーム計画を立てる

リフォーム業者との打ち合わせは、賃貸リフォームの成功に向けて非常に重要なプロセスです。打ち合わせを重ねることで、リフォームの詳細要件を共有します。これにはリフォームの目的、予算、希望する仕上がり、納期などが含まれます。

一般的には、業者からリフォームのプラン計画が提示されます。材料の選定、デザインの提案、スケジュールの提案などを確認しましょう。追加の要望や不備があれば、適宜指摘して修正してもらいます。早めに相談すれば対応可能なことが多いので、疑問に感じたことは積極的に投げかけるとスムーズです。

契約・許可申請手続きを行う

建築基準法・消防法や地方自治体の規則に従って、必要な許可を取得することで、法的要件を遵守し、建築プロジェクトを適切に実施できます。まずリフォームの性質やスケールに応じて、どの種類の許可が必要かを特定します。賃貸マンションのリフォームで許可申請が必要になる場合は、共用部改修で消防設備の位置変更に伴う消防許可申請があります。リフォーム業者と共に管轄消防署に事前協議が必要な場合があります。

次に、許可申請に必要な設計図面や図面を準備します。これには詳細な設計図、寸法、仕様、材料などが含まれます。プロの建築家や設計者に協力して準備することが一般的です。許可申請手続きは、地域によって異なる場合があります。そのためリフォーム計画の前に管轄消防署に連絡を取り、具体的な要件や手続きについて詳細を確認することが重要です。

工事着工

工事の着工前に、現場の準備を行います。これには安全措置の設置、必要な材料や設備の配置、工事スペースの整備などが含まれます。劣化が進んでいる場合には、古い部材や設備の取り外しと解体が行われます。解体廃棄物の適切な処理も同時に行われます。

その後、配管設備や外装の新しい設備や材料の設置が行われます。配管、電気配線、フローリング、壁仕上げ、設備の取り付けなどが含まれます。最後に、内装や外装の仕上げ工程が行われます。塗装、クリーニング、フィニッシュの設置、清掃などを行います。

工事が完了したら最終検査を行い、計画通りの仕様に合致しているか確認します。オーナーが工事の受け取りを行い、プロジェクトが満足のいくものであるか確認します。もし不備が生じていた場合には、業者から提供された保証に基づき、必要に応じてアフターケアを受けることも可能です。

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賃貸物件をリフォームするメリット

ここでは、賃貸物件をリフォームするメリットについてご紹介します。人口減少の時代において、入居者を獲得するためには工夫が必要です。適切なリフォームを行うことで、賃貸物件の収益アップに繋げましょう。

物件の価値が向上する

リフォームにより、物件の長期的な資産価値を向上できます。改修された物件はより高い再販価値を持つため、将来的に物件を売却する際にも収益を上げられます。また周辺の賃貸物件と比較して、改修された物件は競争力が高まります。リフォームにより新しい設備や材料が導入されれば、物件の耐久性も向上します。

これらのメリットからも分かるように、賃貸リフォームには物件の価値が向上する多くの利点があります。リフォームで物件を改善することは、入居者にとって魅力的な選択肢となり、オーナーにとっても長期的な資産価値を高めることに繫がります。

家賃アップが期待できる

賃貸物件のリフォームによって、家賃アップが期待できます。新しいキッチン、バスルーム、床、壁仕上げ等、入居者にとってメリットの大きなリフォームができれば、大幅な増額も可能です。ただし家賃は、物件の立地や周辺の賃貸市場に依存します。需要が高い地域では、改修された物件に対する家賃引き上げの余地も大きいでしょう。

エネルギー効率の改善

断熱施工を実施することによって、屋内の温度を一定に保ち、冷暖房効率を向上できます。これには窓や扉の交換、壁・屋根の断熱材の追加、シーリングの強化などが含まれます。特に既存の窓をエネルギー効率の高い窓に交換することで、熱の漏れや逃げを減少させ、暖房および冷房のエネルギー使用量を削減できます。

場合によってはスマートホーム、エネルギーモニタリングシステム、太陽光発電装置などの最新技術を導入して、エネルギー使用を最適化する方法もおすすめです。これらを適切に組み合わせることで快適な生活環境を提供し、エネルギーコストを削減するのに役立ちます。またエネルギー効率の向上は環境にもやさしく、持続可能な賃貸物件としての価値も高まります。

