押入れをクローゼットにリフォームするには|種類や注意点まとめ

更新日:2024年03月25日

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押入れをクローゼットにリフォームすることで、収納力がアップして使いやすくなります。本記事ではクローゼットの種類や特徴、それぞれのメリット・デメリットについてご紹介します。ライフスタイルに合わせた収納を選ぶことで、使い勝手を良くしましょう。

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押入れをクローゼットにしたい

築年数の古い住宅には、和室と押入れがある間取りが多いです。しかしライフスタイルの変化に伴って「和室を洋室にリフォームする」というケースも増えています。その場合、部屋に合わせて押入れをクローゼットにリフォームするのがおすすめです。

ここでは、押入れとクローゼットそれぞれのメリット・デメリットについてまとめておきます。「クローゼットにリフォームしたけれど、押入れの方が使いやすかった…」と後悔することの無いよう、事前に整理しておきましょう。

押入れのメリット・デメリット

押入れのメリットとしては、下記が挙げられます。

  • 可変性が高い: 棚や仕切り板を組み合わせれば自由に調整できるため、収納スペースの使い方を柔軟に変えられます。
  • スペースが大きい: 壁一面を使っているため、布団など比較的大きな物を収納するのに向いています。
  • 引き戸が省スペース:扉が引き戸になっているので、開閉の際に家具と干渉しにくくなります。

一方で押入れのデメリットには、下記が挙げられます。

  • 湿気やカビの問題: 換気が不十分な場合、湿気やカビが発生しやすくなってしまいます。
  • 使い勝手の課題: 奥まった物が取りづらいことがあり、使い勝手に工夫が必要な場合があります。
  • ふすまの耐久性が弱い:引き戸がふすまになっている場合、モノが当たり破れてしまうことがあります。

クローゼットのメリット・デメリット

クローゼットのメリットとしては、下記が挙げられます。

  • 整理整頓しやすい: 棚や引き出し、ハンガーバーなど、整理整頓に適した構造が備わっていることが多いです。
  • 見た目がスッキリ:シンプルなデザインのため、部屋全体の見た目がきれいに保たれやすくなります。
  • スペースの利用が効率的: 壁面全体を使える場合が多く、衣類や小物を収納するのに便利です。

クローゼットのデメリットには、下記が挙げられます。

  • 空間が制限される:押入れに比べると奥行きが浅いため、大きなものを収納するのには不向きです。
  • 設置費用:クローゼットにはハンガーパイプや専用扉を設けることが多く、押入れよりも設置費用が高くなりがちです。

押入れとクローゼットにはそれぞれメリット・デメリットがあるため、ライフスタイルに適した方を選ぶのがおすすめです。実際にどのように使うことが多いのか、具体的な使用場面をイメージした上でリフォーム計画を立てましょう。

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押入れをクローゼットにリフォームするための確認事項

ここでは、押入れをクローゼットにリフォームするための確認事項をご紹介します。事前に確認しておくことで、リフォーム業者との打合せをスムーズに運びやすくなります。

収納のサイズ

一般的な押入れのサイズは、間口165~180㎝×奥行75~85㎝程度です。およそ畳1枚分の広さで、中板により上段・下段に分けられています。伝統的な日本家屋の基本寸法に合わせて作られており、布団を収納するのに適した大きさです。

一方でクローゼットは洋室向けの収納で、サイズは間取りによって多種多様です。一般的には奥行50~60㎝にすることが多く、ハンガーパイプを設置すれば衣類掛けとしてぴったりのサイズになります。そのため押入れをクローゼットにリフォームする場合、奥行を浅くして部屋のスペースを広くしたり、逆に押入れを拡張してウォークインクローゼットにしたりと方法は様々です。ただし押入れをサイズ変更する場合にはリフォーム費用も高額になってしまうため、実際に使いやすい寸法やサイズについて、事前に確認しておくのがおすすめです。

リフォーム後の部屋の使い方

押入れからクローゼットにリフォームするに当たっては、スペースをどのように活用するか考えます。服や小物の収納だけでなく、書類や趣味用品など他の物を収納する用途についても考慮しておくのがおすすめです。衣類やアクセサリー、靴、季節用品などをどれくらいのスペースで収納したいか、具体的にイメージを膨らませてみてください。

