中古マンションリフォームのポイント|メリットやリフォーム時の注意点を解説

更新日:2024年01月31日

更新日:2024年01月31日

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中古マンションをリフォームして住む方法はメリットが多く、最近人気が高まっています。ただし共同住宅のためリフォームには注意点があり、ルールを守って行う必要があります。本記事では中古マンションリフォームの方法や具体的な計画ポイントについてご紹介します。これから中古マンションをリフォームしようとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

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中古マンションをリフォームするメリット

ここでは、中古マンションをリフォームするメリットについてご紹介します。「新築にするか中古マンションリフォームにするか迷っている…」という方は、ぜひご参考にしてみてください。

コストが抑えられる

中古マンションをリフォームする方法は、新築マンションを購入するよりもコストが抑えられることが多いです。一般的に、中古マンションは新築物件よりも安い価格で購入できます。そのため、初期費用が低く抑えられるのがメリットとなります。

中古マンションをリフォームする場合、予算に合わせて工事範囲を工夫することも可能です。リフォームによって既存マンションを快適で魅力的な居住空間に変えることができ、同時に予算を効率的に管理できます。ただしリフォームにはある程度の手間が掛かるため、総合的な視点で判断するのがおすすめです。リフォームの成功にはプロの業者の助けを借りることが重要で、法的規制や許可に従うことも忘れてはいけません。

カスタマイズが可能

中古マンションのリフォームによって、ライフスタイルに合った理想的な空間に改装できます。壁の色、床材、キッチン、バスルーム、照明、収納スペースなど、ほとんどの要素を個人の好みに合わせて選び、カスタマイズできるのがメリットです。大規模リフォームなら間取りも変更することができ、スペースの効率的な利用や機能的な配置が可能です。部屋を広げたり、分割したり、壁を移動したりして、使いやすい間取りにデザインできます。

またリフォームによって、エネルギー効率の高い設備や断熱材を導入することができます。これによりエネルギーコストを削減し、光熱費の節約にも繋げられます。さらに、家族構成や特別なニーズに合わせてリフォームすることも可能です。例えばバリアフリーの設計、ホームオフィス、趣味のスペースなどが考えられます。

最新の設備が導入できる

リフォームすることで、最新の設備を取り入れることができます。具体的には、新しいシステムキッチンやバスルーム設備、トイレ等の導入が挙げられます。最新設備は使い勝手や機能性も向上しているため、生活の質もぐんとアップするのがメリットです。

場合によっては、スマートホームテクノロジーを導入するケースもあります。セキュリティシステム、エネルギー向上のためのホームオートメーション、電子制御の照明、温度制御などの導入が可能です。こういった技術は快適性と利便性を向上させ、エネルギーコスト削減にも貢献します。ただしある程度の初期費用は掛かるため、予算との兼ね合いで計画するのがおすすめです。

住宅の長寿命化

リフォームによって、古くなった設備や機器を新しいものに交換できます。これには配管や電気系統、暖房・冷房システム、キッチン設備、バスルーム設備などが含まれます。新しい設備は耐久性が高く故障も少ないため、長く快適に暮らせる住まいづくりに役立ちます。

また大規模リフォームの場合、断熱材の追加や気密性の向上も実現できます。これによりエネルギー効率が向上し、暖房や冷房システムの負担が減少します。さらに結露や湿気からくる構造的な損傷を軽減することで、住宅の健康寿命を延ばすことも可能です。適切な時期にメンテナンスを行うことで、長く住み続けることができます。「日本の木造住宅の寿命は30年」と言われることも多いですが、鉄筋コンクリート造のマンションなら戸建てより長期間安全性を保てます。

資産価値の向上

リフォームによって、中古マンションの外観、内装、設備がアップグレードできます。これにより住宅の市場価値が向上し、将来的な再販時に高い価格で販売できる可能性が高まります。これにより、他の中古マンションと比較して高い競争力を持つことができます。市場での売却についても、スピーディーに行える可能性が高くなるでしょう。新しい設備やデザインは購入希望者にとって魅力的なポイントになり、売却プロセスがスムーズに進行することが多いです。