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賃貸物件をリフォームするデメリット・注意点

賃貸物件リフォームにはメリットが多いですが、デメリットや注意点もあります。事前に把握しておくことで、失敗の少ないリフォームに繋げましょう。

リフォーム費用が掛かる

リフォームには、ある程度の初期費用がかかります。これには設計、施工、材料の購入、許可申請料、業者の手数料などが含まれます。途中で予算オーバーにならないよう、適切な長期修繕計画が必要です。場合によっては、ローンや融資を受けて資金を調達する必要があります。

またリフォーム中には居室を使用できないため、収益の損失が発生する可能性があります。長期のリフォームでは空室期間が長くなり、収益損失が増加してしまうかもしれません。そのためリフォームにかかる費用と、それによって得られる家賃アップや収益向上とのバランスを取る必要があります。リフォーム費用が収益を上回る場合、プロジェクトが実質的な利益をもたらすかどうかを検討しましょう。

家賃アップによる空室の可能性

リフォームで最新設備にアップグレードした後は、それに合わせて家賃を上げる場合があります。高い家賃は入居者の退去を促す可能性があるため、リフォーム後に空室が発生するリスクが生まれます。家賃を引き上げる際には、地域の賃貸市場や競合物件の家賃相場を詳細に調査し、適切な価格を設定する必要があります。また、すでに入居している方との適切なコミュニケーションも求められます。入居者に変更を理解し、受け入れてもらうための場を設けましょう。

法令順守の制約

リフォームでは、地方自治体や国の安全規制に従う必要があります。工事内容に応じて、管轄消防署との事前協議を行うことをおすすめします。ただし法的規制は随時変更されることがあり、最新の規制に従う必要があります。法令順守に関する情報を最新に保つために、法的アドバイスや建築専門家の協力が必要かもしれません。

特に、耐火性や安全基準には注意しましょう。これには非常口の確保、煙感知器および火災報知器の設置、防火扉の設置などが含まれます。法令順守はリフォームの成功に不可欠な要素であり、規制に違反することは法的問題や罰則を引き起こす可能性があるため、慎重に対処する必要があります。法令順守に関するアドバイスを受け、適切なプロセスを確立することが重要です。

予想外のトラブル

リフォームを開始すると、物件内で予想外の問題が浮き彫りになることがあります。これには水漏れ、電気系統の問題、建物に影響を及ぼす構造上の問題などが含まれます。こういった問題を修正するために、追加の費用と時間が必要になることがあります。

また、あらかじめ予算を設定していても、予想外のトラブルによってリフォーム費用が予算を超えることがあります。トラブルが発生した場合、予備資金を用意しておくことが重要です。予想外のトラブルに対処するためには、計画段階でリスク評価を行い、適切な対策を講じることが重要です。予備資金を確保し、専門家の助言を受けることで、トラブル対処能力を向上できます。

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賃貸物件リフォームの費用で利用できる制度

賃貸物件のリフォームでは、各種制度が利用できる場合があります。条件に該当する場合は、ぜひ利用して費用の節約に役立ててみてください。

自治体による補助金

各地方自治体では、独自にリフォームに関する補助金制度を実施している場合があります。例えば東京都では「東京都既存住宅省エネ改修促進事業」により、既存戸建・集合住宅の所有者又は管理組合に対して補助金を交付しています。省エネ基準を満たす必要がありますが、リフォーム費用の一部が補助されることで負担が軽減できます。

このような補助金制度は各自治体で実施されているので、ぜひ賃貸物件のある地域の制度を確認してみましょう。ただし補助金制度には予算があり、上限に達し次第打ち切りとなる場合が多いです。利用を検討される場合には、必ず期限や申請手続きを確認するのがおすすめです。

リフォームローン

賃貸リフォームの費用が一括で用意できない場合、ローンを利用します。リフォームローンは、住宅や不動産のリフォーム、改築、修繕、アップグレードなど特定の用途に使われる資金を提供します。一般的な住宅ローンとは異なり、リフォームローンは特定の改修工事に対して利用されるのが特徴です。

リフォームローンの金利は、ローンプログラムや金融機関によって異なります。一般的に、住宅ローンの金利よりもやや高めの金利が適用されることが多いです。ただしリフォームの場合でも新築と同様「リフォーム減税」の対象となり、入居した年から10年間、ローン残高の0.7%が所得税額から控除されます。利用を検討される場合には、国土交通省のサイトを確認しましょう。

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まとめ

賃貸物件では、入居者が快適な生活を送れる環境を整える必要があります。築年数が経った物件では、適切なリフォームを行うことで新築のような状態に回復可能です。新規入居者獲得のためにも、リフォーム計画を立ててみてはいかがでしょうか。

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