2024リフォーム補助金|「いつから?補助金額は?」注意点を解説

更新日:2024年06月24日

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2024年に実施されるリフォーム補助金の概要をご紹介します。「補助金はいつから?」「補助金額はいくら?」といった気になる情報をまとめているので、これから利用を検討されている方は参考にしてみてください。

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2024年リフォーム補助金の種類

ここでは、2024年に実施されるリフォーム・リノベーション関連の補助金について詳しくご紹介します。大まかな種類ごとにまとめていますが、分野をまたがって実施される補助金もあります。そのため利用を検討されている場合には、複数の補助金をチェックしてみるのがおすすめです。

※本記事は、2024年4月時点の情報より作成しています。受付状況などは変更になる可能性がありますので、最新の情報については必ず公式サイトをご確認ください。

①省エネ向けリフォーム補助金

ここでは、省エネリフォーム関連の補助金をご紹介します。カーボンニュートラルの観点から、省エネ性能の高いリフォームには補助金額も高く設定されています。

先進的窓リノベ事業

「先進的窓リノベ事業」は、先進的な断熱性能の窓やドアに交換するリフォームに対して補助金を交付する制度です。断熱窓への改修を促進し既存住宅の省エネ化を促すことで、エネルギー費用負担の軽減、健康で快適なくらしの実現や家庭からのCO2排出削減に貢献します。さらに、断熱窓の生産効率向上による関連産業の競争力強化と成長を実現させることも目的としています。

事業主体は環境省で、事業全体の予算は1,350億円と大規模となっています。補助金の主な概要は、下記の通りです。

  • 対象:住宅に行う開口部(窓)の断熱性能を向上する事業
  • 補助金額:一戸あたり5~200万円(住宅の建て方、設置する窓の性能と大きさ、設置方法に応じて定額)
  • 交付申請受付期間:2024年3月29日~予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日まで)

【参考】先進的窓リノベ事業 公式サイト

給湯省エネ事業

「給湯省エネ事業」は、高効率給湯器の導入に対して補助金を交付する制度です。給湯分野は家庭のエネルギー消費で大きな割合を占めるため、普及拡大により、「2030年度におけるエネルギー需給の見通し」の達成に寄与することを目的としています。

事業主体は資源エネルギー庁で、事業全体の予算は580億円です。補助金の主な概要は、下記の通りです。

  • 対象:戸建、共同住宅等によらず、以下の住宅に高効率給湯器を設置する事業
  • 補助金額:①エコキュート→8~13万円、②ハイブリッド給湯機→10~15万円、③エネファーム→18~20万円
  • 交付申請受付期間:2024年3月29日~予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日まで)

【参考】給湯省エネ事業 公式サイト

既存住宅における断熱リフォーム支援事業

「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」は、既存住宅での高性能建材を用いた断熱改修を支援する事業です。省CO2 関連投資によるエネルギー消費効率の改善と、低炭素化を総合的に促進する狙いがあります。

事業主体は環境省ですが、執行団体は公益財団法人北海道環境財団となります。しかし北海道限定の補助金制度ではなく、全国が対象です。省エネ効果(15%以上)が見込まれる高性能建材(断熱材、ガラス、窓、玄関ドア)を用いた住宅の断熱リフォームに対して、支援が行われます。

トータル断熱(断熱材、窓、ガラスを用い、住まい全体での断熱改修)と、居間だけ断熱(窓を用い、居間をメインに断熱改修)の2種類で公募を行っています(同時にはご利用できません)。そのため、リフォームする範囲をあらかじめ決めておく必要があります。

  • 対象:所有者又は、所有予定者(個人)・対象となる住戸に住民票を置く居住者(個人)
  • 交付申請受付期間:2024年3月18日~6月14日(完了実績報告書の締め切り:2024年12月27日)

補助金額は、下表のようになっています。

補助対象製品 補助率 補助金の上限額
高性能建材 (ガラス・窓・断熱材・玄関ドア) 補助対象経費の1/3以内 戸建住宅:120万円/戸(玄 関ドア5万円を含む) 集合住宅:15万円/戸(玄関 ドアも改修する場合は上限 20万円/戸) 
LED照明(共用部) 1カ所あたり8,000円※
蓄電システム  20万円
蓄熱設備 20万円
熱交換型換気設備等 5万円
EV充電設備 5万円