将来的に部屋を賃貸として活用する場合にも、リフォーム済み物件なら家賃を高めに設定できます。賃貸収入が向上し、投資効果が高まります。リフォームによって快適性と機能性が向上するため、住環境が向上します。これは資産価値に直接影響を与える要因であり、住まいとしての魅力を高めます。

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中古マンションをリフォームするデメリット・注意点

中古マンションリフォームにはメリットが多いですが、デメリットもあります。主な注意点を知っておくことで、失敗や後悔の無いリフォーム計画に生かしてみましょう。

管理規約の制限がある

管理規約とは、共同住宅(マンションやアパートなど)に関する規則やガイドラインを定めたものです。これは住民全体が快適に暮らし、共有施設を適切に管理するために必要な規則で、各マンション等で独自に定められています。管理規約は管理組合や管理会社によって策定され、住民は遵守する必要があります。

管理規約には、マンションの外観や構造、音響の配慮、共用部分へのアクセス、施設の使用、ペット飼育、騒音制限など、さまざまな制約が含まれることがあります。一般的には「共用部分の変更は不可」で、専有部分(各住戸内)のみのリフォームが可能となっている場合が多いでしょう。管理規約のルールを違反しないよう、リフォーム計画の前にしっかり確認することが求められます。

また厳密には管理規約違反ではなくても、「リフォーム工事の騒音がうるさい」、「工事業者の車が邪魔になる」等、気付かないうちに住民の迷惑になってしまうケースは多いです。特に、大幅な間取り変更や配管・電気設備の移動といった大規模工事を行う場合には、周囲の状況にも配慮する必要があります。

工事期間中は住めない

リフォーム工事中は改修作業の影響を受けるため、通常の生活が不便になることがあります。これには騒音、振動、粉塵、におい、一時的な設備の使用禁止などが含まれます。こういった事情から、工事期間中は快適な居住環境を維持できないことが多いです。

また中古マンションリフォームの工事期間は予測が難しく、予定よりも長引くことがあります。工事期間が長くなる場合には、仮住まいを用意する必要があります。具体的には、親戚の家、ホテル、マンスリーマンションといった方法がおすすめです。ただしリフォーム費用とは別で費用負担が発生してしまうため、予算計画時にあらかじめ見積もっておくとスムーズです。

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業者によって仕上がりに差が出る

リフォーム業者や職人のスキルや経験には、バラつきがあることが多いです。リフォーム業者は多種多様な工事に対応していますが、じつは得意分野以外の施工スキルは低いこともあります。適切な業者に依頼しないと、満足のいく仕上がりが得られない場合もあるでしょう。

こういったトラブルを防ぐために、中古マンションのリフォームを決めた時点で信頼性のある業者を選ぶことが重要です。業者の評判を確認し、参考になる過去のレビューや事例を確認しましょう。また依頼前には、複数のリフォーム業者に相見積もりを依頼するのもおすすめです。単に価格だけを見て安い業者に依頼するのではなく、品質に見合った内容を提供してくれるかをチェックするのがポイントとなります。

中古マンションでリフォームできる範囲

購入した物件は自由に手を加えても良いと思われがちですが、マンションは「共同住宅」という点が戸建住宅と大きく異なります。専有部分と共用部分が存在するため、リフォームの際には工事できる範囲をきちんと確認する必要があるのです。事前にチェックしておくことで、スムーズなリフォーム計画に生かしましょう。

リフォームできる箇所

マンションのリフォームで工事可能な箇所は「専有部分」と呼ばれる各住戸内のエリアです。具体的には壁紙やフローリングといった内装の変更、システムキッチンやユニットバスの入れ替え、照明器具の交換、クローゼットや収納スペースのカスタマイズといった工事内容が可能です。

壁の塗装、クロス張り、壁紙の変更、パネルの設置など、壁の内装は好みに合わせてリフォームできます。またキッチンカウンター、キャビネット、調理設備などのカスタマイズも人気です。家具やカーテン、カーペットの変更なども併せて行うと、内装のデザインをおしゃれにアップデートできます。

