【補助金制度あり】断熱リフォームの効果とは?工事期間から種類まで解説

更新日:2023年11月27日

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住宅の断熱性能を高めれば、冷暖房効率が良くなり快適環境が実現します。本記事では、断熱リフォームの種類、補助金制度等について詳しくご紹介します。住まいに合った断熱方法を選ぶことで、暮らしやすい環境を整えましょう。

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断熱リフォームで解決!お悩み事例

ここでは、住宅の断熱リフォームで解決できるお悩みをまとめてご紹介します。「家が古くなってきて、断熱リフォームを考えている…」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

夏の冷房費や冬の暖房費を節約

住宅の断熱リフォームをすることで、夏の冷房費や冬の暖房費を節約する効果があります。正しい断熱材の使用や気密性の向上は、室温を安定させるために非常に重要です。

最近では特に夏場の暑さが過酷になっており、家の中での熱中症も増えています。窓などの開口部や外壁の断熱を行うことで、室内の冷気を逃がさず快適に保てます。結果としてエアコンの運転も最小限にできるため、省エネ効果も期待できるでしょう。同様に冬場の寒い空気を室内に入れないことで、暖房費の節約にも繋がります。

断熱リフォームには初期投資がかかりますが、長期的にはエネルギーコスト削減によって節約効果が現れます。また、快適な室内環境を維持することで生活の質も向上します。

結露を抑制

結露とは、室内の湿度が高く室外の温度が低い場合に、室内の窓ガラスや壁に水滴が付着する現象です。結露は壁や窓枠などの部材が損傷する原因となるほか、カビの発生や老朽化を早めてしまいます。しかし断熱リフォームによって室内の温度を安定させることで、室内外の温度差を縮められます。 温度差が少なくなることで水蒸気の冷却が軽減され、結露の発生が抑制できるのです。

具体的には、二重窓の設置や窓枠サッシの取り換えといったリフォームで、結露が予防できます。結露は建物の健康状態や見た目に悪影響があるため、断熱リフォームによって結露を抑制することが重要です。

体調不良の改善

結露や湿気によってカビやダニが発生すると、シックハウス症候群の原因になってしまいます。これにより咳や頭痛、感染症が起こる場合もあり、注意が必要です。一方で断熱性能が高い住宅は、室温の安定化や湿度の調整が簡単になります。カビやダニの抑制に繫がることで、体調も良好に保ちやすくなるでしょう。特に寒冷地や暑い地域では、適切な断熱施工で快適度がぐんと上がります。

ただし体調不良の原因は個人差や症状によって異なるため、断熱性能のみで解決することは難しいこともあります。専門家のアドバイスを受けつつ、健康を意識した住宅環境を構築しましょう。

建物資産価値の向上

住宅の断熱性能を高めることは、建物の資産価値の向上に効果があります。 室内温度や湿度の安定化を図ることで、住み心地が向上します。快適な居住環境は住宅の魅力を高め、将来的に売買する際に魅力的な要素となるでしょう。

またエネルギーコスト削減や長寿命化が実現することで、建物の評価が高くなります。ただし建物の資産価値向上には、断熱性能だけでなく設計・施工の品質や住宅の機能、周辺環境なども影響を与えるため、総合的な改善策を検討することが重要です。

断熱リフォームの種類

ここでは、主な断熱リフォームの種類についてご紹介します。断熱の目的や既存の工法によっても適切な種類は異なるので、状況に応じて選び分ける必要があります。種類を知ることで、リフォーム計画にお役立てください。

内断熱(内張り断熱・充填断熱)

内断熱(内張り断熱・充填断熱)は、外壁や屋根の内部に断熱材を充填する形式のことを指します。壁や天井の内部に断熱材を設けることで、建物の断熱性能を向上できます。一般的な木造住宅では、この断熱方法が主流です。

外壁や屋根の内部に断熱材を充填することで、建物の気密性が高くなります。また建物内部のスペースを利用するため、余計なスペースを取らず施工が簡単です。施工費用は比較的リーズナブルで、工期が短い点もメリットです。

外断熱(外張り断熱)