また、新しいクローゼットの動線や使いやすさも検討します。棚の高さや奥行き、収納するものに応じた仕切り板の設置、引き出しの有無など、使い勝手を最大限に考慮しましょう。新しいクローゼットの設置場所によっては、部屋全体のレイアウトが変わってしまう可能性もあります。他の家具の配置や間取りを調整することもあるため、総合的な計画が必要です。

こういった点を考慮することで、リフォーム後の部屋がニーズに合った使いやすい空間となります。使い勝手やデザイン、間取りなどをバランスよく考えることが重要です。

予算・工事期間の目安

押入れをクローゼットにリフォームする際、予算や工事期間の目安を考慮することは非常に重要です。事前に検討しておくことで計画を立てやすくなり、後々のトラブルを回避できます。具体的な押入れリフォーム費用の目安は、下記のようになります。

  • 押入れの解体・撤去:約60,000円~80,000円程度
  • 棚やハンガーパイプの設置:約50,000円~70,000円程度
  • 扉の設置:約50,000円~70,000円程度
  • クローゼットの内装クロスの工事:約50,000円~70,000円程度

※養生等の費用は別途必要になります。

予算計画では、予期せぬ追加工事や材料の追加が必要になる場合を考慮して、予備費を設定しておくのが賢明です。一般的には、10〜20%程度の予算を余分に見積もりに加えておくと安心です。また工事期間については、収納スペースの作成だけであれば数日で終わることもありますが、壁の移動や間取りの変更が必要な場合はより多くの時間が掛かります。繁忙期には予約が取りにくくなることもあるため、早めに依頼するのがおすすめです。

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クローゼットの扉の種類

ここでは、主なクローゼットの扉の種類についてご紹介します。押入れは引き戸である「ふすま」のことが多いですが、クローゼットの場合には扉にも様々なパターンがあります。それぞれの特徴を知ることで、使いやすいクローゼット計画を立てましょう。

開き戸

開き戸は、ドアを外側に開閉するタイプの扉です。左右どちらか一方向に開く「片開き戸」と、両側が開く「両開き戸」といったタイプがあります。最も広く活用されている種類の扉で、取り出しや片付けがしやすいのがメリットです。開き戸の取り付けや交換は比較的簡単で、扉の種類や素材、デザインのバリエーションが多いため自由に選びやすいです。

ただし扉が大きく開く分、そのためのスペースを確保する必要があります。周囲に家具を置く場合や狭い部屋の場合、設置が難しいことがあります。

折れ戸

折れ戸は、ドアが中央で折りたたまれるように開閉するタイプの扉です。一般的には2枚以上の扉が連結され、引き戸のようにスライドさせて開け閉めします。構造上、開く際には扉がパタンと折りたたまれるという特徴があります。

ドアを折りたたむことで省スペースになり、部屋の有効活用が可能です。通路や部屋を圧迫しないので、狭い部屋にも適しています。スペースを有効活用したい場合や、開閉スペースに制約がある場所で利用されることが多いです。また、軽く押すことでスムーズに開閉できるスライド式の操作も特徴です。スタイリッシュでモダンなデザインが多く、部屋の雰囲気をおしゃれに引き立てます。そのため、インテリアのアクセントとしても活用されることもあります。

引き戸

引き戸は、横方向にスライドして開閉するタイプの扉です。開ける際に前方のスペースを取らないため、部屋全体の有効活用が可能です。複数の引き戸を並べて使用することもでき、使い勝手やデザイン性を考慮して選択できます。また軽い力でスムーズに開閉できるため、使い勝手が良いです。「半分だけ開けておく」といった使い方も可能で、小さい子どもや高齢の家族がいる場合にも使いやすくなります。

ただし引き戸を壁内に収納する場合には、電気配線やコンセント等との干渉に注意する必要があります。間取りによっては引き戸を設置できないこともあるため、事前に確認しておきましょう。

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押入れをクローゼットにするリフォームの種類

ここでは、押入れをクローゼットにするリフォームの種類についてご紹介します。クローゼットには多くの種類があり、サイズや造作などを自由に選べます。ライフスタイルに合った種類を選ぶことで使いやすさも向上するので、ぜひチェックしてみてください。

