床材の種類は?フローリングの張り替えリフォームを徹底解説

更新日:2023年08月30日

更新日:2023年08月30日

築年数の経った住宅は「フローリングの張り替え」が必要になってきます。本記事では、フローリングの張り替え工事に掛かる費用や床材の種類、部屋別の選び方などをご紹介していきます。「フローリングの張り替えで失敗したくない」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

フローリングの張り替え工事がおすすめなケース

ここではまず、フローリングの張り替え工事がおすすめなケースについてご紹介します。「そろそろフローリングのメンテナンスが気になるけれど、リフォームが必要かどうか判断付かない…」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

新築時から10~15年経過している

一つの目安として「新築から10~15年経過」した場合、フローリングの張り替え工事がおすすめです。美観の回復や耐久性の向上、スタイルのアップデートなど、快適な住まいにするためにメンテナンスが必要となります。
まずフローリングは日常の使用や経年によって、傷がついたり、色合いが変化したりすることがあります。特に長期間使用された場合は経年劣化が進み、見た目の劣化が目立ってくるでしょう。また古いフローリングは「耐久性や安全性」の面で劣っている可能性があります。新しいフローリングに張り替えることで、床面の見た目や安全性を回復させることができます。
古いフローリングは、防音効果が不十分な場合もあります。特に集合住宅や上階の騒音が気になる場合は、新しいフローリングに張り替えることで防音効果を向上できます。静かで快適な住環境を実現するためにも、フローリングの張り替えは有効な対策です。

軋み・浮きが見られる

軋みや浮きが見られる場合は、すぐにフローリングの張り替え工事を検討することをおすすめします。床の安定性の回復、安全性の向上、快適性の向上、美観の回復など、快適な生活空間を確保するためにも、早めの対策が重要です。
軋みや浮きは、フローリングの耐久性が低下している兆候です。経年劣化や水漏れなどの影響により下地や接着剤が劣化し、床が不安定になることがあります。そのまま放置するとますます床が悪化し、歩行時の軋みや床の浮きが進行する可能性があります。
歩行時に不安定な感覚を与えるだけでなく、転倒やけがのリスクも高まります。特に高齢者や子供などの転倒リスクの高い人々にとって、安全な床面は重要です。フローリングの張り替えによって床の安定性を回復し、安全な住環境を確保することができます。

部屋の雰囲気を変えたい

10~15年以上経過したフローリングは、デザインやカラーが古い印象を与える場合があります。「部屋の雰囲気を変えたい」という場合には、フローリングの張り替え工事がおすすめです。デザインやカラーの変更、空間の広がりや明るさの演出、高品質の素材の導入など、部屋全体の印象を劇的に変えられます。自分の好みやライフスタイルに合わせた新しいフローリングを選ぶことで、快適で魅力的な空間を作り上げられるでしょう。
フローリングの張り替えは、床のデザインを一新する素晴らしい方法です。古くなったり傷んだりしたフローリングを新しいデザインのものに変えることで、部屋全体の雰囲気を一気に変えることができます。たとえば、木目調のフローリングやタイル調のフローリングなど、自分の好みやインテリアスタイルに合わせたデザインを選ぶことができます。
またフローリングの色やデザインは、室内の広がりや明るさにも影響を与えます。明るい色や明るい木目のフローリングを選ぶことで、部屋全体の明るさを演出できるでしょう。間取りの演出や、部屋のイメージをリフレッシュするためにも、フローリングの張り替えは効果的な方法です。

フローリングの種類

ここでは、張り替える床材の種類を具体的にご紹介していきます。

フローリングの特徴

フローリングは、木材や木質系合板を使って作られた床材です。ナチュラルな木目模様は、自然な風合いや温かみを持っています。木の質感や木目が部屋に自然な雰囲気を与え、居心地の良い空間を作り出します。

耐久性についても強度が高く、普段の使用や歩行による摩耗にも強いです。適切なメンテナンスをすれば、長期間にわたって美しい状態を保つことができます。
フローリングはさまざまな種類の木材が使われているため、さまざまな色や柄のバリエーションがあります。明るい色や深い色、さまざまな木目のパターンなどから選ぶことができ、インテリアのスタイルやテイストに合わせてコーディネートできます。