外断熱(外張り断熱)とは、建物の外部を断熱材ですっぽりと覆う工法のことを指します。木造住宅の場合は、パネル状の断熱材を建物の外側に張って断熱します。ただし工事費用は比較的高くなり、工期も長めです。

「天井裏にロフトを作る」「床下収納を設ける」といった場合には、外張り断熱の方が適しています。断熱方法は複数を組み合わせることも可能なので、間取りや空間の要望によって使い分けるのもおすすめです。

断熱材の種類

一般的な住宅で使われている主な断熱材は、「繊維系断熱材・発泡樹脂系断熱材」の2種類です。それぞれの特長を知り、リフォームに生かしましょう。

繊維系断熱材

繊維系断熱材は通気性や調湿効果を持ち、無機素材の他、天然素材を使用するものもあります。材質の選択は、建物の特性や使用目的に合わせて行うことが重要です。主な種類としては、下記が挙げられます。

  • グラスウール
  • ロックウール
  • セルロースファイバー
  • ウール(羊毛)
  • 炭化コルク

住宅では、主にグラスウールが使われています。これはガラス繊維を溶融・繊維化させたもので、柔軟性があり断熱性に優れています。また防音性もあるため、音の遮断効果も期待できます。最近ではCO2削減の観点から、天然素材を活用したセルロースファイバーやウールといった素材も注目されています。

発泡樹脂系断熱材

発泡樹脂系断熱材は、発泡スチロール状の断熱材を指します。水や湿気に強く軽いのが特徴ですが、熱に弱く耐火性能が弱いというデメリットがあります。主な断熱材の種類は、下記が挙げられます。

  • 押出発泡ポリスチレン
  • ビーズ法ポリスチレン
  • 硬質ウレタンフォーム
  • 高発泡ポリエチレン
  • フェノールフォーム

発泡樹脂系断熱材は、繊維系断熱材に比べて価格が比較的高い傾向があります。また火に弱く、万が一の火災時には有毒ガスを発生してしまうことがあります。耐火性能を重視する建物では、炎に強い「フェノールフォーム」が用いられます。価格は多少上がるものの耐熱性に優れ、不燃・準不燃材料の認定を受けている素材です。

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断熱リフォームができるエリア

ここでは、主なリフォームエリアをご紹介します。断熱リフォームは、住宅の各部分ごとに方法が異なります。単独で行うほか、複数を組み合わせて工事するケースもあります。ただしどの断熱リフォームが向いているかは、実際の現場状況によって異なります。安易に判断せず、専門業者に診断してもらうのがおすすめです。

屋根・外壁

屋根・外壁の断熱リフォームは、建物の快適性やエネルギー効率を向上させるための重要な手段です。まず屋根の断熱は、屋根の内側に断熱材を貼り付ける内断熱や、屋外側に断熱材や断熱塗料を施す外断熱があります。最近では吹き抜けやロフトを取り入れる間取りが人気なことから、外断熱のニーズが高まっています。屋根断熱は建物全体の断熱に効果的なので、より快適度が高くなると言われています。

また、屋根・外壁に断熱塗装を施す方法もあります。断熱塗料は太陽光による熱の吸収を防ぎ、屋内外の熱移動も抑制する効果が期待できます。外壁や屋根の美観を保つことから、リフォーム時に塗り直しを行うケースが多いです。ただし外断熱・内断熱に比べると断熱効果は小さいため、あくまでも補助的な役割として利用するのが良いでしょう。

天井

天井の断熱リフォームでは、「敷込み工法・吹込み工法」の2つの方法で断熱材を設置します。敷込み工法はシート状の断熱材を敷き詰める方式で、比較的安価です。一方で吹込み工法は、専用機材で綿状の断熱材を吹き付けます。費用は高いものの、隙間ができにくいため断熱効果は高くなります。

天井の断熱に関しては、グラスウールやロックウールといった繊維系の断熱材が多く用いられています。天井という場所の特性上、軽くて燃えにくいグラスウールの使用が一般的です。

木造住宅の場合、壁の断熱リフォームでは上項「断熱材の種類」でご紹介した断熱材を充填する方法が一般的です。外断熱に比べるとコストが安く、手軽に施工できるため人気があります。ただしグラスウールや吹付は内部で隙間が生じやすいため、施工業者の力量に左右されてしまう部分があるでしょう。