専有部分は個々の住戸に属する箇所であり、比較的自由に改装やリフォームを行うことができます。ただし、変更が建物の構造や他の住民に影響を与えないように注意する必要があります。具体的なリフォームの範囲や許可手続きについては、管理組合の規約や地方の建築基準などの法的要件に従うことが重要です。物件によって「水回りの位置変更は不可」、「配管の交換はできない」等の独自規約を定めているケースも多いため、注意しましょう。

リフォームできない箇所

マンションでリフォームできない箇所は、「共用部分」と呼ばれる住民全体が利用するエリアです。具体的にはエントランスホール、コミュニティルームといった共有スペースが含まれます。また意外と見落としやすいのが、各住戸内にある共用部分です。「コンクリートの構造躯体、パイプスペース」といった構造部のほか、「玄関ドアの外側、窓ガラスサッシ、バルコニー」といった部分も共用部分に該当します。

外観に関連する部分はマンション全体の景観にも影響を与えるため、勝手にリフォームすることは規約違反になってしまいます。またバルコニーは災害時の避難経路としての役割も果たしており、避難を妨げるようなものを置くことはできません。そのため、特定の条件下での利用に制約があることに注意が必要です。

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中古マンションをリフォームする際のポイント

ここでは、中古マンションをリフォームする際のポイントについてご紹介します。リフォームの注意点を知っておくことで、快適な住まいづくりに役立つでしょう。

物件選びは慎重に

中古マンションをリフォームする際、物件選びは非常に重要なポイントです。物件を選ぶ前に、建物の状態や修繕が必要な箇所をしっかり確認しましょう。建物の年数や構造、設備の状態に注意し、将来のリフォームプランに合うかどうかを検討します。そしてリフォームにかかる予算を評価し、物件価格に追加のリフォーム費用を加えて全体の予算を設定します。リフォーム後の物件価値を見越して、長期的な計画を立てることが重要です。

また、物件の場所や立地条件も考慮すべき要素です。近くに公共交通機関やショッピングモール、学校などがあるか、将来的な生活に適した場所であるかどうかを確認しましょう。そして、建築家やリフォームの専門家の意見を聞くことは非常に重要です。アドバイスを受けつつリフォーム前の物件情報を正確に評価し、リフォームプランに合った物件を選びましょう。

ただしリフォーム前の物件情報を一般の方が得る機会は意外と少なく、リフォーム後の物件の流通量の方が多いです。自分好みにカスタマイズしたい場合には、信頼性のある不動産業者を選び、リフォーム前の物件情報を提供してもらいましょう。

リフォーム箇所の優先順位を決める

中古マンションをリフォームする際、リフォーム箇所の優先順位を決めることは非常に重要です。たとえばバスルームやキッチンが古くて改修が必要な場合、システムユニットへの交換が最重要となるでしょう。もしくはエネルギー効率向上やバリアフリー設計など、特定の目標がある場合はそれを考慮します。リフォーム箇所の優先順位を決めるためには、以下のポイントをチェックするのがおすすめです。

  • 安全性
  • 健康と快適さ
  • 機能性
  • デザイン

安全性の問題は、優先事項として考慮すべきです。例えば電気や配管の問題、階段や手すりのバリアフリー化などが含まれます。そして、健康と快適さに関連するリフォームが必要かどうかも考慮します。断熱材や通気性の向上、エアコンや暖房の改善などが含まれます。またキッチンやバスルームの使い勝手、収納スペース、洗濯機や乾燥機の設置なども検討し、機能性を充実させます。デザインをおしゃれにしたい場合には、壁紙、床材、カウンタートップ、照明のリフォームを検討しましょう。

もし「優先順位を付けられない」という場合には、リフォーム工事を段階的に実施する方法もあります。すべてのリフォームを一度に行うのではなく、期間を分けて段階的に改修を行うことで、予算の分散化が可能になる場合があります。

工期の短縮を工夫する

リフォーム工期の短縮は、コストや負担の削減に役立ちます。工期の短縮によって、より早く新しい住宅環境での暮らしをスタートできるでしょう。まずはリフォーム計画の段階で、詳細な計画を立てるのが重要です。プロのリフォーム業者と協力してスケジュールを設定し、作業手順を最適化します。適切な計画を立てることで、工期を効率的に短縮できます。