フローリングの種類

一般的なフローリングの種類には、無垢フローリング、複合フローリング、シートフローリングなどがあります。それぞれの材質や構造によって特徴や価格が異なるため、好みや予算に合わせて選ぶことが重要です。

無垢フローリング

無垢フローリングは天然の木材を使用しており、その美しい木目や質感が高級感と自然な風合いを与えます。一枚の板を切り出した状態なので、ナチュラルで温かみのある肌ざわりが特徴です。
部屋全体に温かみと落ち着きをもたらし、心地よい居住空間を作り出します。また、定期的なメンテナンスによって寿命を延ばすこともできます。ただし価格は比較的高額なので、予算に上限がある場合には注意が必要です。

複合フローリング

複合フローリングは、合板や木材繊維などを接着剤で貼り合わせたものを指します。コストを抑えられるため、一般的な住宅の床材としてよく使われることが多いです。
ウォールナットやオークといった高級な樹種でも、複合フローリングにすればリーズナブルな価格で導入可能になります。無垢材に比べると見た目の風合いは劣りますが、温度や湿度の変化にも対応しやすくメンテナンスは手軽です。

シートフローリング

シートフローリングは、合板の表面に薄いシートを貼ったタイプです。オレフィンシートやメラミンシートといった素材を使うことで、汚れに強い耐久性が実現します。
また本物の木目のようなプリント加工がしてあるため、インテリアに合わせたおしゃれなデザインが豊富に選べるのもメリットです。床暖房対応やひっかき傷に強いタイプも開発されているので、「ペットがいる」など個々のライフスタイルにも合わせやすくなっています。

フローリング以外の床材の種類

ここでは、フローリング以外の床材の種類についてご紹介します。フローリングからフローリングに張り替える以外に、他の種類に変更するケースも人気です。それぞれの特徴を知ることで、ご自宅に合った方法を見つけてみましょう。

クッションフロア

クッションフロアは、塩化ビニル製の床材です。柔軟性や快適性、耐水性などの特徴から、リビング、キッチン、バスルーム、子供部屋など、さまざまな場所で使用されています。価格も比較的手頃であり、手軽に床のリフォームや模様替えができる点も魅力的です。
クッションフロアは水に強く、耐水性があります。そのため水回りや湿気の多い場所にも使用できます。また耐久性も高く、傷や汚れに強いのも特徴です。
また床面が少し柔らかいため、歩くときや立っているときに快適な感触を提供します。音を吸収する性質も持っているため、隣の部屋や階下への音の伝達を軽減する効果があります。特にマンションやアパートなどの集合住宅で、上下階の音を気にする場合に適しています。
木目調や石目調、タイル調などさまざまなデザインが選べるため、インテリアのスタイルやテイストに合わせて選択することができます。
クッションフロアは施工が比較的簡単であり、床下地に直接貼ることができます。また、汚れやシミが付きにくく、日常的なお手入れも簡単です。掃除機やモップでの掃除や、軽い汚れの場合は水拭きができます。

絨毯・カーペット

絨毯・カーペットは柔らかい素材でできているため、歩く音や家具の移動音などを吸収し、防音効果を発揮します。足への負担も軽減され、部屋全体を包み込む温かな雰囲気を作り出します。
また断熱性にも優れており、冬季には冷たい床からの熱の逃げを防ぎます。部屋全体の温度を保ちやすくなり、省エネ効果も期待できます。
絨毯・カーペットは滑りにくく、安定感のある歩行をサポートします。特に小さな子供やパット、高齢の方など、転倒のリスクがある場合に安全性を高められるでしょう。滑り止めの加工が施されているものもあります。そのためリビング、寝室、子供部屋、書斎など、さまざまな部屋での使用がおすすめです。