一方で鉄筋コンクリート造の場合は、外断熱にすることが多いです。これは、コンクリートの膨張を抑制することで劣化を防止し、長寿命化に繋げることが主な目的です。このように建物の構造によって適切な断熱方法が異なるので、ご自宅の特性に応じた対策を取るのが良いでしょう。

内窓

内窓とは、既存の窓の内側にもう一つ窓を設置することを指します。二重にすることで熱の出入りを抑え、断熱効果が高まります。それだけでなく、結露防止・省エネ・防音・防犯といった効果も期待できます。

既存の窓をそのまま残せるため施工が簡単で、工事は約1日あれば完了します。特に高齢の方が使う洗面脱衣室や浴室など、寒暖差によるヒートショックが心配な箇所では効果を実感しやすいでしょう。

床の断熱方法としては「床断熱工法・基礎断熱工法」の2種類があります。「床断熱工法」は、フローリングのすぐ下に断熱材を施工する方法です。居住空間と近い場所になるため、床暖房の効きが良くなるのが特徴です。

一方で「基礎断熱工法」は、コンクリート基礎の部分を断熱する方法です。床下全体を断熱することで、室内の気密性が高くなります。床下空間を有効活用できるため、食品庫等の設置も可能です。

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【2023年8月最新】断熱リフォームの補助金制度と申請期間

ここでは、住宅の断熱リフォームで利用できる補助金制度についてご紹介します。補助金を利用すれば工事費用がお得になるため、ぜひ活用してみてください。ただし各制度には予算があり、上限に達し次第打ち切りになることが多いです。申請期間も限られているため、利用を検討されている方は必ず公式サイトをご確認ください。

既存住宅における断熱リフォーム支援事業|環境省

環境省では、「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」を実施しています。これは、高性能建材を用いた断熱改修を支援する事業です。既存住宅において、省CO2関連投資によるエネルギー消費効率の改善と低炭素化を促進するという目的があります。主な公募内容は、下記2点です。

  • トータル断熱:断熱材、窓、ガラスを用い、住まい全体での断熱改修
  • 居間だけ断熱:窓を用い、居間をメインに断熱改修

補助金額は、下記の通りです。

  • 【高性能建材(ガラス・窓・断熱材)・玄関ドア】戸建住宅:120万円/戸(玄関ドア5万円を含む)、集合住宅:15万円/戸(玄関ドアも改修する場合は上限20万円/戸)
  • 【LED照明(共用部)】 1カ所あたり8,000円
  • 【蓄電システム】 20万円
  • 【蓄熱設備】20万円
  • 【熱交換型換気設備等】5万円

次回の公募期間は「令和5年9月4日(月)~令和5年12月8日(金)」です。事業予算は約7億円で、申請金額が予算に達した日を持って終了となります。

【公式サイト】既存住宅における断熱リフォーム支援事業

先進的窓リノベ事業|経済産業省・環境省

経済産業省・環境省では「先進的窓リノベ事業」を実施しています。具体的には、既存住宅における熱損失が大きい窓の断熱性能を高める工事に対して、補助金を交付するものです。これにより、エネルギー価格高騰への対応(冷暖房費負担の軽減)や、2030年度の家庭部門からのCO2排出量約7割削減(2013年度比)への貢献、2050年ストック平均でZEH基準の水準の省エネルギー性能の確保へ貢献することを目的としています。

補助金額は、実施する補助対象工事の内容に応じて定額(一戸当たり、5万円から最大200万円まで補助)です。全体の予算は経済産業省事業(戸建住宅を補助対象とする)で900億円、環境省事業(集合住宅を補助対象とする)で100億円です。申請期間は「2023年3月31日~予算上限に達するまで(遅くとも2023年12月31日まで)」となっています。

【公式サイト】先進的窓リノベ事業

省エネ改修に係る所得税額の特別控除|国土交通省

国土交通省では、「省エネ改修に係る所得税額の特別控除」を実施しています。具体的には、一定の省エネ改修工事を行った場合、改修後居住を開始した年の所得税額が一定額控除されます。性能向上リフォームを推進することで、省エネ性に優れた良質で次の世代に資産として承継できるような住宅ストックを形成することが目的です。