「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」は期間が3か月程度と短いですが、これまで定期的に開催されてきました。今後も期間をおかずに継続されることが予想されるため、期間終了後も公式サイトをチェックしてみましょう。

【参考】既存住宅における断熱リフォーム支援事業 公式サイト

次世代省エネ建材の実証支援事業|※2024年度版は未定

「次世代省エネ建材の実証支援事業」は、既存住宅における次世代省エネ建材の効果の実証を支援する事業です。省エネ改修の促進が期待される工期短縮可能な高性能断熱材や、快適性向上にも資する蓄熱・調湿建材等が対象となります。

「次世代省エネ建材の実証支援事業」はほぼ毎年実施されている補助金制度ですが、2024年度版の情報はまだ公開されていません(2024年4月1日時点)。そこで、2023年度に実施された内容をご紹介します。

  • 対象:改修する住宅に常時居住していること(本人確認書類に示す住宅と同一であること)、もしくは改修する住宅を所有していること
  • 交付申請受付期間:一次公募:2023年5月8日(月)~2023年8月25日(金)17:00締切、二次公募:2023年9月4日(月)~2023年11月30日(木)17:00締切(※どちらも予算額が上限に達したため受付終了)

補助金額は、下表のようになっています(地域区分とは、大まかに1~4地域が東日本、5~8地域が西日本に区分)。

補助率 補助金額
外張り断熱 補助対象経費の1/2以内 ●地域区分 1~4地域 : 1住戸当たり400万円
●地域区分 5~8地域 : 1住戸当たり300万円
内張り断熱 ●戸建住宅 : 1住戸当たり200万円
●集合住宅 : 1住戸ごとに125万円
窓断熱 ●窓(防火・防風・防犯仕様)及び玄関ドアのみ改修する場合:1住戸当たり150万円
●窓(防火・防風・防犯仕様)及び玄関ドアと任意製品を併用して改修する場合:1住戸当たり200万円

【参考】次世代省エネ建材の実証支援事業 公式サイト

長期優良住宅化リフォーム推進事業|※2024年度版は未定

「長期優良住宅化リフォーム推進事業」は、省エネ性能の高い住宅の整備や、既存住宅の改修等を総合的に支援する事業です。2050 年カーボンニュートラル、2030 年における温室効果ガス 46%削減(2013 年度比)など、脱炭素社会に向けた政府目標が示される中、さらなる省エネルギー化や炭素貯蔵効果の高い木材利用の拡大に向けた取り組みを推進することが目的です。これにより良質な住宅ストックの形成や、子育てしやすい生活環境の整備等を図ります。具体的には、既存住宅の長寿命化や省エネ化等に資する性能向上リフォームや、子育て世帯向け改修が対象となります。

「長期優良住宅化リフォーム推進事業」はほぼ毎年実施されている補助金制度ですが、2024年度版の情報はまだ公開されていません(2024年4月1日時点)。そこで、2023年度に実施された内容をご紹介します。

  • 対象:①⻑期優良住宅化リフォーム⼯事に要する費⽤ ②三世代同居対応改修⼯事に要する費⽤ ③⼦育て世帯向け改修⼯事に要する費⽤ ④防災性・レジリエンス性の向上改修⼯事に要する費⽤ ⑤インスペクション等に要する費⽤
  • 交付申請受付期間:通年申請タイプ→2023年5月8日~2023年12月22日、事前採択タイプ→2023年7月中旬~2023年12月22日

補助金額は、下表のようになっています。 ( )内の補助限度額は、「三世代同居対応改修工事を実施する」、「若者・子育て世帯が工事を実施する」、又は「既存住宅購入者が工事を実施する」、「一次エネルギー消費量を省エネ基準比▲20%とする」場合の金額です。

事業タイプ 評価基準型(予算枠70%)  認定長期優良住宅型(予算枠30%)
補助限度額  100万円/戸(150万円/戸) 200万円/戸(250万円/戸)
補助額 (工事費分) ①単価積上方式で算出した額②補助率方式で算出した額(住宅単位でいずれか選択)