フロアタイル

フロアタイルは住宅や商業施設、公共施設などさまざまな場所で使用されています。ポリ塩化ビニルでできており、耐久性やメンテナンス性が高いのが特徴です。
表面が滑らかで汚れやシミがつきにくく、水拭きや掃除機で簡単に清掃できます。耐久性があるため特殊なメンテナンスが必要な場合は少なく、日常的なお手入れが比較的容易です。ペットのいる家庭など、床が汚れやすいケースに向いています。
木目調や石目調など、他の素材の見た目を再現したデザインもあります。また個別に敷き詰められるため施工も簡単で、形状やサイズに合わせて柔軟に配置することができます。修理や交換も、比較的簡単に行うことができます。

畳は日本の伝統的な床材であり、い草(葦)の茎を編み込んだ畳表を使った床のことを指します。自然素材で作られており、特有の香りが特徴です。畳の風合いは落ち着きや温かみを与え、トラディショナルな雰囲気を演出します。
また畳は柔らかい素材でできており、座ったり寝転んだりする際の快適な座り心地が特徴です。保温性にも優れており、冬季には床からの冷たさを防ぎます。さらにクッション効果があるため、部屋の響きや反響を和らげます。隣室や階下への音の伝達を軽減する効果も期待できるでしょう。
畳は調湿効果があり、湿度の調節ができます。湿度を適切に保つため、部屋の空気が乾燥しすぎず適度になります。い草には消臭など空気を浄化する作用もあり、爽やかな室内を保てるでしょう。
また畳は生分解性があり、廃棄された場合でも環境に負荷を与えません。自然素材であり、再生可能な素材のため脱炭素にも貢献します。
畳は主に和室に使用されますが、最近では畳の要素を取り入れた和モダン洋室やリビングなどでも見られます。畳のサイズや色、厚みなども選ぶことができ、畳の種類や品質によって価格も異なります。
ただし他の床材と比べて繊細で傷みやすいため、適切なメンテナンスや管理が必要です。日常的なお手入れをすることによって、長く使い続けられるでしょう。

タイル

タイルは床や壁を覆うために使用される堅牢な素材で、一般的に磁器、ガラス、セラミック、ポーセレンなどの材料で作られます。まるで海外のようにおしゃれな雰囲気になるので、洗練されたインテリアにしたい方におすすめです。
タイルは非常に耐久性があり、長期間にわたって美しい状態を保ちます。傷やスクラッチに強いため、お手入れも楽に済むでしょう。また防水性も高く、水回りや湿気の多い場所に適しています。浴室やキッチンなどの水回りにも最適です。
表面が滑らかで非吸水性のため汚れやシミがつきにくく、清潔を保ちやすい特徴があります。一般的には、水拭きや掃除機で簡単に清掃することができます。また特殊なメンテナンスが必要なく耐久性があるため、長期間にわたって美しさを保つことができます。
また「熱を伝導しやすい」という特性があり、床暖房との相性が良いのも特徴です。効果的に熱を床面に伝えることができ、冬季には床からの温かさを感じることができます。

部屋別のおすすめ床材

ここでは、リフォームする際のおすすめ床材を部屋別にご紹介します。

リビング

リビングは家族が集まる空間で、来客対応にも使うパブリックな部屋でもあります。そのためほかの部屋よりも内装にこだわりたいというお施主様が多く、費用を掛ける比重も高くなるのが一般的です。
リビングにおすすめの床材は、「天然木フローリング」や「クッションフロア」「カーペット」です。まず「天然木フローリング」は自然な風合いと温かみがあり、暖かく豪華な雰囲気を与えます。一般的な木材としてはオークやウォールナット、メープルなどがあります。
次に「クッションフロア」は、1~2㎜程度の厚みがありクッション性が特徴的です。木材やタイル調などの模様を再現した合成素材であり、耐久性があります。本物の素材を使うよりもリーズナブルな価格で利用できるので、リフォーム費用を抑えたい場合におすすめです。
最後に「カーペット」は柔らかく足ざわりがよいため、リビングでの快適な雰囲気を作り出します。足裏への衝撃を緩和する上に暖かいので、冷たい床面に触れることなくリラックスできます。ただし埃やハウスダストを蓄積しやすいため、アレルギーを持っている人にとって問題になることがあります。適切な掃除と定期的な通気が必要です。