また、デザインと仕様に一貫性を持たせることで工期の短縮に繫がります。一貫性のある設計により、設計変更や再設計の必要性を減らすことができます。場合によっては、異なる工程を同時に進行させることで工期を短縮できます。ただしスケジュールの過度な圧縮は品質に悪影響を及ぼす可能性があるため、無理な計画には注意が必要です。

リフォーム中には予期せぬ問題が発生する可能性があるため、施工者は柔軟性を持って対処する必要があります。問題が発生した場合、素早く対応することが重要です。そのため、総合的な対応力の高い業者を選ぶ必要があるでしょう。

省エネ性能を考慮する

省エネ性能を向上させることにより、エネルギーコストの削減、環境への貢献、快適な居住環境の確保が可能になります。具体的には「二重窓の採用、エネルギー効率の高い空調設備への交換、給湯システムの改善」といったリフォームがおすすめです。エアコン、暖房機、給湯器、照明などのエネルギー消費の大きい設備は、最新機器への交換で効率が大幅にアップします。光熱費の節約にも繋がるため、一石二鳥です。

省エネ性能の向上は、中古マンションを快適で持続可能な住環境に変える重要なステップです。また、省エネ性能向上に投資することで、将来的にエネルギーコストの節約と環境への貢献が期待できます。ただし窓や配管設備といった共用部分は基本的に工事できないため、管理規約に違反しないかしっかり確認しましょう。

優良リフォーム事業者に依頼する

中古マンションをリフォームする際、優良業者に依頼することは非常に重要です。リフォーム事業者を選ぶ前に、インターネット比較サイトや口コミなどを通じて評判や実績についての情報を収集します。過去の顧客のレビューや評価、施工事例などを調査すれば、ある程度の信頼性が確認できます。また業者選びの際には、適切な資格や保険を持っているかどうかも確認しましょう。

候補が見つかったら、複数の業者から詳細な見積もりを取得し、価格、工期、提供されるサービスなどを比較します。契約を締結する前に契約書をよく確認し、サービス、費用、スケジュールなどについて明示しておくと安心です。

リフォームで使うべき制度|費用をお得に

ここでは、リフォームで使える制度についてご紹介します。補助金や税制控除を活用すれば費用がお得になるので、ぜひ活用してみてください。ただし制度は都度実施状況が変わるため、ご利用の際には必ず公式サイトを確認しましょう。

リフォームローン

リフォームローンとは、住宅の改修工事の際に利用できるローンのことを指します。融資の用途が決められていますが、その分審査の手続きが比較的簡単で借りやすいのが特徴です。ただし借入限度額は新築の住宅ローンに比べると低めで、金利も高いという点には注意しましょう。主に、少額の借り入れを行う場合に適しています。またローンを利用する場合には、国の住宅ローン減税を利用できます。リフォームの場合には10年間、ローン残高の0.7%が所得税額から控除される仕組みです。

自治体の補助金

各自治体では、独自のリフォーム補助金制度を設けている場合があります。例えば東京都では「東京都既存住宅省エネ改修促進事業」で、省エネやZEH基準を満たしたリフォーム工事に対して補助金を交付しています。この制度では「共同住宅等・マンションの管理組合」が補助対象者に該当します。こういった補助金制度を行っている自治体は多いため、ぜひお住まいの地域の公式サイトを確認してみましょう。

所得税控除

国税庁では、「住宅特定改修特別税額控除」で住宅改修に対して所得税控除を行っています。これはローンを利用していない場合でも適用されるため、多くのケースで利用できます。具体的には、「バリアフリー改修工事の標準的な費用の額×10%」が控除されます。さらに「工事の限度額を超過した分、および同時におこなうリフォーム工事にかかる費用の5%」も控除対象とされます。

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まとめ

中古マンションは比較的リーズナブルな価格で購入できるため、リフォームして好きな間取りにカスタマイズする方法は合理的です。キッチン等設備の入れ替えから、部屋の配置を変える大規模なリフォームまで幅広い選択肢があります。ただし共同住宅であるため、管理規約等のルールは必ず守るように心がけましょう。適切な業者に依頼することで、リフォームの成功に繋がります。

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