【参考】長期優良住宅化リフォーム推進事業 公式サイト

②高齢世帯向け

ここでは、高齢世帯向けのリフォーム補助金についてご紹介します。年齢を重ねると身体的な制限が出てくることで、介護の必要が生じるケースも多いです。リフォーム補助金を活用することでより安全性の高い住まいが実現するので、ぜひチェックしてみてください。

介護・バリアフリーリフォーム補助金(高齢者住宅改修費用助成制度)

「介護・バリアフリーリフォーム補助金(高齢者住宅改修費用助成制度)」は、介護保険から支給される補助金です。在宅介護を重視し、高齢者の自立を支援する観点から実施されています。具体的には、福祉用具導入の際必要となる段差の解消や手すりの設置などの住宅改修を対象としています。

そのため、補助金を受けるためには対象者が要介護、もしくは要支援の介護認定を受けていることが条件になる点には注意しましょう。住宅改修を行う際は、必要な書類(住宅改修が必要な理由書等)を添えて、事前に市町村へ申請書を提出します。さらに、工事完成後に領収書等を提出することで保険給付が行われます。

  • 対象:介護保険の要支援1~2、もしくは要介護1~5のいずれかの認定を受けており、自宅で生活をしている人
  • 補助金額:生涯20万円(要支援、要介護区分にかかわらず定額)
  • 交付申請受付期間:通年

補助金額決定の際には、住宅改修が個人資産の形成につながる面があることや、賃貸住宅等に居住する高齢者との均衡等が考慮されます。また保険給付は原則9割(上限18万円)、所得に応じて8割(上限16万円)・7割(上限14万円)となる場合があります。ただし限度額の範囲内であれば、複数回の申請も可能です。そして要介護状態区分が重くなったとき(三段階上昇時)、転居した場合は再度20万円までの支給限度基準額が設定される仕組みとなっています。

【参考】介護・バリアフリーリフォーム補助金(高齢者住宅改修費用助成制度)公式サイト

③子育て世帯向け

ここでは、子育て世帯向けのリフォーム補助金制度をご紹介します。リフォームと聞くと高齢世帯が行うイメージがあるかもしれませんが、最近では若い世帯がリフォームを行うケースも多いです。新築住宅価格が高くなっていることで、中古住宅を改修して費用を抑える方法が人気です。国では子育て支援に力を入れているため、今後補助金制度が拡大する可能性もあります。

子育てエコホーム支援事業

「子育てエコホーム支援事業」は、子育て世帯・若者夫婦世帯等による省エネ投資の下支えを行い、2050年のカーボンニュートラルの実現を図る事業です。若年世帯はエネルギー価格などの物価高騰の影響を受けやすいため、高い省エネ性能を有する新築住宅の取得や、住宅の省エネ改修等に対して支援が行われます。子育て世帯への補助を整えることで、少子化対策にも繋げる狙いがあります。

事業主体は国土交通省で、2023度補正予算2,100億円、2024度当初予算案400億円が割り当てられています。注文住宅の新築や新築分譲住宅の購入の他、リフォームも補助金の対象です。

  • 対象:注文住宅の新築および新築分譲住宅の購入については、子育て世帯または若者夫婦世帯が取得する場合に限る(子育て世帯とは、申請時点において18歳未満の子を有する世帯。若者夫婦世帯とは、申請時点において夫婦でありいずれかが39歳以下の世帯)。
  • 交付申請受付期間:2024年3月中下旬~予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日まで)

リフォームする場合の補助金額は、下表のようになっています。 

子育て世帯若者夫婦世帯 その他の世帯
既存住宅の購入を伴う場合 上限60万円/戸 上限20万円/戸
長期優良リフォームを行う場合 上限45万円/戸 上限30万円/戸
その他の場合 上限30万円/戸 上限20万円/戸

