自宅でも防音室は作れる!自宅向けの防音室の種類などを徹底解説!

更新日:2023年06月23日

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自宅でも大音量で音楽や映画を楽しみたいという人におすすめなのが防音室です。本記事では自宅で作れる防音室の種類や、失敗しないために知っておきたい注意点について解説します。
TOPPAN(東証プライム上場)が運営する「リフォトル」では、国土交通省 登録団体に所属する優良リフォーム事業者を無料で紹介しています。防音室の設置も承っておりますので、ぜひお気軽にお申し込みください。

そもそも自宅に防音室は作れるの?

音楽を楽しむ、仕事で音を扱う、趣味で音声録音を行うなど、日常生活で音を大切にする人が増えています。とはいえ自宅で音楽や音声を楽しむ際には、周囲への騒音が気になることも。そんな悩みを解消するために自宅に防音室を作りたいと考えている方も多いでしょう。しかし、「自宅に防音室は作れるの?」と疑問を持つ人もいるかもしれません。
実は、自宅に防音室を作ることは十分可能です。ただし防音室にはいくつかのタイプがあり、タイプによって、あるいは使用する素材によって、防げる音の大きさが異なります。この記事では「自宅に防音室が欲しい」という方のために、用途に合わせて効果的に音を遮断する防音室のタイプや、注意すべきポイントなどについて説明していきます。

「防音」の種類について

ちなみに「防音」とは文字通り「音を防ぐ」ことですが、音を防ぐ具体的な技術は2種類あります。
一つ目は「遮音」で、これは外部からの音が侵入するのを防ぐ、もしくは内部の音を外部に漏らさないことです。二つ目は「吸音」で、これは音そのものを吸収したり、反響を抑えることを指します。
一般的な防音室は、遮音機能や吸音機能を持つ素材を組み合わせることで、効果的な防音を実現します。

「防音」の基準について

もうひとつ、「防音の基準(単位)」についても説明しておきましょう。一般に防音性能は「D値(Dr値)」という値によって表現されます。
D値(Dr値)とは具体的には空気中を伝わる音に対する遮音性能のことで、たとえば家の外で80デシベル(電車の走行音程度)の音が発生していて、家の中で聞こえる音が40デシベル(図書館内と同じ程度)なら、D値は-40(80-40)、つまり「D-40」と表されます。
防音室を設置する際は、D値をいくつに設定するか(どの程度の防音性能が必要なのか)を考えることが大切です。

騒音レベル デジベル値 騒音例
とてもうるさい 100〜120デジベル 自動車のクラクション
とてもうるさい 80〜100デジベル 電車の車内
うるさい 60〜80デジベル 掃除機
気にならない 40〜60デジベル 図書館の中
静か 20〜40デジベル ささやき声
静か 〜20デジベル 呼吸音

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自宅で作れる防音室のタイプと費用相場

ではいよいよ、実際の防音室について説明していきましょう。防音室を設置する際は、以下の3タイプから選ぶことになります。

防音ボックスタイプ

防音ボックスタイプの防音室とは、防音性能を持つ素材で室内に防音ブースを作ったり、既製品として販売されている簡易防音室を設置するタイプの防音室です。

加えて、防音ボックスタイプは設置に時間がかかりません。組み立てタイプなら1〜2日程度、完成品を設置するだけなら半日程度で完了です。撤去も簡単なため、賃貸物件に防音室を設置したい場合にもおすすめの方法といえるでしょう。

防音パネルタイプ

防音パネルタイプの防音室は、既存の部屋に防音パネルを取り付けて(部屋まるごと)防音室にするものです。
メリットとしては、防音ボックスタイプよりも「広いスペース」を確保できることと、リフォーム工事より「設置費用が安い」ことが挙げられます。簡易的に防音パネルを貼り付けるだけなら解体も簡単なので、賃貸物件に設置することも可能です。

リフォーム工事

リフォーム工事によって、部屋自体を防音室に作りかえることもできます。
リフォーム工事で防音室をつくるメリットは、部屋の形や用途に応じて防音性能を自由にアレンジできることです。防音ボックスタイプや防音パネルタイプは既製品(パネルや簡易防音室)以上の性能を期待できないのに対し、リフォーム工事なら複数の遮音素材や吸音素材を組み合わせることで望みの防音性能を引き出すことができます。ドアや窓といった防音パネルの設置が困難な場所にも防音効果のある建材を使うことで、より完璧な防音室にすることができるでしょう。

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【用途別】防音室の種類

続いて防音室の一般的な用途から、必要となる防音性能や防音室のタイプを見ていきましょう。

テレワーク用スペースとして使う

ここ数年、コロナ禍でテレワークを採用する会社が増えました。自宅で仕事をする人にとって、気になるのが「仕事環境としての防音室」ではないでしょうか。特にWEBでの会議や商談をする場合、生活音が入り込まない/外に漏らさない環境は大切です。
このような用途では、防音室自体の大きさはあまり問題になりません。人にもよりますが、1畳程度のコンパクトな防音ブース(簡易防音室)で十分です。防音性能も人の話し声をある程度遮断できれば問題ないため、簡易的な防音素材を使った防音室や防音パネルの設置で用が足ります。むしろあまりに防音性能が高すぎると違和感を感じる原因になり、かえって仕事に集中できない可能性もあるでしょう。
ちなみにWEB会議をしているときの声は70デシベル程度、普通の話し声は60デシベル程度です。D-45程度の防音性能なら、互いにほとんど気にならないレベルになります。