簡易クローゼットにする

簡易クローゼットとは、押入れの形状はそのまま残しつつ、中棚を撤去したりハンガーバー等を設置したりする方法のことを指します。ふすまを洋風の扉に変更すれば、簡単に洋風の見た目に変更できます。この方法は、工事が比較的手軽でコストが抑えられるため人気です。さらに予算を抑えたいのであれば、ハンガーバーの代わりに突っ張り棒を利用する方法もあります。

押入れのサイズや希望する収納スペースに応じて、棚の数や高さは調整可能です。また必要があれば、照明を追加してクローゼット内を明るくします。収納ユニットや引き出しなどを追加するケースも多いです。

通常のクローゼットにする

押入れを通常のクローゼットにすることで、整理整頓しやすい収納スペースにできます。これにより、衣類や小物、季節用品などの使い勝手が良くなります。壁全体を有効活用できるため、収納スペースを最大限に活かせます。通常のクローゼットは外観や内装のデザインが多様であり、部屋のスタイルや用途に合わせたデザインを選べるのがメリットです。

ただし押入れから通常のクローゼットにリフォームする場合、内装の変更や棚の取り付け、ドアの取り付け等の工事が必要です。これにより、コストや工期が余計に掛かることがあります。また押入れのスペースが限られている場合、最大限の収納スペースを確保することが難しいケースもあります。そのため、他の部屋の間取りとの兼ね合い等を考慮することが重要です。

ウォークインクローゼットにする

ウォークインクローゼットは広い空間を活用できるため、衣類、靴、アクセサリー、季節用品などを効率よく収納できます。一般的には、2~3畳程度の広さにする間取りが多いです。棚や引き出し、ハンガーバーを配置することで、使い勝手の良い収納スペースを作れるのがメリットです。高い収納力を生かして、スーツケースやゴルフバッグといった大型のグッズを収納するのにも役立ちます。衣類をまとめて収納しておけるため、季節ごとの衣替えを行う必要もありません。

ただしウォークインクローゼットを作るためには、十分なスペースが必要です。押入れのスペースだけでなく、部屋全体のレイアウトを考慮する必要があります。間取り変更を伴う場合には大規模な工事が必要であり、コストが高額になるため注意しましょう。またスペースが広い分、内部に湿気やホコリが溜まりやすくなります。場合によっては、窓や換気扇を設置する等の対策が必要です。

造作スライド収納にする

造作スライド収納とは、タンスの引き戸のようなスライド式の収納システムを設置する方法です。前後にスライドする収納システムにより奥まで使いやすくなり、押入れのスペースを最大限に活用できます。また造作スライド収納は、カスタマイズも可能です。収納ボックスや引き出しの数、高さ、幅などを自由に調整して、収納ニーズに合わせたスペースを作れます。デザイン性にも優れており、部屋の雰囲気やインテリアに合わせたデザインを取り入れられるのもメリットです。

ただし造作スライド収納はカスタマイズ収納のため、工事や材料のコストが掛かります。また、部屋の寸法に合わせた造作を行うことから工期も長くなる場合があります。設計や取り付けには専門的なスキルが必要なため、DIYではなくリフォーム業者に依頼するのがおすすめです。

可動棚を設置する

可動棚とは、必要に応じて高さを変えられる棚のことを指します。可動棚を設置することで、衣類や小物、季節用品などの収納スペースを柔軟に調整できます。棚板の高さを自在に変えられるため、収納物に合わせてスペースを変えられて便利です。可動棚は、様々な設計やデザインに対応できます。インテリアの好みや収納ニーズに合わせられるため、扉を付けずにオープン収納にするパターンもあります。

ただし可動棚を設置する際は、棚板や取り付け具の耐荷重の確認が必要です。収納する物の重さに合わせて、棚板の強度を考慮しましょう。また設置の際には、均一な高さや水平な取り付けが必要です。不均一な設置だと棚が安定しなかったり、使い勝手が悪くなる場合があります。そのためDIYではなく、リフォーム専門業者に依頼した方が安心です。

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押入れをクローゼットにリフォームする際の注意点・デメリット