リフォームの場合、子育て世帯・若者夫婦世帯以外でも補助金を受けることは可能です。しかし金額は低く抑えられており、子育て世帯・若者夫婦の方に比重が置かれていることが分かります。2023年度に実施された同様の補助金である「こどもエコすまい支援事業」は、2023年9月28日に予算が上限に達して打切りとなっています。そのため本事業も早めに予算上限に達することが予想され、早めの申請がおすすめです。

【参考】子育てエコホーム支援事業 公式サイト

④その他

ここでは、その他のリフォーム補助金についてご紹介します。減税制度等は直接リフォーム補助金として交付される訳ではありませんが、家計の補助として十分有効です。条件に該当する場合には、ぜひ活用してみてください。

各自治体のリフォーム関連助成金

各自治体では、独自のリフォーム補助金制度を行っている場合があります。例えば東京都千代田区では「千代田区省エネルギー改修等助成」を実施しており、住宅やマンション共用部、事業所ビル等で省エネルギー機器等への改修を行う際に、費用の一部を助成しています。住宅の場合はLED照明、太陽光発電システム、蓄電システム、燃料電池システム(エネファーム)、窓断熱対策(二重窓・複層ガラス)、高効率ガス給湯器(潜熱回収型)といったリフォーム工事が対象で、上限合計額125万円までが支給される制度です。

他にも各自治体でのリフォーム補助金制度が実施されているか検索する際には、(一社)住宅リフォーム推進協議会による「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」を活用するのが便利です。こちらのサイトでは、地方公共団体が実施する住宅リフォーム支援制度を検索できます。ただし最新の情報については、各地方公共団体に問い合わせするのがおすすめです。

【参考】地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト

住宅ローン控除(住宅ローン減税)

住宅ローン控除とは、ローンを組んで住宅を購入・リフォームした場合に所得税や住民税の一部控除が受けられる制度です。一般的には新築住宅購入時の利用がイメージされやすいですが、リフォームでも活用できます。具体的には「入居した年から10年間、ローン残高の0.7%」が所得税額から控除されます。所得税から控除しきれない分は住民税の一部控除が受けられる仕組みです。

ただし住宅ローン減税の制度は、随時変更される場合があります。そのため利用を検討されている場合には、国土交通省のホームページや税務署などで最新の情報を確認するのがおすすめです。

【参考】住宅ローン減税 公式サイト

固定資産税の軽減

固定資産税とは、住宅など固定資産の所有者に課税される地方税のことを指します。一定の省エネ改修工事を行った場合、工事完了年の翌年度分の家屋にかかる固定資産税が減額されます。具体的な減税内容は、下記の通りです。

  • 支援対象:省エネ性能を有する住宅への改修工事
  • 内容:固定資産税額の1/3を減額(減額期間:1年間)※長期優良住宅化リフォームを行う場合は2/3を減額(減額期間:1年間)

【参考】省エネリフォーム税制(固定資産税)

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2024年リフォーム補助金の疑問点

ここでは、2024年に実施されるリフォーム補助金事業でよくある疑問点についてご紹介します。基本的な知識を知っておくことで、補助金申請の際にお役立てください。

リフォーム補助金はいつから?

リフォーム補助金の実施期間は、各制度によって様々です。すでに開始されている補助金制度もあれば、2024年度の実施予定が公開されていない補助金もあります。具体的には「次世代省エネ建材の実証支援事業」は例年5月頃に開始されています。そのため、各補助金の公式サイトを確認し、最新の情報を✓するのがおすすめです。

リフォーム補助金は併用できる?

リフォーム補助金は、基本的には併用できない場合が多いです。しかし条件によっては併用できる補助金もあるため、各制度の実施団体に確認する必要があります。

例えば「住宅省エネ2024キャンペーン」は国土交通省・経済産業省・環境省が一体となって実施される補助金です。そのため「子育てエコホーム支援事業」、「先進的窓リノベ2024事業」、「給湯省エネ2024事業」は、補助対象が重複しない場合は併用可能となります。

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まとめ

リフォームでは大きな費用が掛かるので、補助金制度を活用すれば家計が助かります。本記事でご紹介した制度を活用することで、ぜひ積極的にリフォームを行ってみてください。ただし最新の情報に関しては、必ず各公式サイトを確認するようにしましょう。

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