基本的に、減税制度と他の補助金制度の併用は可能です。ただし、控除対象金額から補助金を差し引いた上で工事金額の要件を超えていることが必要です(耐震改修は除きます)。適用期限は「令和5年12月31日まで」となっていますが、毎年実施されている制度のため次年度以降も継続される可能性が高いでしょう。

【公式サイト】省エネ改修に係る所得税額の特別控除

各自治体のリフォーム補助金もチェック

リフォームの補助金制度には、国が行っている大規模な制度の他に地方自治体が独自に行っているものもあります。例えば千葉市が行っている「千葉市住宅用設備等脱炭素化促進事業補助金」では、千葉市に在住・納税していることが条件となっています。

他にも各自治体で補助金制度を実施しているケースが多いため、各自調べてみることをおすすめします。検索するには、一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会によるサイト「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト(令和5年度版)」の利用が便利です。

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断熱リフォームの施工アイディア

ここでは、断熱リフォームで人気のある工事をご紹介します。具体的なイメージをたくさん見ることで、工事の計画がスムーズに進みます。

二重窓で結露を防止

二重窓は、既存の窓枠の上から新しい窓を付ける方法です。熱損失の大きい窓の断熱効果を高めることで、室温を快適に保ちます。結露防止にもなり、毎日の掃除が楽になるでしょう。また車の走行音、近隣のペットの鳴き声といった音対策にもなるため、「夜ゆっくり寝られるようになった」というお施主様の声が多いです。工事は比較的簡単に済み、大抵1日あれば完了します。

壁断熱で快適なリビング

リビングは家族が集まる空間であり、最も使用頻度の高い部屋です。最近では家族の独立に合わせて、隣接する部屋を繋げて大空間のリビングにするリフォームが増えています。壁や建具を撤去する大規模な工事になってしまいますが、それを生かして一緒に壁の断熱リフォームも行うと工事がスムーズでおすすめです。

屋根リフォームで暑さ軽減

屋根は毎日紫外線や風雨に晒される場所なので、約10年程度でのメンテナンスが必要になります。その時期に合わせて貼り替えを行えば、断熱効果も高まるでしょう。外張り断熱を施工することで、夏場の日射侵入、冬場の熱損失を抑える効果が期待できます。

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断熱リフォームの優良業者の探し方

ここでは、断熱リフォームの探し方についてご紹介します。業者選びはリフォームの仕上がりを左右するため、意外と重要です。便利で自分に合った方法を見つけてみましょう。

近所の業者に依頼する

近所に馴染みのリフォーム業者がある場合には、そのまま依頼してみるのがスムーズです。家の近くにあることで工事がスピーディーに行える他、万が一のトラブル時にもすぐ駆けつけてもらえるメリットがあります。地域の気候風土や法規制についても詳しいため、安心して依頼できるでしょう。

ただし必ずしも断熱工事の実績があるとは限らず、場合によっては専門外かもしれません。断熱リフォームの施工事例や、工事の対応範囲について事前に確認しておきましょう。

広告やチラシ

広告やチラシを見てリフォーム業者を決める方は、意外と多いです。知りたい情報が一目で分かるため、依頼のハードルが低くなります。またお得なキャンペーンやクーポンが掲載されている場合には、利用してみるのもおすすめです。ただし広告やチラシは情報が古くなっている可能性があるので、随時情報が合っているか確認する必要がある点には注意が必要です。

インターネット比較サイト|リフォトル

最新の情報を手に入れるなら、インターネットが確実です。比較サイトであれば複数のリフォーム業者の情報がまとめて手に入り、業者選びが楽になります。インターネット比較サイトの「リフォトル」では、リフォーム業者の情報をまとめて閲覧できて便利です。相見積もりで価格や工事内容を比較して、満足度の高いリフォームに繋げましょう。

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まとめ

本記事では、断熱リフォームの種類や方法、実際の費用等についてご紹介してきました。断熱性能を高めれば、室内をより快適に改善できます。補助金制度も設けられているので、ぜひ利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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