廊下

廊下は通行量が多く、耐久性や清潔さが求められます。ただし長時間滞在する居室とは異なるので、なるべく費用を抑えたいという方が多いです。素材の特性や予算に合わせて選択し、快適で美しい廊下空間を作りましょう。
具体的なおすすめの床材は「フローリング」、「クッションフロア」です。まず「フローリング」は、 ナチュラルな木の風合いや温かみがあり、床全体に統一感を与えます。
次に「クッションフロア」は合成樹脂製の床材で、耐水性や耐久性に優れています。つるつるしていて掃除がしやすく、価格も安いのがメリットです。

玄関

玄関は家の出入り口であり、外部からの汚れにさらされる場所です。またお客様を迎える場所でもあるため、耐久性と美しさを兼ね備えた床材を選ぶことが重要です。
玄関におすすめの床材は「フローリング」、「フロアタイル」です。木材を使用したフローリングは、自然な風合いや温かみがあります。屋内玄関の床に取り入れることで、リラックスした雰囲気を演出できます。
また「フロアタイル」は非常に耐久性があり、傷や汚れにも強いため、玄関の床に最適です。また、滑りにくい表面仕上げが多いのも特徴です。

トイレ

トイレは水回りの場所であり、耐水性や清潔さが求められます。また、滑りにくさやメンテナンスのしやすさも重要なポイントです。
トイレにおすすめの床材は「モザイクタイル」、「ビニールフロア」です。
小さなタイルを組み合わせた「モザイクタイル」は、トイレの床におしゃれなアクセントを与えることができます。耐水性があり、デザインの自由度が高いのも特徴です。
また「ビニールフロア」は合成樹脂製の床材で、耐水性があり柔らかい質感が特徴です。防滑性に優れているため、トイレの床に適しています。さまざまなデザインや色、模様があり、お手頃な価格帯も魅力です。

フローリングの張り替えで気になるポイント

ここでは、フローリングを張り替える際に疑問に感じやすいポイントをまとめてご紹介します。リフォーム計画を進める中で気になる点があれば、確認しておきましょう。

一部だけ張り替えは可能?

フローリングの一部分だけを張り替えるリフォームは、特定の箇所にダメージや劣化が見られる場合や、部分的なスタイリングの変更を希望する場合に適しています。一部分だけの張り替えは、全体のフローリングを張り替えるよりも費用を抑えることができます。また施工期間も短く済むため、手軽にリフォームできるでしょう。
特定の箇所に傷や変色、浮きなどが見られる場合、その部分だけを張り替えることができます。たとえば、家具の脚の跡がついたり、水漏れで床が腐食したりした場合に行われるケースが多いです。
ただし一部分だけを張り替える場合には、フローリングの色調や柄の統一感に注意する必要があります。異なるフローリングを部分的に張り替えると、違和感が生じる可能性があります。できるだけ、既存のフローリングと調和するデザインや色調を選ぶようにしましょう。

マンションのフローリングは張り替えられる?

マンションの場合でも、一戸建てと同じようにフローリングの張り替えリフォームは可能です。ただしマンションは共同住宅のため、他の住人の生活に配慮する必要があります。工事に伴う騒音や工事期間を周囲の住人と調整し、配慮を心掛けましょう。
またマンションには管理規約が存在し、共用部や防音対策などの制約が設けられている場合が多いです。フローリングの張り替えに関する制約や手続きについて、事前に管理組合や管理会社と相談し、確認しておく必要があります。

DIYでフローリングを張り替えたい

持ち家の場合、自分でDIYをしてフローリングを張り替えることはもちろん可能です。しかし、フローリングの張り替えは専門的な作業であり、適切な知識と技術を身につける必要があります。事前にDIYの方法や手順について学び、必要な道具や材料を準備しましょう。
ただしDIYでのフローリングの張り替えは、時間と労力を要する作業です。安全性や住宅構造部材への影響についても考慮する必要があるため、専門業者に依頼することをおすすめします。

まとめ

本記事では、フローリングの張り替えリフォーム工事についてご紹介してきました。具体的な床材の種類や部屋別のおすすめ種類など、実際にリフォームする際に疑問に感じやすいポイントは意外と多いです。ご紹介した内容をもとに、ぜひリフォームを検討されてみてはいかがでしょうか。

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