楽器の演奏場所・歌の練習場所として使う

楽器の練習をする人や、家で音楽教室などを開いている人が防音室を設置するケースも多く見られます。ただしひとくちに「楽器」や「音楽」といっても、発生する音の種類や大きさはさまざまです。
たとえば音には「周波数」と呼ばれる性質があります(ヘルツという単位で表されます)。防音性能はこの周波数によって大きく左右されるため、どのような楽器を使用するかによって遮音素材や吸音素材を選ばなくてはなりません。ちなみに周波数が高い=音が高い楽器ほど防音しやすく、周波数が低い=音が低い楽器ほど防音が難しくなります。
周波数が高い楽器としてはフルートやバイオリン、周波数が低い楽器はドラムなどの打楽器が挙げられるでしょう。ピアノは音域の広い楽器ですが、ドラムよりは比較的防音しやすい楽器です。つまりドラムを練習するための防音室は、ピアノ教室のための防音室よりも高度な防音素材が必要になります。
なおピアノを弾く音は100デシベル程度なので、ピアノの練習やピアノ教室向けの防音室はD-65程度の防音性能が必要です。

シアタールーム・オーディオルームとして使う

防音室の用途として「自宅にシアタールームやオーディオルームを作りたい」という人も少なくありません。周囲に気兼ねなく大音量を楽しむためには、ある程度の防音性能が不可欠でしょう。
またシアタールームやオーディオルームは「音の反響」も重要です。むやみに消音(吸音)すればいいというわけではないため、少なくとも防音パネルタイプ、できれば遮音素材や吸音素材をカスタマイズできるリフォーム工事をしたいところです。ただし、どちらも防音室の広さによって費用が大きく変わることに注意してください。
オーディオ機器の音(デシベル)は音量によって大きく変わりますが、ある程度の大音量で楽しむ場合は(ピアノと同じ)100デシベル程度の音が発生します。このため防音室に求められる性能はD-65程度です。加えて、サブウーハーなどの振動が伝わらないよう床の防振構造も必要となります。

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失敗しないために知っておきたい自宅に防音室を作る際の注意点

防音室の設置には時間と費用がかかります。あとから後悔することがないよう、防音室の設置で後悔しないためのポイントを紹介します。

使用用途に応じて防音室の大きさを選ぶ

最初のポイントは防音室の大きさです。上でも説明したとおり、用途によって必要な防音室の大きさは変わります。またテレワーク用だからといって狭すぎる防音室にすると、窮屈に感じて仕事の効率が落ちるという人もいるかもしれません。防音室を検討する際は、こうしたことをよく考えて大きさを決定してください。
ちなみに既存の部屋に防音パネルを追加する場合も、リフォームで防音室にする場合も、通常の構造の部屋よりも狭くなります。これは遮音材・吸音材や、音や振動を伝えないための構造(絶縁工法、浮き床工法)に厚みが生じるためです。特に後者の場合、床や壁から10〜15センチ程度の厚みが発生するので、防音室の大きさを決める際は、そのことも計算に含めておきましょう。

ある程度の天井の高さが必要

防音素材や防音構造の厚みが発生するのは「天井」も同じです。天井が低くなると圧迫感を感じますし、音の反響も変わってきます。特に楽器の練習目的で防音室を作る場合は注意が必要です。既存の部屋を防音室に改修する場合は、ある程度の天井高(目安としては2.4メートル程度)を確保できるよう、あらかじめ天井の高い部屋を選ぶ必要があるでしょう。

防音性には床の強度も大事

防音性能を上げるためには、遮音素材や吸音素材、音や振動を伝えない構造などが必要です。このため一般の部屋と比べ、防音室は重量が重くなりがちです。防音性能を上げれば上げるほど重くなることを意識して、十分な床の強度を確保しましょう。特に一般の木造家屋やアパートの上層階では床の強度が足りなくなるおそれもあるため、業者にしっかり確認してもらうことが大切です。

マンションの防音工事は管理規約で認められていない場合も

意外な落とし穴になりがちなのが、マンションの管理規約です。たとえ分譲マンションであっても、ほとんどの場合、規約でリフォームの範囲は限定されています。たとえば共用部に面した窓やドアは交換できないことが多いため注意してください。せっかく室内の防音構造をしっかり作っても、窓やドアが既存のままでは効果が半減するかもしれません。防音室の設置を計画する際は、まずマンションの管理規約をしっかり確認してください。
もちろん、規約の内容はマンションごとに違います。中には防音効果の高い二重窓(内窓)の設置は認められるというケースもあるため、不明な点は管理組合に問い合わせてみましょう。

遮音性の保証をしている業者に依頼する

防音パネルの設置工事やリフォーム工事を依頼する業者選びも重要です。たとえば一般的なリフォーム実績が豊富でも、防音室のリフォームは不慣れという業者もいます。このような業者が不慣れな工事を行うと、当初の計画より防音性能が低い防音室になってしまうことが少なくありません。結果として当初の目的を果たせなかったり、追加工事のために余計な費用と時間をかけることになります。
単純に費用の安さだけに注目して業者を選ぶのは失敗の元です。防音室を業者に依頼する場合は、防音室に特化した施工経験の有無や、「遮音性保証」があるかどうかに注目してください。

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自宅に防音室を作って映画や音楽を心ゆくまで楽しもう!

自宅に防音室を設置する人は増えています。防音室が気になっている、あるいは具体的に防音室を欲しいと思っているなら、ぜひ目的に合った防音室を検討してみてください。ただし防音室の設置費用は決して安くありませんから、しっかりした業者を選び、よく相談してください。
自分にぴったりの防音室を作って、快適な生活を送りましょう!
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