ここでは、押入れをクローゼットにリフォームする際の注意点やデメリットをご紹介します。リフォームすれば便利になるはずと思っていても、住宅の条件や間取りによってはトラブルに繋がってしまうケースもあります。事前に注意点を確認しておくことで、後悔の無いリフォームに繋げましょう。

賃貸住宅では工事が難しい

賃貸物件では、基本的に住戸の改変は不可となります。押入れからクローゼットへの変更には住居の構造を変える工事が含まれる場合があり、家主や管理会社の許可を得るのが難しいケースが多いです。もし許可を得てリフォームを行ったとしても、退去時には元の状態に戻す「原状復帰」の必要があります。このように思わぬトラブルに繋がるリスクがあるため、賃貸住宅でのリフォーム工事は避けるのがおすすめです。

もし押入れをクローゼットとして使いたい場合には、簡易的な突っ張り棒等を使用する方法にしておきましょう。突っ張り棒は簡単に取り外し可能で跡も残りにくいため、ハンガーパイプの代用品として活用できます。またふすまにリメイクシート等を貼ることで、洋風のデザインに見せる方法もあります。ただし接着剤等の跡が残ってしまわないように、簡単に剥がせるタイプの製品を選びましょう。

湿気対策を行う

湿気が溜まるとカビや臭いの原因になるため、以下のような注意点や対策を行うのがおすすめです。

  • 適切な通気
  • 断熱・気密性の確保
  • 収納方法の工夫

まず、クローゼット内の適切な通気を確保することが重要です。換気用の窓や通気口を設けると、カビが発生しにくくなります。また壁や床、天井などの断熱・気密性を確保することで、外気と室内の温度差による結露を防げます。結露が湿気の原因となることがあるので、断熱材やすのこ等を適切に使用することが重要です。

衣類や収納物を保管する際には、湿気を防ぐために通気性の良い容器や収納ボックスを使用しましょう。カビの発生を避けるためには、衣類や収納物を定期的に風に当てることも大切です。適切な通気や湿度管理、収納方法の工夫などで湿気対策を行うと、衣類等を美しく保ちやすくなります。

扉を内装に合わせる

押入れをクローゼットにリフォームする際、扉のデザインを部屋の内装や雰囲気に合わせるとおしゃれになります。扉の色や素材、スタイルを内装に調和させることで、統一感のある空間を演出できます。内装に合わせるための扉には、さまざまな種類があります。木製の板扉、ガラス扉、引き戸、折れ戸など、部屋の雰囲気や用途に合ったタイプを選ぶことが重要です。

また見た目だけではなく、リフォーム後のクローゼットで使いやすい扉を選ぶことも重要です。開閉しやすい、使い勝手が良い、掃除がしやすいなど、機能性も考慮しましょう。

DIYは失敗のリスクがある

押入れをクローゼットにリフォームする際、簡易的な内容であればDIYで取り組むことも可能です。しかし、失敗のリスクがある点も理解しておきましょう。リフォームには専門的な知識や技術が必要です。DIYで取り組む場合、建築やリフォームに関する知識が不足していると失敗の原因となってしまいます。十分な安全対策を講じない場合、怪我や事故のリスクも発生します。

DIYでのリフォームは安くなるイメージがありますが、誤った工事や不備が原因で大きな問題となる可能性があります。修正や再工事にかかる費用や手間も考慮する必要があり、場合によっては「リフォーム専門業者に依頼した方が安かった」となることも多いです。そのためリフォームに慣れていない場合には、なるべく専門業者に相談した方が安心と考えられます。

リフォーム専門業者には多くの種類があるので、インターネットの見積もり比較サイトを利用すると便利です。複数の見積を比較することで、費用や工事内容の相場が把握しやすくなるというメリットもあります。リフォーム工事の際には、ぜひ相見積もりを取って比較・検討してみましょう。

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まとめ

押入れをクローゼットにリフォームすることで、衣類や小物といったアイテムを収納しやすくなります。クローゼットにはサイズや収納方法など様々なタイプがあるため、ライフスタイルに合った方法を選ぶのがおすすめです。リフォームの際には、ぜひ専門業者に依頼して納得のいく仕上がりを目指しましょう。

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